闇の王④ | 通りすがりの者ですが。
「通りすがりの者ですが…」
「通りすがりの者ならば、黙って通り過ぎれば良いではないか」
「いえ、私にはどうしても伝えたいことがあるのです」
「だったら、伝えたい者に直接言えばよいではないか?お前はなぜ関係のない人々にしなだれついて、『話を聞け』と言うのか?」
「私は伝えたい人は、私をブロックしていて伝えられないのです」
「だったら、お前も、そいつから離れれば良いだけではないのか?なぜ、そいつにそんなに執着するのだ?」
「いえ、私はそいつに謝罪してさせて、自害してもらいたいだけなのです!」
「どちらも呑める条件じゃないんだろう?ところでそいつは、今もお前を攻撃してくるのか?」
「いえ、ブロックされて以降は、私を無視するようになりました」
「それなら、それでいいではないか?結局、お前はただの粘着質なヤツだな」
「そんなことはございません。ですから、もう一度、私の話を聞いてください」
「あぁ、お前がそいつから嫌われる理由がよく解った気がする」
「なんで私の話を聞いてくださらないのですか?」
「お前はただの通りすがりの者に過ぎないからだ。何年もの間、信頼関係を築いた者の話なら、何時間かけても聞く。だが、お前は私の話をいっさい聞かずに、『聞いてくれ!聞いてくれ!』とほざく。通りすがりの者に、そこまでするほど、私は暇ではないのだ!!」
「どうしてあなたは、私を誹謗中傷するのですか?」
「逆に聞きたい。なぜ、お前は通りすがりに過ぎない私に、それほど執着するのか、と」
「私の話を聞いてください!!」
「聞いてるだろ?」
「聞いてない!聞け!!」
「これからお前を破壊する。よいな?」
闇の王が「ふぅ」と女に息を吹きかけると、女は消えた。
だが、雑草のような女だ。また、すぐに現れるのだろう。「私の話を聞け!」と叫びながら、人の話を微塵も聞くことなく。。。その繰り返し。永劫回帰。
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします