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#3 〜ピカある探訪記✧*〜 花車神明社・中編 名古屋市中村区


前回:#2 〜ピカある探訪記✧*〜 花車神明社・前編 の続きです。

本殿

📸阿吽の狛犬と本殿

正面にある拝殿です。阿吽の狛犬が目印になっています。
この神社の御祭神である天照大神(あまてらすおおみかみ)はこの拝殿の奥にある本殿に祀られています。

📸左側に回ってみると拝殿(右)の奥に本殿(左)があります。

本殿にて拝礼したのち、拝殿の脇に貼られていた一枚の張り紙に目が留まりました。
そこには「神明社の栞(しおり)」とあり、この神社の由来がまとめられていました。

📸神明社の栞(しおり)

神社の歴史を掘り下げた「広井村の氏神 神明社」というサイトもありましたので興味あればご覧ください。今回の散策でも参考にした情報が含まれています。

この神明社は広井神明社とも呼ばれ、この土地の広井村の氏神だそうです。
つまり、ここはかつての広井村花車町にあたります。

名古屋開府以前には、現在も堀川を挟んで東側に鎮座する泥江縣神社(ひぢえあがたじんじゃ)の境内社だったそうです。かなり広い敷地だったようですね。

「広井」という名から気になり、試しに「広井 神社」で調べてみると、近くに流れる堀川を下った場所に広井洲崎神社(ひろいすさきじんじゃ)があることに気づきました。

Wikipediaを見てみると、次のような記述があります。

創建
かつて西側には入り江が広がっていた[1]。境内にはムク、エノキ、カシ、マツなどが生えており、椋の森と呼ばれていた[1]。社殿によると貞観年間(859年~877年)頃の勧請とされ、出雲国の稲田宮の神を移し祀った[1]

https://ja.wikipedia.org/wiki/洲崎神社_(名古屋市)

どうやら、先ほどの枯れたご神木の椋木(ムクノキ)は、この椋の森と関わりあるようです。

📸ご神木の椋木

広井村にとって、椋木は特別な存在だったのだと思います。
神社を訪れてこうした発見があると、自然と興味が深まっていきます。

神社散策で心穏やかに雰囲気を味わうのも楽しいですが、神様や歴史を少し知っているだけで、見える景色や想像はずいぶん広がります。

神様との縁ってこうやってつながるのかな。
人と同じように、親しみを持ち、敬意を込めて接することって大切だなっと思ったりします。


倉玉稲荷社

次に、並んだ赤い鳥居と幟が目立つ倉玉稲荷社へ向かいます。

📸赤い鳥居が並んでいます。
📸気づきましたか?

この神社の稲荷社は『倉玉』稲荷であることから、倉稲魂命/宇迦之御魂神(うかのみたまのみこと)を祀っているものと思われます。

神社では、御祭神とともに御饌津神(みけつかみ)が同じ敷地内に祀られていることも少なくありません。御饌津神(みけつかみ)は神様の食事をお世話する神様です。

天照大神の場合、外宮の豊受大神(とようけのおおかみ)が有名ですよね。
ですが、こちらではお稲荷様でした。
「神社の栞」には「総本社は京都の伏見稲荷大社」とあり、近くに「伏見」という地名もありますので伏見のお稲荷様だと思います。

ちなみに伊勢の外宮では、茜社(赤畝(あかうね)の社)として豊川稲荷も祀られています。

「お稲荷さん」といえば狐ですが、御饌津神(みけつかみ)と、狐の古称「けつ」というのが混同され、同一視されるようになったという説もあるそうです。

宝珠(ほうじゅ)の置石

こちらの社にはお稲荷さんにはおなじみの形の宝珠(ほうじゅ)の置石が見られました。

宗像社

拝殿に向かって左手には堀池があり、中島に建つ社では、宗像三女神の長女である「田心姫命(たごりひめのみこと)」を祀られていました。

📸堀には水が張ってあります。

昔の地名が「廣井村」なので広島の嚴島神社(いつくしまじんじゃ)の宗像三女神を連想しました。

「神明社の栞」には、この宗像社について、堀川東上原八幡宮が由来で元氏神と記されています。

現在の名古屋には「堀川東上原」という地名は見当たりませんが、「東上原」の「八幡宮」で調べてみると、広島県世羅郡甲山町東上原村にある上原八幡神社、そして東京の代々木上原にある代々木八幡宮が見つかりました。

もしかするとこの土地と所縁があるのかもしれません。
地名と神社は、人々の移動に伴って、その想いを連れていきます。人々の移動を映す手がかりでもあり、歴史を読み解くうえで重要な要素なんだと思います。


三社宮

宗像社の脇には鳥居があり、その奥には「三社宮」と刻まれた石標と、三つの社が並んでいました。

📸玉垣に囲まれた立派な庭石と三つの社



栞に祭神名は不詳とありましたが、「花車町字鎌倉地主神と云ふ」とありました。「鎌倉」と聞いて、まず思い浮かぶのは鶴岡八幡宮です。
そこにヒントがあるかもしれません。

社の千木はいずれも内削(めそぎ)で、屋根にある鰹木の本数は、向かって左から6本1本3本となっていました。
よく見ると中央の社では鰹木が外れており、社の下に2本置かれていました。

一般に内削(めそぎ)は女神を表すとされ、鰹木も偶数であれば女神、奇数であれば男神を示すことが多いといわれます。赤い屋根の社は女神と考えられますが、残る二社については断定できません。

上原八幡神社
御祭神:仲哀天皇・應神天皇・神功皇后・波遖夜須毘賣神

鶴岡八幡宮
御祭神:應神天皇・比売神・神功皇后

代々木八幡宮
御祭神:應神天皇(八幡大神)
相殿:稲荷社、天神社、天祖社(天照大神)、白山社(白山大神)、榛名社

先ほどの宗像社が「八幡宮が元氏神」とされていることを踏まえると、神功皇后應神天皇、そしてもう一柱がここに祀られている可能性も考えられそうです。

次回予告

次回の後編では、廣井村という土地そのものを、もう少し掘り下げていく予定です。


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