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いざ「アンコン」!―「挑戦」の舞台で武者震い(後編) 【自分史を紐解く 第2部⑤】

こんばんは!
低音に静かな情熱を注ぐアラフィフ、チューバ吹きのサンチです。

前回、自分史(中学編)④では、初めてのアンコン(アンサンブルコンテスト)参加が決まり、ノリノリの私は練習を始めるも、アンサンブル特有の難しさに四苦八苦。前途多難な船出となりました。
※前回のお話が気になるという方はこちらをどーぞ!


今夜は、後編ということで、いよいよアンコン本番に向けたお話をしたいと思います。


夏休みになりました。

が、学校全体として、特に高校に入ったら夏はしっかり勉強しろという方針でしたので、限られた日程しか練習できませんでした。


私達は、夏休みの前半、後半の数日と夏合宿の全体練習のスキマ時間で、とにかく4人の息を合わせることを中心に練習をしました。


そして、9月に入ると、S先輩、Y先輩から「ただ吹いてるんじゃなくて、客観的に俺らの演奏を聞いてみようぜ」との提案があり、実際に自分たちの演奏を録音して、4人で聴いてダメ出しする試みも始めました。


この頃から、我々も単に「参加することに意義がある」的な気楽なノリから、本気で銀賞以上を目指そうという意識に変わっていったように思います。


依然として専ら自主練のみということで、顧問の先生等にしっかりレッスンしてもらう場合に比べると、演奏技術面での課題等について至らない部分は多々あっただろうと思います。


しかしながら、自主練の積み重ねを通じて、アンサンブルメンバー同士は、今まで以上に仲良くなっていったと思います。


もともと、同じ中低音パートということで、日頃から交流のあった4人ではあったんです。


しかし、アンコン練習の中で、私達は、先輩・後輩の垣根を超えて、お互いの演奏を良くするために率直に意見を出し合いました。

その結果、アンサンブルとしてのまとまりと、アンコンへの熱量のようなものが徐々に上がっていくのを感じました。


その一方で、青春ドラマとかにありがちな、喧嘩になったり、険悪になったりするような展開は一度もなく、とてもよい雰囲気を維持できたのは、ある意味「幸運」だったんじゃないかと、今振り返ってみて思います。



我々の変わっていく様子に触発されたのか、周りも徐々に応援してくれるようになりました。


まず、練習後には高2のパートリーダーを務める先輩方も「ちょっと吹いてみてよ」と声をかけてくれるようになり、その場でアドバイスをもらえたりもしました。


また、顧問の先生方の配慮で、吹奏楽部OBで現在も大学でチューバやユーフォニウムを吹き続けている方に何度か来て頂いて、練習をみてくれたりもしたのも大変心強かったです。

みんなが自分達のことを応援してくれていることを背中に感じつつ、それを力に私も、少しでも上手くなろうと練習に励みました。


そしていよいよ、コンテスト本番2週間前と近くなってくると、通常は認められていなかった朝練が、特例的に認められるようになりました。


学校が始まる前の朝7時過ぎに部室に始まって、毎日合奏練習に取り組みました。


当時私は、自宅から学校まで電車を乗り継いで1時間超かけて通っており、特にコンテスト直前の毎日朝練は、肉体的にもしんどかったはずでした。


しかしながら、吹奏楽団の応援を背に、代表として挑戦の舞台に上がることへの高揚感が遥かに上回っていたため、全く辛い記憶はありませんでした。



こうして、11月某日。

遂に地区大会本番の日を迎えました。


当日は引率として、副顧問のO先生がご一緒してくれました。


会場は、ちゃんとした講堂とかではなく、公立の中学校か高校の体育館だったように記憶しています。


他高校の演奏をパイプ椅子が並べられた即席の観客席に座って聴きつつ、出番を待ちます。


やはり、皆さん、上手い…!


金管、木管、編成人数もバラバラな各団体が順番に演奏していく感じだったので、バリチューで挑む我々と単純比較はできないのですが、どの高校も、さすがに練習を積んできただけあって、自分達よりも上手く感じました。


たまに、リードミスや音を外してしまう高校がいたときに、正直心から「ほっと」してしまう自分がいました。

横で軽くガッツポーズをとってしまうS先輩ほど露骨ではなかったですけどね笑


なんとも器の小さい自分。


これまで、先輩方には「全然緊張してないですよ!」と強心臓ぶりをアピールしていた私でしたが、やはり知らず知らずのうちにプレッシャーがかかっていたんだろうと思います。



そうこうしているうちに、いよいよ次の次が自分たちの出番ということで、観客席を離れ、会場の外で軽くチューニングをします。


「普段通り、頑張ろうぜ!」と皆で声を掛け合います。

こういうとき、「やべー、緊張で吐きそう〜」などとおどけた感じでいつもどおり話をしてくれる先輩方は、とても頼もしく見えました。

そして、下手側舞台袖に異動。今演奏している団体が終われば、次は我々です。

そのとき、私の身体が小刻みに震えるのを感じました。

心は落ち着いていて、やってやるぞ!という気持ちがありつつ、身体の震えがしばし止まらず、少しびっくりしました。

ああ、これが「武者震い」ってやつか。



物心ついてから人生初の武者震い。


中1のときの定期演奏会での初舞台でも、とても緊張してましたが、こんな感覚ではありませんでした。


ただ、むしろよい気分です。

全く根拠はありませんでしたが、なんか、演奏がうまくいきそうな気がしていました。


学校名がアナウンスされました。


いよいよ舞台袖から入場します。


冒頭は、私のソロから。

3人と目線を合わせて、軽く頷きます。


大きく息を吸い込み、


私は、演奏を始めました。

※せっかくなので、前編とは別バージョンの演奏リンクです。こちら私が(勝手に)心の師匠と仰ぐチューバサダーズ(TUBASSADORS)の皆様の演奏で、なんと驚愕のチューバ4本バージョンです!


「ロック」の名のとおり、力強いチューバパートのリズムが曲を引っ張りつつ、そこにユーフォニウムによる軽快なメロディが乗っかるかたちで曲が進みます。


手前味噌になりますが、いつもやらかしてしまうリズムのズレや音のミスもなく、まとまりのある演奏ができたように思いました。


続いて、すぐに第3楽章です。トータルで5分以内で吹ききらないといけませんので、のんびりはしていられません。


練習のときに意識した音のメリハリとハネ感。


いい感じに吹けています!


そして、中盤の見せ場、各パートがメロディを追いかけっこのように次々と引き継いでいくところも…


うまく、繋がりました!


あとは、もう吹ききるだけです!


約5分間の演奏が終わりました。


体感では、もはや一瞬。

いつもの大編成による本番の舞台以上に短く感じました。



舞台退場後、私達は

…っしゃ!


とガッツポーズをしました。


今できるベストな演奏をしたという手応えを全員が感じていました。


あとは、結果を待つだけです。



その後最後の団体が演奏し終わった後、ほどなく審査結果の発表です。


司会者が、ひと団体ずつ金・銀・銅の結果を発表する形式だったと思います。


学校名と結果が呼ばれるたびに、歓声や、無念さをはらんだ拍手が体育館内に響きます。


さあ、我々の結果は!?



〇〇高等学校   



ゴールド金賞※!



※(豆知識)吹奏楽のコンクール・コンテストでは、声だけだと「きんしょう」と「ぎんしょう」のどちらかはっきり聞き取れないおそれがあるので、金賞のときは「ゴールド」を付けて呼ぶことになっています。


S先輩は「よっしゃ!」と雄叫びを上げ、

Y先輩はニコニコしながら、私とハイタッチを交わします。

いつもクールなМ先輩も、ホッとしたような笑顔。先輩方としばし喜びを分かち合いました。


その後地、地区大会金賞受賞者の中から、次のステップ、県大会に進める団体が数団体選ばれる発表です。


結果は、選外。


内心期待していなかったかといえば嘘になりますが、私的には、当初の目標を無事達成できたことで大満足でした。



帰りに、会場近くの町中華屋さんで、金賞のお祝いとしてO先生が4人にラーメンを奢ってくれました。


ごく普通の、というかちょい味薄めの塩ラーメンだったと思うのですが、勝利の喜びというスパイスのかかった味は格別だったことを覚えています。



その後、私はあと2回、アンサンブルコンテストに挑戦しました。


そのときの結果は、正直ほろ苦いものでした。


ただ、その失敗にこそ、今の自分を作ってくれた何かがあった気がします。

その話は、また別の機会にしたいなと思います。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


次回は、自分史を綴る第5回
「私の『推し』、ご紹介します」です。

※公私ともに少し慌ただしくなっており、
 次回掲載まで少しお時間をいただくかもしれません。
 ゆるりとお待ちいただければ幸いです。

お楽しみに〜!


📖中学時代のチューバ、あの頃の思い出を振り返る記録【第2部・水曜夜隔週更新】

https://note.com/placeoforigin26/m/m05cd4799104

📚️ 私のチューバとの出会い、15年のブランク、そして再起動までの全記録【第1部・全11話】



👋 このnoteについて、そして私について

https://note.com/placeoforigin26/n/nb4a221dc9a6a




📚️ 私のチューバとの出会い、15年のブランク、そして再起動までの全記録【第1部・全11話】

https://note.com/placeoforigin26/m/m6c37e58ce1a7



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