新たな楽団との邂逅 | 蘇る、心からの感動【自分史を紐解く⑨】
こんばんは!
低音に静かな情熱を注ぐアラフィフ、チューバ吹きのサンチです。
前回、私は15年ぶりに相棒の封印を解き、また合奏をするために新たなアマチュア吹奏楽団を探すことにしました。
※前回のお話を知らない方はこちらをどーぞ!(リンク)
楽団探しをする上で個人的にプライオリティが高かったのが、「自宅からの通いやすさ」でした。
長年専ら徒歩、自転車、電車のみで、マイカーなしで事足りる生活を送ってきた私。
ソフトケース込みで10kg近くはあるだろう相棒を背負って通える吹奏楽団を探し出せるかどうかは、ぎっくり腰をたびたびやってしまう私にとって死活問題でした。
数年前には、近所で練習している吹奏楽団があったはずなんですが、コロナ禍の影響もあってか、残念ながらネット検索で楽団の情報はヒットせず。
しかし、もう自分は止まりません。
夜な夜な楽団募集のサイトを逐一チェックする日々が続きました。
そんな中、妻がナイスアシスト。
妻の大学の同級生で、Мさん(仮名)という方がいます。
Mさんは、大学の吹奏楽団(妻も所属)でトロンボーンを吹いていて、社会人になってからも自ら楽団を立ち上げ、ずっと演奏活動を精力的に続けています。
今回妻はMさんに、「チューバ吹きのうちの旦那が楽団探してるんだけど(Мさんの楽団に)どう?」と話を持ちかけてくれたわけです。
すると、Mさんは、
「うちに来てくれるんであればもちろん嬉しいですけど、低音パートを熱望してる知り合いのママさんブラスがあるんです。
ちょうど近々定期演奏会があるので、まずは観に行ってみては?(ちなみに自分もトラ(エキストラ)で出ます)」
と言ってくれたんです。
あまりのタイミングのよさに、また「縁」のようなものを感じた私は、数週間後、妻と一緒にその定期演奏会を観に行きました。
席に座って周りをみてみると、乳幼児から小学生くらいのお子さん連れの観客が比較的多いようでした。
それもそのはず、パンフレットに目を落とすと、曲目が、王道の吹奏楽曲もありつつ、「ファンタズミック!」、「千と千尋の神隠しHighlights」など、小さなお子さんや家族連れの皆さんが楽しめるジャンルの曲が多い印象でした。
これまでどちらかといえば吹奏楽曲やクラシック曲を演奏することが多かった自分にとっては、とても新鮮な選曲でしたし、練習で吹いたら楽しそうと素直に思いました。
そうこうしてるうちに、響き渡る開演のブザー。
吹奏楽の演奏を聴くのも約5、6年ぶり。
否応なしにワクワク感が高まります。
一曲目は、スティーブン・ライニキーの「セドナ」
オープニング曲にふさわしい軽快で華やかなファンファーレ
ホール全体に広がっていく音楽の響き
「ゾワゾワッ」と鳥肌が立つ感覚がしました。
そして、ついに来た!
中間部の速いテンポの部分で、曲に躍動感を与えるシンコペーションのリズム
決して主役ではない。でも曲を前に進める「エンジン」として確かな存在感を見せるリズミカルな低音
そして、中間部の豊かなハーモニーを土台で支える深みのある低音
思わず前に少し身を乗り出して聞き入る私
永らく忘れていた胸の奥の震え
静かな、それでいて力強いエネルギーが体全体に広がっていくような感覚
ああ、やっぱこれだよね!
隣りにいる妻に分からないように、うるうるした目をこっそり拭いつつ、曲に浸ります。
そして、演奏も大満足だったんですが、個人的には演奏会の雰囲気や演出もとても良かったと感じました。
小さいお子さんがいるお母さんも練習に参加できるママさんブラスということで、
純粋な吹奏楽の演奏会というよりは、特に小さいお子さん連れに音楽を楽しんでもらうことに主眼を置いているようでした。
子供たちも曲紹介のたびに、「その曲知っているよ!」と大きな声でおしゃべりをするんですが、司会の方は、その反応を楽しむかのように返答したりしていました。
特に、演奏会の後半の「みんなで踊ろう!」というコーナーでは、お子さんを舞台付近に集めた上で、楽団が演奏する「からだ★ダンダン」と併せて、指揮者さん、楽団メンバー数名と一緒にダンスを踊るんです!
団員の息子さんも、観客の娘さんも、みんな楽しそうにノリノリで踊っています。
わちゃわちゃしつつも、とても微笑ましくてよい雰囲気。
まだ小さかった息子たちを連れて、ズーラシアンブラスのコンサートに連れて行った日のことをふと思い出しました。
息子たちはもうこんな風に無邪気に踊ってくれる年齢はとうに過ぎてしまいました。
だからこそ、このようなかたちで可愛いちびっこたちと触れ合えることが、演者の側に立った自分を想像したときに、とても魅力的に感じました。
演奏会の帰り道。
あたりはすっかり夕暮れ時で、寒さも一段と厳しくなってきましたが、心の中はとても暖かい気持ちで満たされていました。
私の心はもう決まっていました。
とにかく、この場所で、
もう一度合奏したい!
私は、逸る気持ちのままに、パンフレットに記載されていたママさんブラスのメールアドレス宛に、帰りの電車の中で見学希望の連絡をしたのでした。
そして、2週間後、私はママさんブラスの初見学に臨むことになるのです。
次回「いざ、ママさんブラスへ!」
お楽しみに〜!
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