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妖怪を名づける 鬼魅の名は

"ただそこに在る『モノ』となった怪異は、あらゆるタブーから解放され、やがて知的好奇心の対象となっていく、そこでおこなわれたのが『名づけ』だったのである"2024年発刊の本書は、江戸時代に爆発的に増えた妖怪たちと俳諧ネットワークを結びつけて論じた良書。⁣

個人的には明らかに『君の名は(笑)』なタイトルに惹かれて手にとりました。⁣

さて、そんな本書は「妖怪」と「玩具」の研究者である著者が、山岡元隣の『古今百物語評判』から俳諧と妖怪の関係に気づき、古代・中世においては解決すべき問題であった『怪異』が、平和で安定した江戸時代により日常化。知と好奇の対象となったことで『妖怪』として『名づけ』され、それが俳諧ネットワークを通じた交流で全国に広がっていったのではないか。という仮説を【古代・中世の妖怪の名づけ】【鬼魅の名は】【増殖する妖怪】【『怪異』のゆくえ】と順に論じているのですが。⁣

漫画やアニメ作品には当然のように名前とイメージをもって登場してくる。九尾の狐や天狗、河童といった妖怪たちが『いつ名づけられ、今のイメージになったのか』については、普段考えていなかった事からとても楽しかった。⁣

また、表紙にもなっている『のっぺらぼう(ヌペッポウ)』を最初に文献に遺したのは松尾芭蕉。コロナ禍でSNSでバズった『アマビエ』は肥後国に出現したとされる三本足の猿『アマビコ』の劣化コピー。といった指摘にもびっくり。⁣

妖怪や俳諧、また江戸時代の文化に関心ある方にオススメ。


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