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本との出会い、タイミング

文章の書き方の本と、カウンセリングについて書かれたものを見ると、つい手に取ってしまう。

書き方については、家にあるだけで2、30冊はありそうだ。
もう読んでも変わらないよ?という心の声に逆らって、タイトルにひかれ買ってしまう。
本当それ!などと膝を打ち読むのだが、その後自分の書くものがレベルアップしたかどうかは、かなり怪しい。

カウンセリングの方は少し違うけれど、読むより実践という点では同じ。
本を読んだだけではできるようにはならない。

以前読んだ東畑開人さんの『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』がとてもよかった。
そんなこともあり、ふらりと入った丸善で大量に平積みされていた『カウンセリングとは何か 変化するということ』を買った。
なにしろベストセラーなのだ。読まねば。
ただ事例から学ぶには良かったけれど、私にはレベルが高かった。
ま、自分のカバー範囲外なのでと言っておこう。

東畑開人さんなら、これより『聞く技術 聞いてもらう技術』の方が、私にはよかったかも。
カウンセリングを学ぶうえで、聞いてもらうことも大切な勉強なのだ。

積読を減らしながら、今読みたい本を買う。
図書館でも借りる。
すぐにすいすい読めるものと、そうでないものと。
積読の山は一旦低くなるが、また高くなる。

文藝春秋で読んだ、芥川賞の鳥山まこと著『時の家』が良かった。
一軒の住宅が設計され、住み継がれてやがて…。

同じような、建築ウォッチング好きが喜ぶ本は…と思っていたところへ、ミニチュアちいさんがnoteで紹介された一冊に興味を持った。
松家仁之著『火山のふもとで』
独立系書店カクカクブックスさんに注文し、入荷のお知らせをいただき受け取りに出かけた。

帰りのカフェで、すぐ読み始めた。
松家仁之さんは初めて読む作家だが、淡々としていながら描写が美しい。
帯に書かれた「21世紀の名作50選」選出!にもうなずける作品だ。

ストーリーは平坦に進んでいくようでいて、飽きさせない。
知らない建築の世界を、本当にこうなんじゃないか、モデルの建築家は?などと想像したくなる。

タイトルから最後は浅間山の噴火で…などと思ったりもしたが、そうではなく静かにこちらの想像を駆り立てられるラストだった。
あぁそうだったのか…と、グッとくる。

そんなわけで今は、村井先生と夏の家ロスになっている。
この小説の前日譚として、村井俊輔を描いた『天使も踏むを畏れるところ』も気になるが、長編だけに今は読みたい気持ちだけとっておこう。

現実逃避とは言いたくないけれど、本を読む時間はその世界にいられるのがいい。

週末、積読の中から気分転換になりそうな本を出してきた。
発売後すぐに買ったのに読む気にならなくて、著者との相性のせい?読まずくわず嫌いか? などと思っていた。
レビューを見かけるたび気になりながら、積読のままだった。

いやいやそれが、改めて読んだら面白いじゃないか。
酒井順子さんの『日本エッセイ小史』
「随筆とエッセイの違いって何なの」って、上手く説明できないわと思っていたけれど、酒井さんもだったなんてと楽しくなった。
あと数日は、エッセイスト酒井順子さんがエッセイを語るのを楽しむことができる。

新しい本も、そのとき読みたいと思ったから買った本も、読んでいる今がちょうどいいタイミングなのかもしれない。

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