AIでリサーチメモを整理しても、動画の根拠を曖昧にしない方法
※「配信者のためのAI実践ノート」#9
調べる量が増えるほど、動画の準備は「何を知ったか」より「どこで確認したか」が曖昧になりがちです。
AIは資料を短くし、論点ごとに並べ替えるのが得意です。ただ、出典と解釈を一緒にまとめさせると、動画で言い切れる事実までぼやけます。
前回は、コメント返信を企画につなげる運用を書きました。AIでコメント返信案を作っても、視聴者との距離を遠くしない方法
最初に分けるのは、「事実」と「自分の見立て」
リサーチメモには、少なくとも三つの層があります。
確認済みの事実:公表資料・原文・統計に書かれていること
引用・発言:誰が、いつ、どこで述べたか
見立て:複数の材料を見た配信者自身の解釈
この三つを一枚の要約に混ぜると、AIが整えた文章ほど境目が消えます。動画で話す前に、メモの段階で札を付けます。
資料カードに残すのは、5項目だけでいい
資料名・発信者
公開日、または確認した日
URLと、該当する見出し・ページ
動画で使える一文の要点
未確認の点、条件、反対の材料
AIには資料本文を丸ごと渡すより、このカードを渡します。URLだけを並べて「まとめて」と頼まない。リンク先の更新や文脈の違いまで、AIの要約に預けないためです。
AIには「比較表」を作らせ、結論は作らせない
次の資料カードだけを使って、論点別の比較表を作ってください。
列は「確認できる事実」「資料ごとの差」「未確認・追加確認が必要な点」にしてください。
入力にない因果関係、数字、評価は追加しないでください。結論は書かず、資料ごとに残すべき注意点を示してください。
この指示なら、AIは調査の代役ではなく、確認のための整理係になります。表に空欄が残るなら、その空欄こそ動画で言い切ってはいけない場所です。
日付と数字は、最後に原文へ戻る
要約の段階では合っていた数字でも、対象期間や単位が抜けると意味が変わります。「前年同月比」なのか「累計」なのか、「見込み」なのか「確定値」なのか。動画で使う数字は、カードの原文に戻って一度だけ読み直します。
特に制度・行政・お金を扱う動画では、AIの文章が自然でも、更新日が古ければ使えません。確認日は、メモに残しておくと次の動画で再利用できます。
20分で回す、リサーチメモの仕上げ
8分:資料を読み、5項目のカードにする
5分:AIに論点別の比較表を作らせる
4分:数字・日付・固有名詞を原文で照合する
3分:動画で言う事実と、自分の見立てを分ける
効率化するのは、資料を並べる作業です。何を根拠にどこまで言うかは、配信者が引き受けます。
有料記事にするなら、売るのは「情報」ではなく「確認の型」
動画ジャンル別の資料カード・テンプレート
数字、制度、発言を確認するチェックシート
AIの比較表を台本に戻すための編集例
公開後に更新が出たときの修正ログ
AIでリサーチを速くする目的は、もっともらしい説明を量産することではありません。根拠に戻れる動画を、無理なく続けることです。
▼あわせて読む
・AIでコメント返信案を作っても、視聴者との距離を遠くしない方法
https://note.com/poliplus/n/nf7c80d022433
・AIで公開後の反応を見ても、数字だけに振り回されない方法
https://note.com/poliplus/n/n802a2d692c27
・1本の動画を複数媒体へ展開するAI運用設計――人間に残す判断と責任
https://note.com/poliplus/n/nfa84bc37af7a
・AIで公開前チェックをしても、動画の責任を薄めない方法
https://note.com/poliplus/n/n7881d4f52c06
・AIで概要欄を書いても、動画の説明を薄くしない方法
https://note.com/poliplus/n/nacde52ae5f56
▼このテーマのまとめ
・AI×発信ノウハウまとめ
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