体の声を聴いてあげること

前回の記事で、温めることの大切さーいわゆる温活ーの必要性について書いた。

この度は冷え性の私がやっている足湯、アビヤンガ以外の温活について書こう。

1,カイロを貼る
超冷え性の私にとって、冬場のカイロは、足を向けて眠ることはできないくらいの存在だ。
一番欠かせない場所は仙骨。仙骨は下半身の血行がよくなるツボらしい。
あと、あまり大声では言えないのだが、実はおまたにカイロを貼っている。パンツに直接貼ると熱すぎるので、タイツの上から貼るとよい。おまたカイロを始めてなんと生理痛が解消した。韓国ではよもぎ蒸しという、おまたを温めるサウナがあるくらいで、おまた(会陰)も冷え症改善のツボらしい。
更に冷えている時は、背中の大椎あたり(首を前に倒した時に骨が飛び出すところの真下)にも張る。


2,さ湯をちびちび飲む
アーユルベーダでは、鍋で10分以上ぐつぐつ煮たさ湯を飲むと体内が浄化されるという。長く煮て意味あんの?というそこのあなた、沸騰してすぐのさ湯と、長く煮詰つめたさ湯の味を飲み比べてみてほしい。長く煮詰めれば煮詰めるほど、味がまろやかになっていることに気が付くだろう。
常に金欠な私はガス代節約のため、5分くらいしか煮ていないのだけど、朝に沸騰したさ湯を大き目の水筒に入れて、一日かけてちびちび飲むようにしている。口に含んだ暖かいさ湯が、喉や胃に流れおちるのを味わうのが好きだ。荒廃した日常での中でも、こうやって小さな幸せというものは存在するのだ。
中医学では、頭痛の原因の一つとして、胃腸の冷えがあり、まさに呉茱萸湯という漢方は胃を温めて頭痛を治すものである。冷え性の諸君、とにかくお腹を温めよう。

3,吐く息を長くする
呼吸が浅いと交感神経を優位にし、冷え性が悪化する。お風呂に入っている時や本を読んでいる時など、吐く息を意識的に長く細くしてみただけで、足の冷えが改善した。道具もお金もいらないし、一番手っ取り早い。

4,ヨガ
youtubeを見ながら毎朝やっている。色んなヨガを試してみたけど、もともと線維筋痛症という全身疼痛の病を抱える私にとって、激しい動きのヨガをすると必ず後から痛みが出る。ゆっくりとしたテンポで、吸う、吐くのワンブレスが長くとれるヨガを毎朝30分。動画の動きを模倣するのではなく、体全体に全神経を集中し、一瞬一瞬の動きや呼吸に意識を向ける。2年間ヴィバッサナー瞑想を続けて、ボディスキャンを毎日練習していたのが役に立っていると思う。ゆっくりしたヨガなので体ががっつり温まるわけではないが、冷えて強張った筋肉を緩めるのによい。


2年くらい前、家の前のマンションから、ブルーシートに囲まれた人が救急車で運ばれていく現場に出くわした。「飛び降りやって、気ぃ付けや、巻き込まれたら大変や」と、大勢の人だかりの中から、知り合いのおじさんが私に声をかけた。幾人かの救急隊員が、ブルーシートで覆われた担架を救急車に乗せていく。ショックで言葉を失った私は、「今運ばれているのは私ではないのだろうか?」という思いに襲われた。確かめるように、サイレンを鳴らしながら走り去る救急車を凝視する。そんなはずはないと強く自分に言い聞かせながら、マンションに足早に駆け込んだ。2021年6月、私が命を断とうとした日に一気に引き戻されてしい、戻れなくなってしまったようだ。大急ぎで家に戻って、なんどもカレンダーで日付を確認して時計を見ながら「今は2021年のあの時ではない!」と何度も言い聞かせるのだが、どうしても気持ちがふわふわしてしまう。すがるような気持ちで、スマホを何度もいじってみるのだが過去にタイムスリップしてしまった意識が戻ってこない。ふと、体を最大に温めてみてはどうだろうと思い立った。大急ぎで風呂のお湯を貼る。オイルを湯煎し全身にオイルを塗りたくる。熱いお湯に全身を付けると、皮膚、そして筋肉が溶けていくような感覚に襲われた。しばらくしたら頭から汗がしたたり落ちてきて、そこでやっとあのブルーシートの人は私ではないこと、私は今ここで生活をしていることがはっきり分かったのだ。

「メンタルの不調」というのは、きっと体に刻み込まれてしまっている。体の声を聴くことが回復の一歩となるのではないか。


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