私大共通テスト利用のリサーチとは (2)~成蹊大学
前回は河合塾と駿台・ベネッセが提供する、「共通テストリサーチ」が私大の共通テスト利用入試にどのような意味があるのか、また、武蔵大学を例に、共通テストリサーチの実際を見ていきました。
今回は、同じ偏差値帯にある私大・成蹊大学を対象に、リサーチ判定の精度を検証してみます。
成蹊大学におけるリサーチ結果(駿台・ベネッセ)
駿台ベネッセのデータと実際の合格最低得点率を調べてみました。
駿台・ベネッセの判定基準は、合格可能性が、A判定80%以上、B判定60〜80%、C判定40〜60%です。
■2025年の大学のリサーチ判定結果(駿台・ベネッセ)

A判定~B判定は高い合格率となりました。
■2024年の大学のリサーチ判定結果(駿台・ベネッセ)

A~B判定は2025年と同傾向になりましたが、C判定はまさかの0%でした。
■2023年の大学のリサーチ判定結果(駿台・ベネッセ)

A~B判定が高い合格率となるのは他年度と同傾向になりました。
年次変化まとめ
3年間を通して、A~B判定の合格率が高く、C判定はいずれの年も50%を切る合格率となる傾向がみられ、年度の差はさほどありませんでした。
成蹊大学の判定が安定しているのは、大学が学部・学科ごとの合格基準を明確に定めており、その法則性をベネッセに“完全に読まれてしまっている”からかもしれません。
駿台・ベネッセ vs 河合塾 の比較
駿台・ベネッセと河合塾の判定を比較してみました。

主要予備校の判定基準の違い
駿台・ベネッセ:A判定80%以上、B判定60〜80%、C判定40〜60%
河合塾:A判定80%以上、B判定65%、C判定50%
どちらも合格確率は判定基準内に収まりました。
各判定の刻み幅を調べてみると、
駿台ベネッセ 平均約4.1%(3年間同じ)
河合塾 平均約2.8%(2025年のみ)
1.3%の違いがありますが、A~C判定までは両リサーチ間でそれほど違いは見られませんでした。
成蹊大学と武蔵大学のリサーチ傾向(駿台・ベネッセ)
大学によるリサーチ傾向はみられるのでしょうか?
成蹊大学と武蔵大学を比較してみました。

各判定の刻み幅の平均と、実倍率も載せてみました。
成蹊大学は3年間を通してA判定がすべて合格、B判定でも8〜9割が合格しており、非常に高い的中率を示しました。
一方、武蔵大学はA判定こそ安定しているものの、B判定以下の合格率が低くなっています。
成蹊大学はリサーチでの判定より実際の合格ラインがやや低く出る傾向があり、B判定でも十分合格が狙える一方、武蔵大学は判定どおりのシビアな結果になっていました。
また、成蹊大学は3年間を通して4.1%、武蔵大学は3.8%と、倍率が上下してもほぼ一定の刻み幅で推移しています。判定の刻み幅と倍率には、明確な相関は見られませんでした。
まとめ~大学による判定の傾向はあるのは?
武蔵大学と成蹊大学の2大学を比較すると、いずれもA判定の精度がかなり高いことが分かりました。
ただし、武蔵大学では駿台・ベネッセと河合塾の判定にやや差が見られた一方、成蹊大学ではほとんど違いがありませんでした。大学ごとに、リサーチの傾向や読みやすさに特徴があるといえるのではないでしょうか。
しかしながら、私大の共通テスト利用のほとんどが、判定結果をみて出願することはできません。リサーチ結果を確認して、以降の一般入試の出願数を調整することに活用していければよいでしょう。
こちらのデータを使用しました。実際の得点率等はこちらでご確認ください。
入試科目付判定基準一覧 | 2025年度大学入学共通テスト自己採点集計データネット
集計資料・分析ツール | 大学入学共通テスト特集 | Kei-Net Plus(教育関係者の方) | 河合塾 Kei-Net
一般選抜概要・入学試験要項|一般選抜|成蹊を受験する|入試情報サイト S-NET|成蹊大学
駿台・ベネッセの資料はExcelで提供されています。以下のリンク先から入手したデータを使用しました。
合格可能性判定基準 | 2025年度大学入学共通テスト自己採点集計データネット
合格可能性判定基準 | 2024年度大学入学共通テスト自己採点集計データネット
合格可能性判定基準 | 2023年度大学入学共通テスト自己採点集計データネット
