第8話 音楽から美術へ
音楽の授業に参加できるようになったAさん。
保健室登校から少しずつ教室で過ごす時間が増えてきました。
母親は「少しずつ戻れるかも」と心の中で喜びを感じます。
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第8話 音楽から美術へ
〜少しずつ日常が戻る瞬間〜
新たな発見
ある日、母親はAさんの部屋で驚くものを見つけました。
机の上に広がる大量の絵――漫画のキャラクターの模写や、自分で描いたオリジナルの絵です。
「そういえば、この子、絵も好きだったんだ…」
改めて気づいた母親は、今なら美術の授業にも参加できるのではないか。と感じました。
友達の声が背中を押す
翌日、Aさんが帰宅すると、母親のEさんがやさしく声をかけます。
「少し美術も受けてみようよ」
Aさんは一瞬迷いましたが、友達に誘われたことで少し勇気が湧きました。
その後、担任の先生にも協力をお願いして、美術の授業に参加できる環境を整えていただけました。
徐々に広がる安心の居場所
音楽→美術→体育…
少しずつ参加できる授業が増えていきます。
Aさんは頑張るたびに疲れて休むこともありましたが、それも自然なプロセスです。
母親は自然に、こう感じることができるようになっていました。
「休むことは、前日に頑張った証。後退ではなく、成長の一部だ」
学校の居場所が少しずつ広がることで、Aさんの心は確実に落ち着きを取り戻していきました。
小さな前進の積み重ね
Aさんが教室で過ごす時間が増えると、母親も不安が減っていきました。
前日頑張った証として休むことも、もう恐れる必要はありません。
友達の声や先生のサポート、安心できる居場所――すべてがAさんの一歩を支えています。
次回予告:第9話「友達の力、兄の支え、母の気づき」
家族や友達、そして自分の好きなことの大切さを感じながら、教室への再登校への最後の一歩を踏み出す瞬間をお伝えします。
