【第5話】行きしぶり日記〜無理に行かせる?休ませる?〜
4男は完璧にできない自分や、卒業した3男を知る先生たちの期待からのプレッシャーで、学校に行きたくない気持ちになることがあります。
でも、彼は決して「できない子」ではなく、ただ心が疲れているだけ。小さなサインに寄り添うことが、大切だと感じます。
⏬️前回のお話はコチラです
無理に行かせる?休ませる?
前日の雨で、久しぶりに涼しい風が頬をかすめる10月初めの朝でした。
この日は小学校のPTAの方のお手伝いの役になっている私は、これからの行事である資源回収や運動会の打ち合わせのために、学校に行く予定でした。
「今日は、小学校で会議があるから…。」
仕事の合間に時間ができると突然帰宅する夫に伝えたこの言葉を、
テレビを見ながら、しかし4男はしっかり聞いていたようです。
夫が出かけてしばらくすると、4男はお腹を抱えて言いました。
「なんだかお腹が苦しくなってきた…どうしよう?」
すでに集合時間の10分前。
「おなかが痛い」繰り返し訴えます。
周りに気を使う4男は、はっきりと「休みたい」とは言えない気質です。
「通学団の子たちには先に行ってもらおうか?」と伝え、5年生の娘だけが家を出ました。
しばらくすると、中学生の2人が身支度を始めます。
「4男、学校どうしたの?」と何度も聞く3男。
「別にいいじゃん、早くしないと学校遅れるよ!」と3男を急かす次男。
2人が家を出た後、4男がつぶやきました。
「お母さん。次男、優しかったね…。」
「調子戻ったなら、遅刻して行く?」と私が聞くと、突然抱きつきます。
「またお腹が、痛くなるかもしれない」
きっと「休みたい」と言いたいけれど、その一言が言えないのでしょう。
「まぁ、今日は休もうか?」
私の言葉に笑顔で頷きました。
「お母さん、朝ご飯まだでしょ?僕が準備してあげる。」
そう言うと、炊飯器からご飯を盛り、箸を並べ、隣に座ります。
食べ終わった頃に「ピーッ、ピーッ」と洗濯機の終了音がなると、
「お母さんが洗濯物干している間に僕はテーブル片付けるからね。」
と言い、テーブルを片付け…
兄姉たちの部屋のゴミ箱のゴミを集め、ベッドを整え、階段をふき、本棚を整理。
気づくとお昼ご飯の時間になっていました。
「お昼ご飯、何にする?」
「僕はお母さんの好きなものでいいよ。」
「焼きそばでも作ろうかな?」
すると4男が、
「ご飯がたくさんあるからレトルトがいいんじゃない?お母さんの好きなナスの入ったカレーもあるよ。」
本当は大好物のレトルトの『中華丼』を食べたかったために誘導したのです。
そして、4男の勧めるままにレトルトの昼食にしました。
「なんかニュース、いいのやってないね」
とビデオをつけ、
「今日は頑張りすぎたよね」
と話しながら、満足そうな笑顔を向け、気づくと映画『カーズ』を見終わる前に、私の隣で静かに吐息を立てていました。
明日は行けるのかな…
不安と期待を胸に、そっと毛布をかけました。
終わりに
こんなふうに、直接「休みたい」と言えなかったり、行動できなかったりする子もいます。
熱もないし元気そうだから、無理にでも行かせる方向で動いたら、きっと休まなかったでしょう。
そして、休ませたことが正しかったのかは、正直わかりません。
こんな時、あなたならどうしますか?
