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【好き#01】北の国から

本記事には『北の国から』の物語の内容に触れる部分があります。

未視聴の方は是非この機会に。
観ている途中の方には、
少し先の話になるのでご留意ください。

ここからは、ご覧になられた方を前提に話します。

北の国からは、さだまさしのあの独特テーマソングからはじまる雄大な大自然の中で親子3人が生きるドラマです。

私は、リアルタイムで観ていた訳ではありません。
当時はとんねるずのパロディで観たことがある程度でした。

スペシャル版の最後『遺言』の前に再放送が何度かあり、それらを通じて観るようになりました。

『遺言』は2002年放送で、私がドラマのDVDを購入したのは2010年前後です。
流行りとはあまり関係ないでしょうね。

今、改めて観ても面白いと思える
数少ない名作ドラマです。

そんなドラマですから、最も好きな登場人物を選べと言われると答えられず。
最も好きなシーンをと言われても、いくつかあって答えられず。

そんな状態です笑

さて、今回のNOTEは好きシリーズです。

私が好きなのは小さい頃の蛍です。

どんなところ?
と思われた方への返答として書いてみます。

印象的な場面が2つあります。

1つは第1話の終盤にある五郎と蛍が川(沢)で歯磨きをする場面。

東京から離れ、電気も水もない山奥での生活がはじまります。都会っ子の純は、東京での暮らしを是としているので不満を口にします。一方で蛍は肯定的に捉えます。

そんななかでの川の場面です。

五郎は、自問自答していたのでしょう。

こんなところに連れてきてしまったけど、
果たして良かったのだろうかと。

令子(奥さん)には北海道に戻る話をした際に猛反対され、現地の暮らしを知っているイトコからも否定的な意見があり。

実際に山作業を行い体力を削られ、
自信を失いつつあった。
だからこそ、子供の気持ちが気になります。

純はどう想って、蛍はどうなんだと。

蛍は五郎が弱っているのを感じ取ります。
そのため否定的なことは言いません。
純が否定的なのはわかっていたはずです。

けれでも、わからないと濁し、
さらに大丈夫だろうと伝えます。
幼いながらに父への精一杯の気遣いです。
励まそうとする健気な姿。

螢「心配しないでいい」
五郎「 ── 」
螢「螢はずっと ── 父さんといっしょにいる」

出典:倉本聰『北の国から 前編』理論社、1981年、p.30


成人した男が女に言うのではないんです。
親が子供を励ます時ではないんです。
幼い女の子が、父に対して言うんです。

こんな子がいたら、
好きにならない理由がないじゃないですか。

父としてめちゃくちゃ嬉しいと思いますよ。

ここは地味ですが名場面です。

もう1つ。
こちらは有名な場面です。

令子が弁護士と共に別れを告げに
北海道に来る話です。

蛍は令子と一言も口を利かず、
別れのシーンとなります。

車窓から手を振る令子。
涙を堪えながら懸命に川沿いを走る蛍。
何度観ても泣かずにはいられません。

ここで完全にやられます。

この時の蛍の心情はいくつかあると思います。

両親のどちらに原因があったにせよ、
好きな父親と好きな母親が別々になってしまうことは悲しいでしょう。

出来れば関係が改善され、元通りにいってもらいたいと願わない子供は皆無かと。

今回の場合は、令子に原因があるのかもしれません。後々わかることですが、残酷な場面(仕事が早く終わった五郎と蛍が令子を迎えに行く)を目の当たりにしてしまったこと、それが令子を避ける理由でもあったのでしょう。

怖かった日として記憶されている蛍にとっても、
心底嫌いにはなれなかったはずです。

2つの場面を書きました。

川と川。

可哀そうと想う蛍がいて、
可哀そうと想われる蛍。

あー、カワイイとオジサン心を鷲掴みにされました。

性癖として幼女好きという訳ではございませんのでご安心ください笑

さて、最後に。

倉本聰の演出には隠された意味があったりします。

例えば、第1話の冒頭。
喫茶店で流れるクラシック音楽。
モルダウ川を描いた曲から、実際の空知川へ。

川から川へ。

となると、他にもあるような気がします。

令子との別れの列車。
発車時刻は3時34分。

蛍の気持ちを表したのではないでしょうか。

3時34分(サミシぃ)。

私はそのように解釈しています。

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