第1話『パラレルコネクター』ファンタジー小説部門
あらすじ 本文 約70,000文字
あなたの手元にある、その装置を見てほしい。
『パラレルコネクター・ジルコニア』
それは今、別の並行世界にいる彼らとあなたをつないでいる。
三つの並行世界が衝突に向かっている。
秘密を背負ったまま世界を救おうとする男と、命で世界を救う宿命を背負った少女が、滅亡を止めようとしている。
あなたと共に……
あなたの声は彼らに届かない。でも彼らはあなたがそこにいることを信じて疑わない。
あなたがこの物語を読み続けることが、世界を救う。
あなたはもう、彼らの仲間だ。
『パラレルコネクター・ジルコニア』 作:PJ
第一話
≪前文≫
『この世界は誰かの見ている夢』
これは誰しもが一度は夢想することですね。
あるいはこの世界が、何者が創造し観測している仮想の世界だとしたら?
その仮想世界に生きる存在は、その創造者を神と呼ぶのかもしれない。
もしこの宇宙に限りがあるのであれば、その外には一体何があるのでしょう?
もし人が異なる時空・世界線を越えつながった時、双方はどんな関係性を持つのでしょう?
この物語は『この文字の向こうに広がる並行世界にいる彼らと、いま私の声を聞いているアナタの物語』です。
彼らにはアナタの姿は見えず声は聞こえません。
でも彼らはアナタがそこにいることを信じて疑わないのです。
そう、それは信仰のように。
彼らはアナタに話しかけ、打ち明け、時には相談し、進む道を決断していきます。
アナタはただそれを受け入れればいい。
アナタは観測者でありながら、当事者なのです。
アナタがその声を聞くことを放棄すれば、そこで彼らとアナタの物語は終わります。
私は願う。
どんなことがあろうと最後まで彼らを見守り、彼らと共にあって欲しいと。
ここは二一世紀。
それぞれ違う並行世界に生きるアナタと彼らは、『ある装置』でつながることになります。
≪序章≫
やあ、こんにちは。
おぬしが今、手にしているそれは『パラレルコネクター・ジルコニア』だ。
並行世界を超えて、おぬしと彼らをつなぐ装置だと思ってくれればいい。
難しいことは向こうの連中が教えてくれる。
ただ一つだけ覚えておいてくれ。
おぬしがこれを手放した瞬間に、世界は終わる。
そう、全ての世界だ。
ん? ワシか?
ワシは……そうだなあ。今はチジンとだけ言っておこう。チ・ジ・ンだ。
ほら、感じてみろ。
おぬしはもう、向こう側と繋がろうとしている。
万有引力のように、引き合う力がもうここにある。
あとはおぬしが、繋がり続けるだけだ。
それだけで、おぬしは彼らと共に、世界を救う。
さあ共に……世界を……
…………
……
* * *
