植物が環境に合わせて姿を変える力「表現型可塑性」|ホヘンベルギアの葉が生まれ変わった理由
昨日、ホヘンベルギア・レメの古い葉が枯れて、新しい葉が育ってきた話を書きました。
この現象、研究で説明がつくようです。
今日はその話です。
表現型可塑性という力
キーワードは「表現型可塑性(ひょうげんがたかそせい)」です。
これは、同じ遺伝子を持つ植物でも、育つ環境によって見た目や体の作りを変えられる能力のことです。
植物は、生えた環境から動けませんよね。
だからこそ、その場の光・温度・水・風に合わせて自分の姿を変えることで、環境に対応していると考えられてます。
タンクブロメリアでの研究
タンクブロメリアを使った研究があります。
強い光から弱い光までのグラデーションの中で育てた研究では、受ける光の強さによって、葉の構造・成分・働きが大きく変化することが示されました。
同じ株でも、置かれた光環境に合わせて葉の作りそのものが変わる、ということです。

つまり、新しい葉が古い葉より短く引き締まって育ったのは、我が家の環境(おそらく購入前より強い光や乾燥)に合わせて、葉の作りを最適化した結果と考えられます。
枯れた外葉は前の環境仕様、
新しい内葉はうちの環境仕様、
というわけです。
だから、自分の環境で育てることに意味がある。
この話で一番おもしろいのは、植物が「あなたの環境に合わせて変わってくれる」という点です。
買ってきたばかりの株は、前の生産者や園芸店の環境で育った姿です。
それが自分の家に来て、しばらくすると、その家の光や風に合わせた新しい葉を出してくる。
言いかえれば、育てているうちにその株は「あなたの株」になっていきます。
最初、下葉が枯れて元気がないように見えても、古い葉が枯れることに一喜一憂しすぎなくて大丈夫です!
新しい葉がどんな姿で出てくるか、それを楽しみに待つ。
自分の環境で育てるというのは、その株の新しい姿を一緒に作っていくことなのかもしれません。
