夜鳴き蕎麦屋のお菊さん(19) 第1586幕
【スピンオフ : 花修行編】
第19話 『夢見の巫女見習い①』

お菊が、中学の陸上部の部室で、いじめに遭い始めた頃。
花は、祖母の夢の中に現れていた。
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花(夢の中で):
ばあちゃん、こんばんは。
夢の中に出てきちゃって、ごめんなさい。花です。
実は、ばあちゃんに折り入って頼みがあるんだ。
ばあちゃん、本当は霊能者だって聞いたんだけど。
私を指導してくれない?
実は、お姉ちゃんが学校でいじめにあってて、物を隠されたり、捨てられたりしてるの。
私、犯人を捕まえたいけど、今の私では力不足で、お姉ちゃんを助けられないの。
だから、私に、霊能力を授けてください。
お願いします。
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祖母(夢の中で):
花かい。私も、少しだけ今の状況は見えていたんだけどね。
私よりも、もっと適任者がいるから、紹介するわ。
追いてきて。
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祖母は、幽体離脱し魂となると、魂の花を連れて天界に登って行った。
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祖母(魂):
母さん、しばらく。
元気にしてた?
実は、頼みがあるんだけど。
私の孫の花の能力を高めてやってほしいの。
花、ご挨拶しなさい。
あなたのひいばあちゃんよ。
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曽祖母:
花かい。ひいばあちゃんだよ。
ワシのことは、桜婆とでも呼んどくれ。
ワシは、小さな村の神社の神主の娘として生まれた。
若い頃、『夢見の巫女』と呼ばれていて、予知能力を持っていた。
実は、うちの先祖は、安倍晴明で有名な陰陽師をしていた、”賀茂氏”の支流の末裔にあたるんだ。
そんな中、なぜか我が一族の中で、たまに”夢見”=予知ができる女の子が生まれる。
ワシも、その一人だった。夢見の巫女の力により、予め暴風雨や水害を予知し、対策を立てることで、村を大災害から救ってきた。
周りの村が被害を被る中な。
夢見の巫女のことは、秘密にされていたが、ある時、村の外に広まってしまった。
そこで、ワシの娘であるおまえのばあちゃんの血(遺伝子)の中に夢見の能力を封印したんだ。
ある特殊な鍵がなければ開かないようにしてな。
だから、夢見の能力が、曽孫のお前の血(遺伝子)の中にも流れておるんじゃ。
その封印を解除する鍵は、すでに差し込まれ、もうすでに開きかけている。
お前が、死んで幽霊になり、魂としてお菊の体の中に二重人格として生きる覚悟をした時、カチッとスイッチが入ったんだ。
でも、まだ十分じゃない。
それは、お前の心(魂)が弱すぎるから。
まずは、お前のそのひ弱な心を強くする必要がある。
そこで、まずお前には、一人の指導霊を紹介しよう。
ゴン爺、入ってきておくれ。
この人が、今日からお前が師事する指導霊のゴン爺だよ。
彼は、お前のじいちゃん方の祖先にあたり、鞍馬山で天狗から直接指導を受け、各地の修現場で修行を積んだ、凄い法力の持ち主だ。
お前のひ弱な心を強くする、最適な指導霊だよ。
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桜婆に、紹介された指導霊のゴン爺との修行の日々が、これから始まろうとしていた。
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花(魂):
大丈夫だよね。
やり切れるよね。
大丈夫! 私はできる!
こんな気弱な自分に、活! 🤣
