野生生物の宝庫マダガスカルを巡る旅 ⑮
2025/Aug./18 MON.
ヒンヤリとしたアンタナナリボの朝、マーケットへ

外が明るくなってきた6:20頃目覚める。また、このホテルは朝食付き。昨晩チェックイン時に聞いてみた所、前回の様に部屋でいただけるだけでなく、ルーフトップバルコニーでもいただけるというので、7:00過ぎにそこに上がってみた。素敵なテラスがあり前の独立大通りを見下ろせるだけでなく、びっしりと丘の上に広がるアンタナナリボの街並みを眺望できる。上空は曇っており、上着を羽織っていても肌寒いが、ここで素敵な朝食をいただこう。
今朝頼んだのは、マダガシー・ブレックファスト。まずドリンクは普通にアップルジュースにカプチーノ。しばらくして出てきたのは、なんと少し緑が散りばめられたお粥。これが一般的なマダガスカル人の朝食なのだろうか??お粥の味付けは薄めと言うよりほとんど無く、横に炒めたソーセージが付いてきたので、これを一緒に食べろって事か。ただ、アツアツでおいしく、意外にも食べ進め、たっぷり茶碗2、3杯はあろうかというそれを完食。胃には優しい感じで良い朝食だった。

朝食後、部屋に戻って、荷物を全部片付けた後、8:15、大きなバックパックをホテルに預けてチェックアウトする。ちなみにここの支払いは€36.92であり、現金のアリアリが乏しいため€20札2枚を出し、お釣りに 16,000アリアリを受け取って、手持ちのアリアリを増やす。今更だが、レートを考えるとホテル代とかユーロ払いが可能な場所では、そうした方がお得だった様だ。
マダガスカル出国はいよいよ明日の未明なので、実質今日がこの国で過ごすラストの1日。2泊したこの首都のアンタナナリボは実質見ていないので、本日、興味がある所を見てまわろう。まずはその活気を感じるべく、マーケットへ行こう。
アンタナナリボにはいくつもの市場があるが、中でも有名なのがアナラケリーマーケット(Analakely Market)とディーグマーケット(Digue Market)。後者は少し離れているが、前者であるアラナケリーマーケットは私が泊まっているホテルから程近いので、広々とした中央分離帯のある独立大通りを通って、覗きに行ってみる。

ここはアンタナナリボで一番大きなマーケットだが、現地の人がやってる現地の人のためのマーケット。この時刻だと開店準備中の店もあれば、もうお店が開いていて賑わっている箇所もある。売っている物は衣料品、靴、アクセサリー、日用雑貨などなど。ただ、我々観光客が買うような物は皆無なので、何かを買うわけでもないけど、市場でどんなものが売られているか見るのはとても楽しく、地元の生活の雰囲気を味わえる。ただ、新鮮な野菜やフルーツ、スパイス、魚介類といった食料品を扱っている店を見掛けない。ごちゃごちゃしたこの奥の方で売っているのではと思うのだが、なんだか治安が悪そう。なんでも、このアナラケリーマーケットは買い物客だけでなくスリも多いらしい。特に最終日は一番気が緩みやすくいつも以上に気を付けねばならないので、用心深く行動する事にし、奥に入るのは止めておく。
西郊にあるレミュール・パークへはタクシー・べで
さて、次だが、改めてこの国に来た目的を考えるとバオバブとキツネザルだ。もう散々見てきたが、最後もここマダガスカルにしか生息しないキツネザルをもっと見る事にしよう。
このアンタナナリボの西郊にはキツネザルの保護をしているレミュール・パーク(Lemurs Park)という施設がある。アンタナナリボの中心地からは20kmちょっとしか離れていないので、サクッと見に行って帰って来れるはず。そこへはタクシー・ベと呼ばれる市内の路線バスみたいな乗り物で行けるみたいなので、まずは散歩がてら、歩いてその乗り場まで向かう。

途中で満々と水を湛えるアヌシー湖の脇を通る。街の中心にあるこの湖の周囲には緑地が広がっており、春の10月から11月にかけては、紫色の花を咲かせるジャカランダが咲き乱れるそうだが、この時期はない。
更に道を南下して行き、花、布、鉢を売っているエリアを通り抜け、線路沿いを鋭角に右に曲がるとタクシー・ベがいっぱい止まっている場所に到着した。
この辺りから色々な方面へのタクシー・ベが出ているが、私が乗るべきレミュール・パーク方面はGのイムランイアトジッカ(Imerintsiatosika)行きなので、いつものようにそこらにいる人に確認しようとしたら、観光客バレバレなのか、"Lemurs Parcか?"と言われた。そこで"Yes"と返事すると"コレに乗れ"と言われたのがワンボックスタイプ。もう結構、人が乗っており、真ん中に空いている一席に座る。そして、出発かと思いきやまだまだ客を乗せ、座席のない通路にも木箱を置き座らされている。辛うじて座席に座れた私はラッキー。ただ、かなり窮屈。しかし、乗車時間は1時間くらいなので、何とか耐えよう。

待ち時間も少なく9:06に出発。このタクシー・ベはタクシー・ブルース以上に環境が悪い。こんな乗り物に毎日の様に乗っているマダガスカル国民の我慢強さに改めて脱帽する。だが、運賃は一人たったの2,000アリアリ(約67円)。さすが庶民の脚だ。ちなみに市内からタクシーをチャーターして往復すると100倍近くかかるらしいので、価格差は激しい。
その支払いは車内で行う。余りの狭さから、私はカーゴパンツのポケットに入っている財布が出せなくて、隣のおねーさんに少し迷惑を掛けてしまった。支払いは、満席だからか、乗客がリレーして前方に乗っている車掌に渡す方式。お釣りの返却も逆の形で自分のところまで届けてくれる。
出発したはいいが、しばらくは超ゆっくり走行。首都の朝は渋滞が酷く、自転車よりも遅い始末。また、道には人、自転車、荷車、バイクと自動車が入り乱れまともに進まない。しかも、途中で何のためか知らないが長く止まる。
交通ルールがあるのかわからないくらいだが、そう言えば、このマダガスカルに来てから一つも信号機を見た記憶がない。首都ですら存在しないのだろうか?もしかして停電が頻繁あるので信号機は役に立たないのか??このため、小さめの交差点には警察官が中央に立っていて車の誘導をし、大きな交差点はランナバウトになっている。ただ、どこも大混雑。とにかく時間がかかる。
私の一つ後ろの席に小さい女の子が乗っている。こうして時間がある時は、折り紙を取り出して鶴を折ってあげる。すると、"メルシー"と言って受け取ってくれるが、相変わらずこの国ではあまりウケは良くない…

ようやく混雑した街中を抜けると、この先は田園風景の中を順調に進む。距離的にはレミュール・パークまでさほど遠くはないはずだが、途中で人を降ろしたり拾ったり、ゼブ牛の牛車を避けたりするので、結構時間が掛かる。
グーグルマップで現在地を確認し、ようやくレミュール・パーク近くに来たので、ここで停めてもらい降りる。最終的に所要時間は1時間20分も掛かった。
様々なキツネザルを見れるレミュール・パーク
降りてから少し迷ってしまったが、小道を入った所に、無事レミュール・パークの入り口を発見した。このレミュール・パークへの入場料は75,000アリアリ(約2500円)とかなり高額。しかもガイドと周る事が必須なので別途チップも必要になってくる。ただ、ここで出し渋っては何しに来たかわからないので、申し込んで、早速、ツアーに出発。と思ったのだが、同じ時間帯に他の人がいたらグループになり、その1グループに付き1人のガイドがツアーをするタイプになっている様子。このため1人参加の私は15分程待たされ、スペイン人3人と一緒に4名のグループで巡る事になった。

最初に禁止事項の伝達。ここは昨日訪れたレミュール・アイランドと同様、ある程度人の手は入っているけれど、自然環境が再現されており、動物たちは自由に動きまわり、自然な生態活動を見せてくれる。だが、タッチはむろん自ら2m以上に近付いてはいけない。そしてもちろんエサをあげてはいけないなどのルールがある。それらを聞いてから出発。もちろんここでも徒歩でのツアーとなる。さすが高い施設だけあって園内はよく整備されていており、案内してくれるガイドの質も高く、英語もうまい。
ガイドさんは園内に生えている植物を言葉巧みに教えてくれる。タビビトノキ、アロエ、バンブー、サイザル、バオバブ等々。我々訪問者はガイドさんの案内のもと、マダガスカルの固有種を間近に見、その保護の重要性について学ぶことができる。ただ、"植物ばかり案内されるとつまんない"とスペイン人が文句を言い出す。確かにそうだ。
すると、ようやくここの主役であるマダガスカル固有の動物であるレミュールの案内が始まった。このパークにはまだマダガスカルに来てから見ていないワオキツネザルやカンムリシファカなど7種類の原猿類が放し飼いにされて自然な環境で暮らしており、かなり至近距離で見ることができる。人に慣れているからか、警戒心も無く、向こうから近付いて来るし、目の前でモグモグお食事を披露し、全然逃げない。

正直、自然の森だと探すのも大変だし、見付かっても遠い場所にいることも多く、写真を撮るのも大変なのだが、ここは至って簡単。ものすごい至近距離で簡単に見れ、キツネザルたちのアップの写真も撮れてしまう。しかし、キツネザルってよく見るとサルでもなくキツネでもなく、不思議な生き物。
ガイドさんの案内の元、遊歩道を辿って見学して行く。レミュールは全て放し飼いになっているが、ここを取り囲むように流れている茶色い川が柵の代わりを果しているので、逃げ出すことはないらしく、フェンスとかもない。森の奥深くに入る必要も無く、これくらいの手の入れ具合が我々観光客にはちょうど良い。また、面白いのが、それぞれの種別がテリトリーを持っており、不思議に他種とは混ざらず、必ず同一種が群れで現れる。

ここでは、マダガスカル全土から集められたたくさんの種類のキツネザルに出会えたのでもう大満足。国立公園や自然保護区を訪れるより、正直、写真を撮るだけならばここにこれば十分に満足だったのかも。ただ、こんなことを言うと身も蓋もないが、ワオキツネザルやアイアイは上野恩賜動物園にいるので、そちらでも簡単に観察、写真撮影ができる。
しかし、通常の動物園とは異なり、自然に近い状態でほぼ放し飼いにされているので、可愛らしいキツネザルを間近で見る事ができたのが良かった。また、キツネザル以外にもカメレオンやマダガスカル固有種のリクガメも見れた。
1時間半程で園内をぐるっと1周してきて、レストランやお土産屋がある受付まで戻ってきた。グループ毎に付く英語ガイドさんからいろいろな話も聞けたのも良かった。入場料は高かったけど、景色も良かったし、充実した時間を過ごすことができた。そこで、細かく案内してくれたガイドさんにチップを手渡す。これでレミュール・パークのツアーは終了。
ヤバい!チェックアウトしたホテルの鍵
さて、こうして個人で郊外まで来ると帰りが不安。タクシーでも呼ばないと帰れないかと思ったが、パークのスタッフに聞くと、平日の月曜日ならタクシー・ベは簡単に捕まると言う。そこで行きに降りた通りに出て、ヒッチハイクの要領で合図。"通りかかる車に片っ端からやるしかない"と思っていると、1分も経たないうちに1台が止まった。念の為、"アンタナナリボ?"って確認してから、白いメルセデスのバンに後部のドアから乗り込む。車内は空いている。ラッキー。快適。が、道々で止まっては人を乗せていき、いつしか満席になった。市内に近付くにつれ、道も混んできて、結局、1時間近くかかり、アンタナナリボ市内の乗った場所の近くで降ろしてもらった。値段は行きと同じ2000アリアリ(約67円)と格安だった。

実はさっきから気が気でない。というのは、レミュール・パークでポケットに手を入れた際に気付いたのだが、ホテルの鍵を持っている事に気付いた。チェックアウトの際に、支払いとバックパックを預ける事に気を取られ過ぎたため、鍵を返却し忘れたのだ。ホテルの部屋のドアは開けっ放しにしておいたので、清掃はできているとは思うが、これだと次の客が入れない。迷惑だから、すぐに返さないと。
ということで、無駄な動きになるのだが、一旦、Hotel de L 'Avenueまで行かねばならない。急いでいるので、ここはモトタクシーの出番だ。6000アリアリ(約200円)ですぐに交渉が成立して、メットを借りてかぶる。が、小さい。私の頭はデカいのだ。結局、紐が固定できていないまま乗車。けど、モトタクシーは安いだけでなく、渋滞している市内でも車の間をすり抜けて行くから、速くて便利。ただし、思いっきり排気ガス臭いのは難点。
すぐホテルに到着しレセプションで、鍵を差し出すと"あー"と言う顔されたが、"OKOK"と言って受け取ってくれた。これで私も肩の荷が降りた。良かった。
意外!マダガスカルで至極のトンコツラーメン
では、ここまで来たのでランチにしよう。実は昨晩、1時間程前にアンタナナリボに到着していたなら行こうと思っていた店がある。が、遅くなってしまい行けなかったので、今こそそこに行こう。マダガスカル最後の食事はフレンチでもマダガシーでもない。もっと惹かれる耳よりな情報を手にしてある。なんとここアンタナナリボには日本人が経営しているラーメン屋があるという。その店名は"ラーメン虎と龍(TORA TO RYU) "。この店の本店は神戸にあり日本国内に何店舗かある博多系豚骨ラーメン屋らしいのだが、それがなぜだかマダガスカルに出店しているという。逆にアンタナナリボにラーメン屋さんはここにしかない。そりゃ、そうだろう。

グーグルマップを頼りに、クラシカルなスアラノ駅の駅舎の前を通り抜け、マカオカジノと書いてあるビルに行くとその2階にその店はあった。もう、時刻は14:00過ぎているから、広い店内も空いている。そして、メニューをもらって広げると、ラーメンだけでなく唐揚げや餃子まである。魅力的。が、ここは抑えて、Ramen Blancと替え玉だけを頼む。店員はローカルだが、辛子高菜とゴマが入った小壺まで持って来てくれる。そして、メインのラーメンはすぐ出てきた。量が明らかに多いので、もう替え玉分はドンブリの中に入っているのだろう。

久しぶりに箸を握って、ラーメンを啜る。美味い。味は完全に日本で食べる味と変わらない。しかもチャーシューが3切れも入ってて、どうやって作っているんだというクオリティ。マダガスカルでこんな美味しいラーメンが食べられるとは。ただ、私は硬めの麺が好きなのだが、替え玉の頼み方が悪く、最初からその分が入ってきたため、結果、少しヤワくなってしまったのが残念。けど、一気に食べ切った。
しかも、マダガスカルの物価が安いのもあるが、替え玉付きで合計で27,000アリアリ(約900円)。海外のラーメンとしては破格。オーナーはどういうつもりでこのマダガスカルに出店したのだろうか??
眺望抜群の女王宮・クイーンズパレス
さて、観光に戻ろう。アンタナナリボの街の最大の特徴は街の中にかなりの高低差があること。アップダウンが激しく、必然的にこの街の至る所に坂や階段がある。逆に、丘の上に行けば間違いなくイイ景色が見られそう。この街で一番高い位置から展望できる場所が、アンタナナリボの丘の上に聳える女王宮"クイーンズパレス"。首都の街並みを一望できる絶景スポットとして知られているので、そこへ向かおう。

ただ、そこまでの坂がキツイので、移動距離は短いけどタクることにした。街中にたくさんいるクリーム色の正規タクシーは、フランスの植民地だっただけに、ルノーやシトロエン等の古いフランス車が多いのだが、正直、褒められた物ではなく、オンボロな車が多い。ただ、クルマ好きの心は揺さぶられ、特にシトロエンの2CVなんかはたまらない。是非、乗りたいのだが、なかなか巡り合わせそうはいかないもんである。結局、街中のタクシースタンドで捕まえたのは、比較的新しいせいぜい90年代のルノー車。ただ、それでもあちこち壊れまくっている。それでも私を乗せたタクシーは人と車で混み、渋滞が酷い道を進む。そして、坂道に差し掛かると唸りながら急坂を登って行く。逆に2CVだったらこの坂は無理だったのかもしれない。そして、なんとかこの坂を登り切り、手を打った18,000アリアリ(約600円)を払って、立派な門の前で下車。
ようやく辿り着いた女王宮。ここのチケットブースで話し掛けてきたローカルガイドに寄ると、ここにはロングとショートの2コースがあるらしい。ただ、ロングでも1時間程で見学できるらしいので、ロングにしよう。その入場料は割と高く40,000アリアリ(約1333円)もする。
そして、ここもガイドを雇わねばならないのかと思い、本人にそのガイド料を聞くと、1回聞き間違えたかと思ったが"120,000アリアリ"だと言う。そんな大金は持ち合わせていない。"払えるのは10,000アリアリまで"だと言うと、彼は去って行った。ガイドがマストかと思ったが、なんだガイド無しでもイイんだ。だったらそっちの方が気楽で良い。
マダガスカルにはフランスの植民地になる前の18世紀末からメリナ王朝という王族が支配した時代が100年程続いた。その王朝は偶然にも女王が多かったそうで、その歴代の女王が住まわれたのが"ルバ"と呼ばれるこの女王宮。ちょうどここより北に20km程離れた所にあるアンブヒマンガのルバを1週間前に訪れたばかりだが、そこから遷都された場所がここである。あそこも景色が良かったが、ここも景色が良い。つくづく、女王様というのは、景色が良い所が好きらしい。

ということで、ここに点在する建物の中に入る前にまずはこの敷地から見える景色を楽しもう。ここはこの辺りにある一番高い丘の上なので、ホントキレイにアンタナナリボ市街を一望できる。街の中心には今朝ほど歩いたアヌシー湖があり、その周囲に緑地が広がっている。その奥には延々と街並みが果てしなく広がっている。近くで見ると汚い街だが、こうやって離れて見るとキレイに見える。確かに絶景だ。更には遠くにイヴァト国際空港方面も見える。あと、数時間後には、あそこからもうこの国を離れるのである。
では、いよいよここのメインの建物である女王宮の建物を見学しよう。実はここには19世紀に建てられた木造建築があったのだが、1995年に火災に見舞われオリジナルの女王宮は焼失してしまったそうで、今、この目の前にあるのは復旧されたレプリカ。だからか、設けられた階段などを見ると完全にコンクリート製の最近の建物である。
再建後の現在の建物の内部は博物館となっており、ゴージャスな衣装や調度品、家具など、メリナ王朝の歴代の王、女王関連の品々が整然と展示されている。火事にあっているので、多分、多くは復元された物だと思うが、時々オリジナルの物がガラスケースに入れられて大切に展示されている。ちなみにここの内部の写真撮影は完全禁止。
更に上の階に上がると、マダガスカルの王国の歴史を辿る展示もあった。これを見ると男性の王もいるが、数的には女王が多かったことがわかる。また、映像を駆使した展示もあり、3D映像他、3面を使ったシアターもあり、その歴史を説明していたが、もちろんマダガスカル語なので、さらっと見るだけにする。

メインの女王宮を見終わったら、この周りの建物も見ておこう。せっかくロングコースのチケットを買ったのだから。まずは紫壇で出来た祭事を行う建物。形はアンブヒマンガのそれとそっくりだが、サイズ的には一回り大きい。しかし、ここも土間があるだけ。この内部は土足厳禁なので、靴を脱いで入り、出る時はお尻から出る。ここも内部は写真撮影禁止になっている。
続いて横にあるプロテスタント教会を見学。外装はオリジナルだが、内装はリノベーションしたとのことで、至って普通。そして、外観だけだが、新しめの円形劇場と、並んでいる王族のお墓も見学し、これにてここの見学は終了。
アンタナナリボの独立広場と大階段

さて、行きはここまでタクシーで来たが、帰りはこの丘を下る方向だし、時間はあるが残金は少ない状態なので、歩いて坂を下ろう。結構、急な坂だが、この辺りには様々な形をした教会が多く、教会の尖塔がこの街に彩りを加えている。
ずっと坂を降りていき、店などが増えて賑わってきたな、と思ったら、その先に独立広場があった。緑豊かな公園の様な場所で、少し木々が色付いている。ここにインフォメーションがあり、もう17:00近いのでクローズドの準備をしていたが、そのスタッフの1人と少し話す。"なんか、案内しようか?"と言われるが、もう聞きたい情報はない。なんせ、ここが最後の訪問地なのだから。"マダガスカルには2週間いて、モロンダバ、ノシ・ベ、ペリネそしてアンタナナリボと巡ってきて、今晩もう東京に向けて帰るんだ"と言うと、"マダガスカルに来てくれて、ありがとう。また、戻っておいで!"と温かい言葉を掛けてくれた。

この丘の上にある独立広場から下の独立大通りに向って 大階段が続いており、その最上段にあたるポイントからの景色が、ここアンタナナリボを代表する光景となっている。反対側の丘を見渡せ、コロニアル調の茶色で統一された建物がびっしりとその丘に張り付く様は確かに見事。更にこの大階段からは、はるか先の丘まで真っ直ぐに通りが伸びており美しい。アンタナナリボの異国情緒ある街並みを眺めるに最適の場所だ。特にこの独立広場からの夕景は素晴らしいというので、夕陽の当たった街並みを期待してこの時間にここに来てみたのだが、今日は残念ながら西の空に雲が多く、その絶景は難しそう。

この独立広場から続く大階段と呼ばれる名物通りを下りよう。ただ、ここはアナラケリーマーケットと同じく雑踏の中、人が多く行き交うため、物乞いもスリも多いエリアらしいので、周囲への配慮をしながら階段を下って行く。この階段の両側に露店が並んでいるのが名物だが、もう日没も近いからか、店閉いを始めているお店も多い。そして、階段を降りていると、すぐに独立大通りに出てしまった。先程、上から見た時は遥か彼方まで続いている様に見えたが、その先はマーケットだったみたいだ。
マダガスカルのお土産は何がいい?
さて、そろそろこのマダガスカル旅行も終り。お土産を考えねばならない。この旅の途中でも何箇所かで見掛けたのが"MAKI"というTシャツ屋。店名の"MAKI"とはマダガスカル語でこの国を象徴する動物"ワオキツネザル"の事。その名の通り、お店の装飾からTシャツのデザインまで、ワオキツネザルをモチーフにしており、そのデザインTシャツがかわいらしいので、欲しいと思ったのだが、そのTシャツはなんと75,000アリアリ(約2,500円)もする。さすがにTシャツに払う値段ではないと諦めた。
では、庶民派の私はスーパーマーケットに行って買い物をしよう。ホテルから程近い場所に"Super U Analakely"があり、平日は19:30までやっているので、ここで最後の買い物だ。

まずは、入口で大きめのバック等を預ける海外でよくあるシステムになっているのでバックパックを預ける。そして、入店するが、中規模のスーパーマーケットといえるだろう、売っている物を見ると普通のスーパー。お惣菜コーナーやベーカリーもあれば肉やチーズの量り売りもあるし、日用品も何でもある。
で、ここで買うべきはマダガスカルのお菓子。家と会社のバラマキ用だ。で、何がいいかと言うと、やはり手に入れたいお土産はチョコレート。
チョコレートの原料カカオの産地というと西アフリカのガーナやコートジボワールを思い浮かべるが、実はここマダガスカルも上質なカカオが採れることで有名な国。そこでチョコレートコーナーに行くが、安くて品揃えも良い。ただ、改めて品定めを始めパッケージを確認すると、フランス系のスーパーであるためか、自社ブランドの物はフランス製の商品ばかり。それ以外もUAEやトルコ、ドイツ製の物が多い。
逆を言うと、マダガスカル製が少ないのだが、マダガスカルで一番有名なチョコレートブランドの"ロベールチョコレート(La Chocolaterie Robert) "の板チョコが置いてあった。このメーカーはカカオの栽培からチョコレートの製造までの工程を全てマダガスカル国内で行っているとの事。これで良いので100%、75%、65%と濃さが違うものを選ぶ。
ただ板チョコはバラマキ用には適さない。小袋になっているのが良いのだが、そんな需要はここマダガスカルにはないのであろう、無い。ただ、1つたった390アリアリ(約13円)のマダガスカル製のミニチョコが置いてあった。これでイイじゃん。そこで、財布の中の残金を確認しつつ、それを76個も大人買い。レジではレジ係りがそのチョコレートを数えるのに苦労していた。
帰国の途に就くためイヴァロ空港へ
スーパーマーケットでの買い物が終わったので、予定よりかなり早いのだが、18:40にホテルに戻り、預けておいた荷物をピックアップ。そして、ここのトイレを借りて着替えをしちゃおうと思ったのだが、運悪く、突然の停電に見舞われてしまった。まあ、時間的に余裕があるので良い。しばしホテルのロビーのソファに座って待つ。
30分程で電気が復旧したので、トイレで帰り用の服に着替える。そして、チェックイン荷物とキャリーオン荷物に分けるため、荷物の詰め替えをする。これが終わっても19:45。予定よりまだ随分早いのだが、そろそろタクシーに乗って空港に向かおう。

ホテルの前に止まっているタクシーと最後の料金交渉だ。そして、空港までは60,000アリアリ(約2000円)でまとまった。今回のタクシーは少し古いプジョーの車。 けど、こんなボロボロの車に乗るのも最後。こうして、帰路に就くために空港へと向かう時間はいつも感傷的になるもの。いよいよこのマダガスカルともお別れか…辺りはもう完全に暗くなっており、ほとんど景色は見えないが、人々が蠢いているのが分かる。空港に向かう道はまだ工事中の箇所もある。数日後に開催予定の"第45回南部アフリカ開発共同体(SADC)首脳会議"に間に合わなかったか…
遅い時間だからか、幸い道は空いており、たった30分程でスムーズにイヴァト国際空港の国際線ターミナルに到着した。2週間前に降り立ったこの国際線ターミナルは、まだ数年前に建てられたばかりらしく、こじんまりしているがとても綺麗。ちなみに今、国内線ターミナルとして使用しているのが前の国際線ターミナルビルだったらしい。
離国前のイヴァロ空港にて

ターミナル内に入ると、まだチェックインカウンターのエリアに入れない。どうやら、今夜はこれから3便のみしかなく、都度、便に合わせてカウンターを開けている様だ。
さて、最後に私の手元にマダガスカルの通貨が12,700アリアリ残っている。なんでも、この先の制限区域ではユーロしか利用できない世界とのことなので、その前に残金を使い切ろうと、ここにある売店を覗いてみる。さっき街中のスーパーマーケットで色々な品の値段を見たばかりなので、ここに置いてある物はどれも高く感じるが、この残金で買えるものとして、バニラのエッセンシャルオイルが12,000アリアリ(約400円)で売っていたので、最後にそれを購入。
買い物をしている間にチェックインカウンターが開いた。もちろん帰りも全線ビジネスクラスの利用なので、エールフランスの優先サービス、スカイプライオリティ(Sky Priority)のレーンを利用して、搭乗手続きを済ます。
そして、このカウンターで、出国書類を渡されたのでそれに記入。それを持って、これまた優先レーンのある出国手続きを受け、その後のセキュリティチェックもサクッと終了。
制限エリアには、立派な免税店があるが、ここで買い物をする必要もないので、とっととラウンジに向かう。ここにエールフランス専用のラウンジは無く、この空港に唯一ある共通のラウンジのprima class loungeだ。

ここに入るとまずは今日1日の汗を流したく、シャワーを浴びたい。そこでこのラウンジのレセプションで、シャワールームがあるかを確認すると、1つしかないが空いているとの事。ラッキー。私の念願を叶えてくれるシャワールームがすぐ使えるので、早速、お借りする。
このスペースは、新しくて綺麗なのは良いが、荷物や服を置くスペースがない。また、シャワー自体もここもお湯になるまで時間が掛かったが、ただ疲れが取れて、サッパリして非常に気持ちが良かった。
ロビーに出るとそんなに広くはないが、期待以上にとってもきれいでマダガスカルという国にあるとは思えないワールドクラス。 快適な座席とリラックススペースがあり、もちろん無料でWi-Fi接続ができる。そういえば、最後に現地SIMのAirtelの使用量を確認するとそれはたった1.02GBだった。まぁ主に使ったのはグーグルマップくらいだったもんな。14日間でも3GBで十分だったか。

サッパリした後は何かつまもう。一角には、もちろん、軽食やドリンクのサービスもある。やはりここでもフランスの影響か、食べ物のクオリティは高く、フォアグラなど使ったフレンチの小皿が並ぶので、惹かれてしまいチョイとつまむ。また、デザートも一口大のミニミルフィーユやフルーツムースなどがあったので手を出す。ただ、飲み物だけは、コカ・コーラもあるが、多分もう2度と飲むことはないだろうから、最後に地元製のワールド・コーラのペットボトルを取ってきて飲む。すると、お皿を片付けにきたスタッフの女性に"なんでコカ・コーラじゃなくワールド・コーラを飲んでるの?"って、言われちゃった。となれば、カプリセ・ボンボン・アングレイズも最後に行っとかないと。
その後は、穴ぐらになっているスペースがあるので、そこで横になる。特にいつも寝ていた時間の22:00を過ぎると猛烈に眠くてなってくる。ここは居心地良くて寝てしまいそうになるが、寝てしまうと乗り遅れる可能性があるので我慢我慢。

