インド洋に浮かぶ光り輝く島国・スリランカ訪問③
2023/Apr./30 Sun.
憧れのシギリヤロック登頂にチャレンジ
寝た寝た。久しぶりに途中で目覚めることなく寝入った。それだけ疲れていたのだろう。目覚めて時計を見ると5:35で、まだまだ寝れそうであるが、今日の予定もあるので起きることにする。そして、出発する準備をして6:00にホテルを出る。今朝は雨は落ちておらず、上空は快晴だ。では、予定通り今朝はまずこのスリランカ旅行の目玉のシギリヤロック登頂を朝食前に済ませよう。シギリヤロックめがけて歩いていると途中昨日話したトゥクトゥクドライバーの一人が声をかけてきたので、時間を買うつもりでチケット売り場まで乗せてってもらう。
辿り着いたのはシギリヤ博物館。昨日のダンブッラ石窟寺院と同様、外国人向けのシギリヤロックのチケットは入口では買えず、少し離れたこの博物館で買い求めなければならない。しかもその額はUS$30と大枚を払わねばならないのは、世界的な観光地だから昨今は致仕方ない。ただ、こんな時間なのにそのチケットを求めて外国人たちが列を成しており、チケットを買うだけでも時間がかかってしまった。そして、チケットを手にしてようやくシギリヤロックの入口に戻り、改札を受けて入場。

まずはロックを取り囲むように設けられている立派なお堀を渡る。その水面に蓮の葉が浮かんでいて朝のこの情景にぴったり。そして、ここからは目の前にあのライオンロックまで真っ直ぐに伸びる道がある。この眼前の景色はおなじみのシギリヤロックの景色。ついにここまでやって来たんだとこの景色に感動しつつ、一歩一歩歩みを進める。ただ、朝のこの時間は完全に逆光で写真映えはしない。左右には沐浴場や池などの水の広場が広がり、その先に緑の芝生、建物跡などがある。そして、高さ195mもある岩山の手前まで来て見上げると、ホント巨大であり、その壁は垂直以上のところもあってこれに登れるとは思えない程である。
そして、岩の割れ目をくぐるとここから始まるのが階段。さぁ、昨日と同じ山登りを頑張ろう。途中、昨日訪れた石窟寺院にもいた小型のサルがいたので、それらを写真に収めつつ、たくさんの石段をひたすら上る。だがテラス状になっているためか階段も比較的途切れ途切れになっており、思ったより苦労することなくライオンテラスまで登って来れた。

現在はここにライオンの蹄の部分だけが残っているが、その規模からするにかなり大きな装飾がこの上に設けられていたのだと思われる。そんなことを思いながらここで持って来たペットボトルの水を飲み、少し小休憩する。それから、いよいよライオンの両足の間を抜けて階段が連続する区間に入り、垂直な岩壁に取り付けられた鉄製の階段を登る。真下がスケスケで高所恐怖症の人はたまらないだろうが、私は平気な達。ただ、辛いのは休憩する場所がなく延々と狭い階段が続く事。それほど混んでいないのですれ違いや後ろからの煽りがないのが幸いで、自分のペースで上がっていくが、ハァハァ息が切れる。そして、今朝は思いっきり青空で太陽が燦々と輝いている。暑い。汗がしたたり落ちる。首元に巻いている温泉タオルでそれを吹きつつ頑張って登るが、日頃の運動不足から相当きつい。ちなみに、この鉄階段が設置される前に使われていたと思われる岩の窪みがこの横に掘られているが、ここで足を踏み外せば一巻の終わりだったろう。

かなりシンドかったが、およそ1200段の階段を昇りつめようやく登頂。さすが頂上部分だけあって風が渡って涼しい。そしてこの岩山の頂上から見る景色は見渡す限り緑で覆われたジャングルで、それが永遠と続いている様に見える。この360°広がる景色は何とも素晴らしい。先程歩いてきた庭園エリアも遥か下だし、自分が泊まっているホテルのプールも見える。
少し休んで息を整えたら、この岩山の頂上を散策しよう。なんでも今から1500年も前にここに王宮を建て住んでいた王がいた。その王は自分の父を殺し強引に王座に就いたため、弟からの復讐を恐れ、急峻な岩山に王宮を建てた。結局この狂った王は自分の予想通り弟に責められここで自らの命を絶ち、たった11年の都だったこの岩山は忘れ去られ風化したらしい。その名残を感じる頂上の王宮跡であるが完全な平地ではなく結構段差があり、テラス状に区画整理されたエリアとなっていて、まるでマチュピチュの様。この広い王宮跡をゆっくりと見学したいのだが、上りに時間をかけ過ぎたのか、ホテルの朝食の終わり時間を意識すると、そろそろ下った方が良いので、急ぎ足で一周したら下りへと向かう。

下りは楽。と言っても階段が続くので膝がガクガクしてくる。ライオンテラスの下で上下のルートが別れており、下り方面に行くとミラーウォールがある。その名の通り鏡のような壁なのだが、実際には土壁にミツロウを塗ってピカピカに磨いたもの。ただ、いたずら書きもあったりして現在では触れる事が出来ないようになっている。その先に鉄製の螺旋階段が設けられている。ここが岩山の中腹の壁に描かれている、かの有名なシギリヤレディのフレスコを見るためのルートだ。これを見逃すわけにいかないので、疲れている体ではあるが、頑張って上る。ガイドブック等では見ていたが、実際に現場でこれ見ると思った以上に感動。鮮やかな色彩で描かれた美女たちの妖艶な姿がキレイに残っていて本当に美しい。ここにはしっかり警備員もおり、写真撮影が厳禁なので、まじまじと眺め目に焼き付けておく。何年前の物か知らないが、とにかくキレイ。なんでもかつては500体ほど描かれていたそうなのだが、今残っているのはわずか18体のみで、しかもきれいなのは限られていた。
ホテルでの朝食の後、トゥクトゥクをチャーター
ここからは更に下り、その形が似ているコブラ岩などを眺めてから駐車場に出て、堀を渡ってホテルへと向かう。このホテルの立地は微妙で歩くとそれなりに時間がかかったため、結局ホテルに戻ってこれたのは9:00過ぎ。朝食は9:30までとなっているので、部屋には戻らずに朝食会場へ直行する。
持って行った飲料水はシギリヤロックの頂上で既に空になっていたので、とにかく喉が渇いた。そこで、まずはここのジュースマシンの前を占拠してグアバジュース、オレンジジュース、ミックスジュースなどをガブ飲みする。10杯は飲んだだろうか。ようやく喉の渇きが収まったところで料理だ。バフェ方式となっており、メニューも豊富でスリランカスタイルもあるが疲れ切った体には少し重そうなので、オーソドックスに無難なパン、ソーセージ、ポテトなどを取る。そして、卵料理を作ってくれるコーナーでは折角なので、スリランカ独自のエッグホッパーとやらを作ってもらう。水溶き小麦粉を鍋の様に焼きその中に卵を落した料理であるが味は見たまんまで、ビジュアルが珍しいだけ。締めはフルーツだが、この時間だからかほぼバリエーション無く、パインとパパイヤだけだった。最後においしい紅茶もいただく。

朝食会場は壁のないオープンな造りで風が渡って気持ち良かったものの、汗だくのボディは気持ち悪いので部屋に戻るとすぐにシャワーを浴びる。だが、朝の登山が日頃の運動不足に効いたのか左膝が痛い。降りるのを急いで一気に下ってきたからかも。そこで、しばらく部屋の中で休憩をする。さすがに朝の岩山登山は疲れた。
1時間程休憩したら、足も大丈夫そうなのでお出掛けすることにする。そして、シギリヤロックビューポイントのトゥクトゥクの溜まり場へ行って交渉だ。折角スリランカまできたのだから仏教遺跡も訪れようという訳。ここスリランカにはアヌラーダプラとポロンナルワという世界遺産に登録されている仏教遺跡があるが、今回は旅程上、後者のみに絞ることにした。そこはこのシギリヤから60km程の距離。バスで訪れる事もできるのだが、乗り換えが必要になるだけでなく遠回りにもなり時間がかかるし、遺跡巡りも結局トゥクトゥクを使った方が楽なようなので、ここから往復チャーターしちゃおうという考え。昨日の事前調査では一声12000ルピーで簡単に10000~8000ルピーまでは負けられるのはわかっているので、更なる値引きを狙って交渉開始。ただ、これがなかなか簡単ではなく数人と交渉し数十分粘ったが、あまりここで時間を使って観光する時間がなくなるのも困るし、"こちらも生活が懸かっているんだ"まで言われたので6500ルピーで妥協。

で、そのドライバーの赤いトゥクトゥクに乗り込み出発。まずはミンネリヤ国立公園の方へと抜ける細道を進み、大通りに出たところでグーグルマップの指示とは逆方向に向かうので、"オイオイ"というと、"ガソリンを入れる"と言うので先にその代金1500ルピーを払わされる。で、この辺りにはスパイスガーデンという施設があり入場は無料だから寄って行かないかと言われたが、お土産を執拗買わされるらしいので、それは断る。続いては今夕、ミンネリヤ国立公園でサファリをしないかとも誘われたが、後日別の場所でサファリを予定しているので、これも断る。これらに行くとドライバーにキックバックが入るのであろう、しつこく誘ってくるが不要な物は不要。と思っていたら、なんとこの大通りの路上に野生の象がいた。象から見たら国立公園内だろうが道端だろうが関係なく、こうしてスリランカの大地を好きな様に動きまわっていている様で、サファリに行かなくとも野生の象には簡単に会える様である。

湖の様な貯水池の上には青空が広がっており白い雲が浮かび綺麗である。そんな景色を横目にトゥクトゥクは進んでいく。向かっているポロンナルワという場所は、10~12世紀頃にシンハラ王朝がおいた都で、全盛期にはアジア各地から僧侶が訪れる仏教都市として繁栄した場所。その栄華が伺い知れる遺跡がたくさん残っているということで楽しみ。
ポロンナルワの遺跡を巡り古に思いを馳せる
1時間以上かかりようやくポロンナルワに到着。まずはここにある博物館前で下ろしてもらい、ここでまた外国人のみに課せられる保存地区への入場料としてUS$25を払い立派なチケットを受け取る。まぁ、このお金で遺跡の修復整備に役立つのであれば良かろう。で、このチケットでこのポロンナルワ博物館も見れるというので、まずはここを覗いてみるが、この辺りの出土品が並んでいるものの洗練された展示とはいい難く、展示品が多く、共にある説明文の文字情報が多くて見る気にもならない。しかもエアコンもなく蒸し風呂状況なのでほぼほぼ素通りしてこの建物を出て、またトゥクトゥクへと乗り込む。

そして、2~3分移動したところで先程買ったチケットのチェックを受けて駐車場へ。ドライバーによるとここには三か所の見所があり、"あれとあれとあれ"と指差すので、それらを見て回ることにする。が、暑い。南国の太陽からの日差しが降り注ぐ。今回、帽子を忘れたので、早速、麦藁帽の売り込みがあるが、こんな大きな物は不要。暑いからか観光客よりこうした物売りの人が多いくらいだ。この暑さからバックパックに入っているガイドブックを出してそれぞれを確認する気にもなれずなんとなく見てそれぞれの写真を撮るのみ。とにかく重厚なレンガ造りの宮殿跡は当時のその大きさを思い描くには十分であり、閣議場の石柱とその彫刻は立派であり、水を湛えた沐浴場は唯一、この暑い中、少しだけ清涼気分を味わえた。

ゆっくり見て回ってトゥクトゥクに戻ると、"遅かったね、この調子だと全部回れないよ"と言われた。別に時間を決めた訳じゃないから、こっちのペースで回らせてほしい、と思いつつ次に移動する。すぐ辿り着いたのがクワドラングルという場所。ここは城壁に囲まれた複合遺跡らしくたくさんの遺跡が集っている。まるでスタジアムのような円形の形状が特徴であるワタダーゲには真ん中に仏様が鎮座しており、その向かいには仏様の歯が祀られていたというハタダーゲ、補修の足組みが組まれたトゥーパーラーマ。他にもポツンと佇む弥勒菩薩像、サンスクリット語と思われる文字が刻まれた碑文、ミャンマーのパガンで見たような形の仏塔など、まさに遺跡のコンプレックス。いずれも見応えがあるが、とにかく暑くて、ゆっくり見て回る気がしない。
次の場所にトゥクトゥクで移動する途中、"ここも見ていくか?"と聞かれたが、もちろんスキップする気は毛頭ない。その場所はポロンナルワ随一の大きさを誇る仏塔、ランコトゥ・ヴィハーラ。その茶色い仏塔の手前には大きな菩提樹があり印象的だ。ただ、こういう仏教遺跡に入る際にはいろいろとルールがある。まずはその敷地内への土足はNG。ただ、靴下の装着はOKということなので、下が陽に焙られて暑いのでクロックスを脱ぎ靴下で入る。ちなみに靴下は飛行機のアメニティでもらったやつで一日で使い捨て予定。
次、今度は真っ白な漆喰で塗られたお椀型の仏塔、キリ・ヴィハーラ。こちらは先程より小さいダーガバだが純白が青空に映える。また、その先の13世紀に建てられたランカティラカという大きな仏教寺院には、残念ながら頭部がなくなってしまった高さ17mあまりの大きな仏様があった。ちなみにここで欧米人達が仏様をバックに自撮をしていて現地人に注意されていた。そのような行為は不遜行為としてNGなのだ。

そして通りの反対側に行くと、ここポロンナルワで最も有名なガル・ヴィハーラ。一枚岩に涅槃像、立像、二つの座像という4体が掘られているが、どれも穏やかな顔で優しい表情が印象的。ただ、これらに最近作られたと思われる大きな屋根が付いているのは屋外のこれらを保護するためなのだろうが、見た目がイマイチだ。
次に連れてもらった所はティワンカ・ピリマゲ寺院、通称北院。この寺院は比較的大きく、内部に鳥が入って来ないように網で囲ってあるが、昼間でも薄暗く写真撮影禁止になっている。そこにあった壁画が目玉のようだが、その保存状態はあまり良くなく今朝見たシギリヤレディに比べれば正直大したことない。ここにいた管理人に聞いてみるとそれほど古い物ではないらしい。

そして、その近くのハスの池まで来るとドライバーは"これでこのポロンナルワを一通りまわった"と言うので、"一応確認させて"と言って、ガイドブックを取り出し、訪れた場所を確認。ガイドブックに載っている場所全てを訪れた訳ではなさそうだが、正直こうして遺跡や仏像ばかり見るのも飽きてきた。しかもこの暑さで疲れたこともあり、これでポロンナルワ観光終了とする。ここポロンナルワはそれなりに広く歩くのは不可能だったし、レンタサイクルでまわるのもアリとは聞いていたが、この暑さではさすがに無理。快適なチャータートゥクトゥクで回って正解だった。
興味津々ローカルのお宅訪問
そして、また1時間近くかけてシギリヤへ戻ってもらう。ポロンナルワでは青空と白い雲の下、灼熱だったが、西の方向は真っ暗な雨雲が広がっている。とうことで、シギリヤに近づくにつれ雨が降ってきた。ちょうど夕刻だから天気が良ければ夕日とシギリヤロックが眺められる美しいスポットにでも連れてってもらおうと思っていたのだが、昨日同様これでは夕日は期待できない。では、この天気の中、どこへ行こうかということになるが、今朝チケットを買っただけで覗いていないシギリヤ博物館にでも行くかと思ったが、そういえば行きのこのトゥクトゥクドライバーとの話を思い出して、このドライバーの家に行って、普通のスリランカ人の暮らしを見てみるのも良いかなと思い、ドライバーに打診すると、"いいよ"という返事。そこで、シギリヤの村の中でジュースを買って、そのドライバーの家に行く。

その場所はシギリヤの村の中心からはちょっと離れており徒歩だと20分くらいかかるとの事。舗装もされていないような水たまりが多い土の道の先で、普通の家かと思ったら、なんとゲストハウスを経営しており、その名はMango Villa。早速、その部屋を見せてもらうと非常にキレイ。全部で6部屋くらいあるが、Agodaで確認すると値段はUS$10〜。その横には昔住んでいたという掘っ立て小屋があるがこれは今は使っておらず、記念にとってあるとの事。そして別棟の長女専用の部屋もある。小学校高学年くらいだろうか、自分の部屋が欲しいという事で最近建てたというブロックを組み立てた小屋だが、その他にも辺りには土台だけ作ってあり、お金が貯まり次第、どんどん増築していく予定なのだとか。今日乗ったトゥクトゥクも自身の物らしいし、なんとサファリカーまで持っていて、更にゲストハウスも経営しているとはかなり広範囲に事業を営んでいる経営者でもあるらしい。長女以外にも男の子が二人おり、3、4歳の小さい子は車のおもちゃを持って人懐っこく寄ってくる。そして、奥様も出てきて紅茶を出してくれたので、買ってきたジュースは差し上げ、私はそのおいしい紅茶をいただく。
滑落事故に見舞われケガをする
あまり長くお邪魔していても家族に迷惑だろうから、17:00を過ぎたところで、シギリヤロックのビューポイントまで送り届けてもらう。そして、お礼を言ってドライバーにチップを上乗せした料金を渡す。そして、雨も上がっているし、昨夕と同じ様に遠くに野生の象か見えるので、今日は昼食抜きだったから、"あと一時間くらいここにいてこの近くで夕食を摂ってホテルに戻るつもり"と告げると、"それならこの裏山に登ると景色がイイよ"と教えてくれた。そういえば昨日、この先にMapagala palaceと書いてある場所があり、その入り口を見た覚えがあるので、では、夕食まで時間潰しにそこに行ってみることにしよう。

その入り口から人が歩いた跡のある獣道を進んでいく。しばらく登って行くと、途中に大きな岩が現れた。先程の雨で当然その岩は濡れている。しかも履いている靴はクロックス。これでこの急な岩を登るのは難しいかなと思いつつ、一番急な場所はまっすぐに登る事はせず、岩の幅いっぱい使ってジグザグに進みなんとか登り切る。そしてそこからも道なき道を登って行き頂上まで出た。確かにここから見渡すジャングルは綺麗だが、肝心なシギリヤロック方面には木が茂っておりあまり見えない。まぁ、こんなものかと思ってたった5分程の滞在で下りにかかる。
で、難関は先程登った急な岩の部分。よくあることだが登りはなんとかなるが下りは怖い。先程と同じ様にジグザグ方法をとるしかないなと思って慎重に足を進めるが、案の定クロックスを履いていた右足から滑りズズズーっと3~4mほど斜面を滑落してしまった。なんとか崖の途中で止まったが全身泥だらけ。しかもパンツには一部穴が開いてしまっている。そして、今日の上着は半袖ポロシャツだったのだが、左手の肌の露出した部分は泥だらけになっているだけではなく、大きな擦り傷ができ血が滲んでいる。そして、持っていたカメラも飛び出ており、土が被っている。あー、やっちまった。災難だ。
この位置でもまだ岩の崖の途中。そこで、なんとか慎重に残りの岩をジグザグに下り切り、下にあるバス停のベンチに座って首に巻いていた汗拭き用のタオルで泥を落とす。血は出ている所もあるが、とりあえず、見た感じ病院に行く程でもない。
夕食の後、ケガの具合いをチェック

時刻はもう18:00近く薄暗くなっている。では、ホテルに戻る前に昨日の夕飯を食べたレストランの隣の店で食事を済ませちゃおう。まずは、食事のオーダーをする前にお手洗いを借りて、泥だらけの手をよく洗う。そして頼んだのはフライドライス。謎の付け合わせが辛くて残してしまったが、フライドライス本体は出来立てでおいしく量が結構あったものの何とか完食。そして、食後、トボトボ痛い脚を引きずってホテルへと戻る。こういう時、歩くと少し遠いのがこのホテルの難点だ。
そして、改めてホテルの部屋で先程の滑落事故の被害状況をチェック。まずは持ち物。背負っていたバックパックはほぼ無傷。で、カメラはちょうど首から下げていたのだが、カメラ下部に付けていたL型プレートには幾つか傷が付いているものの、カメラ本体は角に小さな擦り傷が三か所ほど。それほど重症でない。ただカメラバッグは泥を被っている部分が多いので、タオルでなるべくきれいに拭き取る。で、着ていた服は上のポロシャツはOK。パンツは膝の部分だけでなく、お尻部分も穴が開いていて、これは完全にゴミ箱行き。今回2本持って来たパンツの内のボロい方を捨てて帰ろうと思っていたのだが、運悪くこれはそのボロい方でなく履いて帰る予定だった方。しかもまだ旅行3日目なのに。

で、次は体。そこで、シャワールームに移動し、シャワーを浴びて体にこびり付いた泥や至る所で滲んでいる血を流し落とす。見るとやばいのが手の爪の部分で右手一か所、左手は三か所割れてしまっており、瞬間的に捲れたのか爪の中の方まで泥が入り込んでいて、石鹸でゴシゴシやってもきれいにならない。特に左手の中指は爪の部分から出血までしていて少し痛む。左腕の摺り傷は血が少し滲んでいるが、面積が大きいだけで深くはない。あと、パンツの下だが、左の膝が痛かったのだが、見てみるとやはりここも完全に擦りむいて血が出ている。膝小僧から血が出て姿はまるで小学生だ。
そこでシャワーから出てきてからは手当だ。いつも旅行の際に持ち歩いている薬袋を開けると絆創膏が入っていた。ここ10年、15年ほとんど使ったことなかったが、これの出番がここで来るとは思わなかった。血が酷いのは左膝なので、大きめやつをその患部に貼る。また、左手中指の爪にも小さめのやつを貼る。あとの腕部分は少し血が滲んでいるが広く浅いだけなので、ここはタオルを巻いて応急処置完了。こうすればほぼ血の出ている所はカバーできたので、これで白いシーツを血で汚さなくて済むので、ベッドに横たわる。時刻は20:30過ぎ。今日もまたプールサイドから音楽が流れているが、とっとと寝よう。
