不登校の母がドレスショーに出演。頭がおかしくなったのか?それとも…
我が家に眠る黒いロングドレス
我が家のクローゼットには
一着のロングドレスが眠っている。
3年半前、そこへ迎え入れた一着だ。
このドレスは、今の私を形作ってくれた
「自己信頼」の象徴そのもの。
数年前の私は
息子の不登校にひどく悩み
出口のない暗闇の中にいた。
しかし、その苦しさゆえに
自分自身の内面と
嫌でも向き合わざるを得なくなった。
そこでようやく
今まで蓋をしていた
大量の感情に気づくことになったのだ。
「自由になりたい」
「本当は仕事が好きだったし、もっと働きたい」
「あのとき、本当はすごく悲しかった」
「キレイになりたい」「みんなに会いたい」「やってみたい」
自分の本心に気づき
湧き上がる感情を丁寧に扱い始めると
もう自分の気持ちを
無視することはできなくなった。
自分を雑に扱うことが
どれほど自分自身を傷つけるかを
身をもって体感してしまったからだ。
それと同時に、私は知ってしまった。
自分の心に従って決断し
行動することの震えるような悦びを。
子どもの不登校に悩んでいたはずが
いつの間にか私は
自分自身の「自己信頼」がいかに乏しいかに
愕然としていた。
だからこそ
まずは自分の足元を耕すことに
全力を注ごうと決めた。
その挑戦のひとつが
ドレスショーへの出演だった。
地方に住むアラフォーで、まだ幼い子の母。
そして会社員。
そんな私が、関西で開催されるステージに
立つと決めたのだ。
親族たちはきっと
「不登校で悩みすぎて、ついに頭がおかしくなったか」
と冷ややかな目を向けていたに違いない。笑
それでも、私は自分の意志で決めた。
できない理由を「やるための工夫」に変える
一見すると、やらない理由は
いくらでも転がっていた。
練習のために
何度も関西へ行かなければならない。
お金がない。
仕事は休めない。
子どもの預け先は?
夫に反対されるかも。
そもそもアラフォーの私がドレスなんて……。
何より、子どもは不登校のままだ。
それでも私が選んだのは
「やってみたい」という自分自身の
純粋な願いを叶えることだった。
決断してから
一つずつ不安要素を消しに行った。
「本当にお金がないのか?」
と自分に問いかけた。
自分を輝かせるためのお金は
本当に一円も出せないのか。
「仕事が休めない」は本当か?
上司に
「息子に、自分の人生を生きる母の姿を見せたい」
と、正直に思いを伝えて頭を下げた。
「どうせ分かってもらえない」
と諦めるのではなく
夫や祖父母にも丁寧に理由を説明し
協力を仰いだ。
もし息子が不登校にならなければ
私はドレスを着るなんて選択肢を
選ばなかっただろう。
自己信頼が、子どもを信じる力になる
あのとき決意して動いた自分を
今、心から誇りに思う。
クローゼットの黒いドレスを見るたびに
私は積み上げてきた自己信頼を思い出す。
数年経った今、確信している。
あのとき
自分を信じることに振り切って
本当に良かった。
あの頃に
コツコツと積み重ねた自己信頼が
今の私の中でどっしりと根を張っている。
自分を信頼できているからこそ
今、子どもの力を信じて
見守ることができているのだ。
もちろん
ドレスショーのように
大きすぎるチャレンジでなくてもいい。
今日、自分が本当に食べたいものを食べる。
トイレを我慢せずに、行きたいときに行く。
そんな日常の小さな決断と行動。
それが自己信頼を積み重ねることに
つながるんだ。
ちなみに。
あのロングドレスを着ることは
もう二度とないだろうけれど。笑
