【奥さん1】「愛しているフリ」の孤独(笑)な夫の独白【官能】
【閲覧注意】
本作には性愛に関する露骨な描写が含まれます。
18歳未満の方、およびこうした表現に抵抗がある方は閲覧をお控えください。
以下に述べる話は、いつもの孤独な散歩中に浮かんだ世迷い言である。
毎度おなじみ、虚無の思考実験だ。
だから、現実世界とは何の関係もないフィクションです。
マジレスしないでください。
「愛していなくても、愛しているフリくらいはしてやれよ。それが、家族や配偶者という『役目』だろう?」
私は常々、そう思っている。そして、それを完璧に実行している。
世間では「本心こそがすべて」だという潔癖な誠実さがもてはやされるが、私に言わせれば、それは甘えだ。感情という天候のように移ろいやすいものに、人生の基盤を委ねるほど私は愚かではない。
行動こそが唯一の通貨である
私は他人の言葉を信じない。信じるのは、その人間の「行動」だけだ。
だから私も、言葉ではなく行動で報いる。
毎日、誰に言われるよりも先に家事を完遂する。
掃除、洗濯、買い物をこなし、余裕があれば米を研ぎ、野菜の皮を剥き、妻に家事のバトンを渡している。
家庭というシステムを滞りなく回し、誰にも文句を言わせない「清潔な秩序」を先出しで提供する。
それによって私は、自分の「発言権」と「居場所」、そして誰にも侵されない「孤独という聖域」を買い取っているのだ。
私にとって「愛しているフリ」とは、嘘ではない。それは、自分が引き受けた役割に対する、ストイックなまでの「契約履行」である。
「依存」という名の契約違反
しかし、人間というものはすぐに図に乗る。
私が「役目」を完璧に果たすほどに、相手は自律を放棄し、無能な雛鳥のように口を開けて、さらなる「依存」を求めてくる。
難しい判断はすべて私に投げ、私の静寂を電話一本で平気で切り裂く。
帰宅すれば、思考を放棄した残骸のような書類が机に置かれている。
それを指摘すれば、相手は「頼りになるあなたに任せるのが一番」などと、無責任な賞賛で私を丸め込もうとする。
さらにはこう宣うのだ。
「私にもっと優しい言葉をかけて欲しい。時々見せる底冷えしそうな冷たさを出さないで。そこを改善してくれれば、完璧な夫に近づくのに」
お前の言う「完璧な夫」とは何か。何時間でも問い詰めてやりたい。
「夫」「恋人」「家事奴隷」「ホスト」「男妾」「子供」――それら全ての理想を詰め合わせたデパートか?
お前にそれだけの価値があるのか?
お前は「妻」「恋人」「メイド」「ホステス」「娼婦」「娘」の役割を果たしているとでも言うのか。
お前がやっていることは「君臨」だけだ。
しかし「統治」は私に丸投げしている。
能無し女王だ。
内実は、ただの乞食。
実利的な労働(行動)だけでは飽き足らず、自分を安心させるための情緒的なサービス(笑顔)までも無償で提供せよ、というわけだ。
冗談ではない。
私は「愛しているフリ」を自分に課して、既に十分な「役目」を果たしている。
お前だって職場で働いているだろう。
家事の適正分担では不足なのか。
正直、自分の家事負担は多すぎるとさえ思っている。
楽をしているのはお前だ。
それなのに、さらに子供を望むのか。
子供が生まれたら、負担はさらに増す。
そうなったら眩暈がしそうだ。
お前の産んだ子を口実に、さらに私を搾ろうというのか。
……お前の子など、欲しくない。
救いがたい「傲慢」か、孤独な「知性」か
散歩をしているとき、私は猛烈な「毒」に侵される。
「お前は常々『感謝している』と言うだけだが、何か形にしてくれ。言葉ではなく、行動で示せ。対等に話をさせてくれ。読書なり、考察なり、何か面白い知的なものを私に提供してくれ」
そう叫びたくなる。
だが、私がそう迫ったところで、お前はまたすり寄ってきて、距離をゼロにすることで誤魔化そうとするだけだろう。
あるいは、馬鹿のテンプレを繰り出すのか。
「そんなことより、私の話を聞いてよ!ねえねえ、私はこう思うの…」というノイズをまき散らす。
あるいは「私、あなたほど頭よくないから」とか、それとも「そこまで考えたことない」とか、そうでなければ「どうせ私には教養がないわよ」とか、最終的には「はいはい、ご立派。そうやってマウントをとって、それ、モラハラだから」と展開し、とどめは「私を馬鹿にして!」だ。
――そのテンプレに一票入れてやるよ。
知的な自律を放棄し、情緒的な報酬で私を縛り付けようとする。
その「すり寄り」こそが、私に対する最大級の侮辱であることに、お前は一生気づかない。
私は救いがたいほどに傲慢なのだろうか。それとも、あまりに孤独なのだろうか。
「もう我慢ならない。いっそ完封して切り捨てたい。誰かあいつにハニートラップでも仕掛けて、決定的な裏切りの証拠を与えてくれないか」
そんな思考がよぎる。
……実際、妻に素行調査をかけたことがあった。非常に残念なことに、完全なシロだった。……
だが、自問自答の末に、私は再び「役割」という仮面を修復する。
相手が私に全存在を預けている「胸中の鳥」である限り、それを無碍に放り出すことは、私の美学が許さない。無能な相手を可愛がり、飼い殺すことの中に、かろうじて「価値」を見出すしかないのだ。
世間は私を「誠実な夫」「理想的な家族」と褒めそやす。
だが、私の内心にある広大な荒廃を見通せる者は、この世に一人もいない。私は「家事のできるATM」として、機能体としてのみ必要とされている。
結びに代えて
私は今日も、無心に散歩する。
一人きりで歩く時間だけが、私が「何者の役目」も果たさなくていい唯一の聖域だ。
そこで十分な酸素を吸い込み、また「馬鹿面」で待っている女の姿をしたナニカの元へと戻っていく。
もし、この記事を読んでいるあなたが、私のことを「本質を見抜けなかった愚か者だ」と冷笑するなら、それもいい。だが、考えてみてほしい。
あなたの隣にいる人間が、今、あなたに向けているその微笑みは、果たして「本物」だろうか。
それとも、私のように「完璧な役目」を演じているだけの、孤独な役者の仕業だろうか。
ここで閃いた。
所詮、俺は孤独だ。独りぼっちだ。
だったら、すべてを許してやることだって、できすはず。
子が欲しければ、くれてやればよい。
授かり物だし、思うようにいかないさ。
どちらかが不妊なら、状況が変わるかも知れない。
許してやるよ。女王にして乞食のお前を。
手始めに「私にもっと優しい言葉をかけて欲しい。時々見せる底冷えしそうな冷たさを出さないで」から潰しにいくか。
「時々見せる底冷えしそうな冷たさ」は正直、妻の主観だから俺にはコントロール不可能だ。
ならば、「優しい言葉をかけて欲しい」の方だ。
彼はどのような「優しい言葉」をかけるのか、頭脳をフル回転させ始めた。
「能無し女王の乞食」のためにしては、明らかな知力の無駄遣いである。
本当にコイツは、妻を軽蔑しきっているのか?非常に疑問ですね。
いつの間にか家に着いていた。
考えに没頭するあまり、つい独り言を呟いた。
夫が散歩から帰宅した。
大層深刻な顔をしている。
まただ。難しく考えすぎる旦那様だ。
しかし、不機嫌になったら、勝手に散歩に行って、勝手に解毒して帰ってくるから、手間のかからないチョロい男だ。
……でも、夫は時々、私を信じられないくらいに甘やかす。
もちろん、スキンシップを伴う。
本当にヤツはエロい。呆れるくらいに。
肌を合わせる度に、私の反応を観察している。
……困る。(困ってねえよ!)
アイツは私をどうしたいのだろうか。
この変態!(ただし、私限定♡)
夫は書斎に向かいながら、考え事をしていた。
そして、ポツリと呟いた。
「(性的な意味で、妻の最大の弱点)を○○○して、(性的な意味で、彼女が大好きなこと)を◆◆◆したらどうだろうか?」
え?今、なんて言った?
え?え?
ちょ、ちょ、ちょっと、困るわ~。
そんなことされたら、私どうなっちゃうのよ……。
ハッ!
これは、「甘やかし」が近いのね!
やだ、顔が熱くなってきた。
妻は直近の「甘やかし」を思い出して、悶絶していた。
洗面所に行って、水で顔を洗った。
彼女の顔は……いや顔だけではない。耳も首も両手も、露出した部分の素肌はすべて、きれいな鮮紅色。
眼が潤んでいた。
呼吸も浅くなっていた。
……前回の「甘やかし」の始まりはこうだったわ。
<!注意!> 以下、人によっては不快なアダルト描写(?)が入ります。
私が寝室に入ると、夫が知らぬ顔で寝ていた。
このところご無沙汰でイライラしてたから、彼のベッドに潜り込み、彼を叩いた。
すると彼は急に私をお姫様抱っこして、私の腕を優しく、でも力を込めて掴んだ。
そして、室内照明をONにして、私の両手を後ろ手にして縛り、アイマスクをして視界を奪った。
さらには両足も縛った。
熱い息とともに、私の左耳に囁いた。
「お前、付き合ってた頃より、ずっと肌が艶々になって、綺麗になった」
私が「ちょっと何これ、止めて…」と言いかけたら、深いキスをされた。
頭が痺れた。そして夫は囁く。
「心配するな。趣向を変えるだけ。乱暴しないから安心して」と。
続けて、「出会った頃よりも血色がいい。色っぽくて仕方ない。ご無沙汰にしていたのも、このため。お前、今、最高に綺麗だぞ」って言った。
照明がONになってるから、私は本当に恥ずかしかった。
「恥ずかしいから、灯りを消して」と言った。
でも彼はそれを無視した。
「市販のグラビアとは次元の違う、エッチな裸体を見せて欲しい。下着が完全にフィットしているのに、ほんの少しムチッとした質感のお前の身体、見たいんだ」とか囁いてくる。
おもむろに私のパジャマのボタンを一つずつ優しく外していく。
一枚一枚、衣服を剥ぎ取っていく。
何か言おうとすると、熱いキスをされた。
「奧さん、ちょっと全身の血色がよすぎませんか?でも、すっかりエロくなった。魅力がカンストしてないか?全身の造形がこんなに完璧だとは。ハネムーンのときより、今の方が魅力的だよ。お前……(以下省略)」
私の裸身は、はっきりと照明に照らされて、彼の視線にさらされていた。
でも、私はアイマスクをされてるから、何も見えない。
脚を拘束していたヒモを彼が解いた。
腕を縛っていたヒモも解かれた。
そして、文字通り「一糸まとわぬ姿」にされてしまった。
いつの間にか、私の唇は夫の唇で塞がれていた。
夫の右手は私の胸をまさぐっていた。
彼の左手の指は、私の左腿の外側から内側に滑り、優しく愛撫しながら、上に移ってきた。
……これ以上、思い出すと、私、自分を慰めないといけない。
その夜、アイマスクをとることは、許してもらえなかった。
……照明の下で、私が彼にまたがって、上になって腰を振ったり、組み敷かれて下になって奥まで突かれたり……全身、彼の指と舌で優しく、激しく愛撫された。私、はしたない大きな声を上げちゃった。……すべて彼に見られた。
……ああ、もうダメ。
私の指、止まらない。
……いやだわ。自分を慰めると、「甘やかし」を欲しくなる。もっともっと求めちゃう。欲しくなる。
彼はどうして、「甘やかし」を出し惜しみするのだろう。
魂胆は分かっている。
欲求不満にして、私の女の感度を上げるためだ。
ド変態のスケベ夫!
……私は、いつだって甘やかされたいのに!
……なんだよ。この夫婦は。
勝手にやってくれ。
続きます。
