【思考の設計】 「安定」では「安心」も欲求も満たせない理由
小さい頃、親から「安定した職業に就きなさい」と言われた経験がある方は多いのではないでしょうか。
実際、私は今、一般的に「安定している」と言われる公務員として働いています。
ただ、正直なところ、私の中でこの環境が心の底からの「安心」につながったことは、これまで一度もないのです。
それだけでなく、昔から
「安定という言葉は、一体自分の何を満たしてくれるのだろう」
「それは本当に無条件に良いものなのだろうか」
と、ずっと考え続けてきました。
そしていまだに、その答えを完全に理解することはできていません。
今日は、私たちがなぜ「安定」を求めるのか、
そして安定を手に入れたはずなのになぜ「安心」できないのか。
皆さんと一緒に、少し立ち止まって考えてみたいと思います。
なぜ、人は「安定」を求めるのか
まず、人はなぜ安定を求めるのでしょうか。
それはシンプルに「リスクが少ないから」だと思います。
私が働く公務員が安定と呼ばれる理由も、
挙げだしたらキリがありません。
毎月一定のお給料が必ず保証され、
リストラのリスクも少なく、
よほどのことがない限り働き続けることができます。
成績で給与が大きく変動することもありませんし、
病気になった時や、家族のライフステージの変化に合わせてお休みを取ることもできます。
こうした手厚い環境があるからこそ、
親が子供に望む職業として、
今なお根強い人気を誇っているのだと思います。
親が子供に安定を望む、本当の理由
では、なぜ親は子供にそうした環境を求めるのでしょうか。
それはきっと、親自身が「安心したいから」だと思います。
自分のことであれば、失敗しても自分で何度でもやり直せます。
でも、大切な子供の人生に対して、親が直接手出しできることって、実はそこまで多くありません。
社会人になって自分の足で歩き始めた子供を見守る中で、
「安定した収入」や「守られた制度」があることは、親にとって何よりの安心材料になります。
もし、完全な成果主義の世界で、
「毎月の成果によって、100万円もらえるかもしれないけれど、ゼロになるかもしれない」という環境に子供が飛び込んだとしたら。
何も代わってあげられない親の立場からすれば、それはとても心配で、恐ろしいことなんだと思います。
「安定」が生み出す息苦しさ
一方で、その中を生きる当事者の目線ではどうでしょうか。
当然、安定した環境に心からの安心を感じる方もたくさんいらっしゃると思います。
でも私の場合は、少し違いました。
その安定によって、逆に「縛られている」と感じてしまう性格だったのです。
ルールでギチギチに固められた環境にはどうしても息苦しさを感じてしまいますし、
「みんなと同じことをする」ことにも違和感を覚えてしまうタイプでした。
もちろん、社会で生きる上でルールは大切です。
私自身、ずっと野球をやってきた身として、ルールの範囲内でプレーすることの大切さは身に染みて理解しています。
けれど、あまりにもガチガチに縛られてしまうと、身動きが取れなくなり、誰もが同じような行動しか取れなくなってしまいます。
ルールや縛りというものは、社会の秩序が崩壊しないための「最低限のもの」で良いのではないか。
意味のないルールでむやみやたらに縛るのであれば、少しずつでも改善していったほうがいいのではないか。
そんな風に考えてしまうのです。
不確実な未来にこそ、ワクワクがある
「安定」という仕組みから生み出されるのは、基本的に「一定の範囲内のもの」だと思っています。
同じものを淡々と生産し続けるのなら、安定した仕組みは非常に有効です。
けれど、そこから大きな成長や、想像を超える発展は生まれにくいのではないでしょうか。
仮に自分が頑張っても頑張らなくても、同じ結果しか得られない環境だとしたら。
その中で自分の限界まで努力し続けられる人は、きっとごく少数ではないかと思います。
一方で、自分が頑張った先に、何が待っているかはわからない。
けれど、それが自分の成長につながるかもしれない。
現状を大きく超える、想像以上の未来が待っているかもしれない。
私はどうやら、そういった「不確実性」や「リスク」の先に、ワクワクするような希望を感じてしまう人間のようです。
おわりに
では、そんな私がなぜ、公務員という究極に安定した職業を選んだのでしょうか。
そこにはもちろん、私が安定を求めた「ある理由」が存在します。
これに関しては、また機会があればお話ししたいと思います。
「安定」を手に入れたからといって、
心の「安心」や「満たされたい」という欲求が自動的に満たされるわけではありません。
親や世間が言う「安定」と、本人が心から感じる「安心」は、似ているようで、実は全く別のものなのです。
今日は、そんな静かな心の動きについて綴ってみました。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今日もあなたが自分だけの設計図を描き始める、ささやかなきっかけになれば幸いです☺️
