生物学概論 第3回:細胞の進化・エネルギーと代謝
みなさん、こんにちは。「生物学概論」の第3回講義を始めます。
前回は、地球上の生物が持つ多様性と共通性について触れ、すべての生物の基本単位である「細胞」の構造を詳しく見ていきました。私たちのからだを構成する「真核細胞」の中には、核をはじめ、ミトコンドリアや葉緑体といった精巧な構造体(細胞小器官)が存在し、それぞれが重要な役割を担っていることを学びましたね。
今回の講義では、まず「これらの複雑な細胞小器官は、一体どのようにして誕生したのか」という、細胞の進化の謎に迫ります。そして、すべての生物が生きていくために不可欠な「エネルギー」が、細胞内でどのようにつくり出され、利用されているのかという「代謝」の仕組みについて、植物の「光合成」と動物も行う「呼吸」を対比させながら深く探究していきましょう。
第1章:細胞の進化と「細胞内共生説」
真核細胞の中に存在するミトコンドリアと葉緑体には、他の細胞小器官にはない、ある非常に不思議な共通の性質があります。それは、細胞の核にあるDNAとは全く別の「独自のDNA」を内部に持っているということです。さらに、これらの細胞小器官は、細胞が分裂して増えるのと同じように、細胞内で自ら分裂してその数を増やします。また、核などが1枚の膜で包まれているのに対し、ミトコンドリアと葉緑体はそれぞれ外膜と内膜という「二重の膜」で包まれています。
なぜ、細胞の中にある一つの器官が、まるで独立した生物のような特徴を備えているのでしょうか。
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