見出し画像

アメリカとカナダの国境で4時間拘束された話



「お金がない」が口癖

私はアメリカの大学に留学中に、冬休みを利用してカナダ側のナイアガラの滝まで行くことにした。いつか行きたかったナイアガラ!ここは多少費用が掛かってもケチるところではない!交通手段としては、アメリカで最大規模のバス会社であるグレイハウンドの長距離バスを利用した。

その旅路の途中で、私はアメリカとカナダの国境で四時間も拘束されることになる。そもそもなぜこんなことが起こったか。その原因は、私のお金を失うというマイナス思考で頭がいっぱいだったことにある。

私の現地での口癖は、「お金がない」だった。

私は留学中、貯金を切り崩す生活に非常に恐怖を感じていた。
なぜなら、貯金が尽きる=帰国しなければいけない、ということを意味するからである。

私の最終目的は現地で大学院を卒業することで、そのためには何が何でもそれまでの資金は残しておかないといけない。
親と勘当して、キャリアも結婚も全てを辞めて留学した。
何も達成せずに帰国なんてありえない。

退職金を含め、自分の全財産で留学して、貯金を切り崩して過ごす日々。卒業するまでにあと何百万、、、今日という1日は1万円払って過ごしていることになるな・・と計算する。

できる限り節約する日々。いつも資金のことで頭がいっぱいだった。

国境で取調室に監禁される

話を旅行の話に戻すと、アメリカからカナダに入国するにあたり、国境ではバスの乗客たちは一旦バスを降りなくてはいけなかった。そして、パスポートを見せて、入国許可を得なければいけない。

私の順番が来て、帰りのチケットなどを見せろと言われた。チケットを見ながらその職員は、「なぜこのタイトなスケジュールで移動しているんだ?」と聞いてきた。そこで私は、あろうことか「お金がないからです」と答えてしまった。

すると、その職員はたちまち豹変した。

「こっちにこい。」

私は、はっとした。なんで国境で「お金」なんてキーワード出してしまったんだ!なんでそんなことを言ってしまったんだ・・たしかに私は異常なスケジュールで今回の日程は組んだ・・だけど言い方があるだろう・・

だが時遅し。私はそのままうしろの取調室のようなところに連行された。
そしてそのままグレイハウンドのバスは私を置いて行ってしまった・・!!

その後、隔離部屋では、失礼極まりない質問とともに、徹底的に取り調べを受けた。

「誰と会う約束をしているんだ」
「何が目的なんだ」
「違法なものを持ち込もうとしているだろう?」
「入国させるかどうか。」
「それは違うだろう。正直に言え」
「なぜ現金がこれだけしかないんだ」
「おまえ金が無いといっただろう、誰にもらいに行くんだ?
このクレジットカードはだれのものだ」などなどなど

等々思いつく限りの失礼極まりない尋問。
私は不法移民でもなんでもない。普通にいる日本人留学生です。
はらわたが煮えくり返りそうだったが、そのときの私は蛇に睨まれた蛙。
反抗しようものならカナダに入国させてもらえないかもしれない。
感情を表に出さず、素直に従った。

携帯電話のロックも解除しろと言われ、この番号の発信相手は誰だ、など徹底的に中身を調べられた。女の職員は本当にねちっこくしつこく、最終的に男の職員が「その人もう自由にさせてやれよ」と言っていた。

結局3時間も国境で取り調べを受けたうえ、私は疑いがようやく晴れ自由の身になった。(嬉涙)×100

その後の私は、何時間後に来るかわからないが、次のバスに空きがあれば乗れるということだった。空きがなかったら乗れない。
祈るしかなかった・・・
運よく一時間後にバスが来ることになり、なんと!!空席もあって、私はそのバスに乗せてもらうことができた。

結局計4時間も国境に足止めされた。そのおかげで、ナイアガラの滝を観光できる時間はわずか30分となってしまった。とはいえ、散々な目にあって疲労困憊していた私は、わずかでもナイアガラの滝を見れることが有難かった。

言葉は言霊

私は本当に「言葉は言霊」だと思う。ネガティブな言葉を発していると思考はどんどんネガティブな方向に引っ張られていく。逆に思考がポジティブであれば、物事もどんどん良い方向に向かっていく。

「お金ありがとう。私をアメリカまで連れてきてくれて。
今ここにいさせてくれてありがとう。」

当時の私はそんなふうに考える余裕なんて一切なかったけど、
こんな思考や言葉を発していれば、国境で嫌な思いをすることなんてなかったと思う。

だからしんどいときも、たとえお金が無くても、プラスの言葉を発することはとても大切なこと。マイナスなことを言うと、自分の発した言葉がどんどん自分をマイナスな方向へ引きずり込んでいくよ。

こわいこわい。





いいなと思ったら応援しよう!