なぜパパは指示待ち人間が多いのか|パパの「主体性」を育むという視点
こんにちは。
「主体性の設計室」を書いているmkです。
子どもの「好き」から生まれる意欲が、結果や評価に削られない環境設計について書いています。
ありがたいことにパパさんのフォロワーさんも多い中、とても恐ろしいタイトルをつけてしまいました笑
「うちのパパ、言わないと何もしないの。
私が朝夕のご飯を作って冷蔵庫に入れておいて、『これとこれを出してね』って言わないとダメなんだよね……」
長期研修中、一緒に通っていた同僚がふと漏らしたその一言に、私は驚きを隠せませんでした。
「えっ、冷蔵庫にあるものを出すだけなのに、その指示もセットなの?」
彼女は困り果てたような、どこか諦めたような顔で笑っていました。
一方で、別の家庭ではパパが毎日送迎も料理も完璧にこなしているという話も聞きます。
この、信じられないほどの「個体差」は一体何なのでしょうか。
私はこれを、「パパ格差」という言葉で考えてみることにしました。
なぜ「ママ格差」は聞かないのか
ここで一つ、不思議なことがあります。
「指示されないと家事ができないママ」
という話は、あまり耳にしません。
おそらく、ママたちは、社会的な期待や必要性に迫られ、家事・育児スキルを「標準装備」せざるを得ない環境に置かれることが多いからではないでしょうか。
一方で、パパがどこまで家庭に関わるかは、
いまだに個人の資質や家庭ごとの環境に委ねられている部分が大きく、結果として大きな開きが生まれています。
パパの「主体性」を育むという視点
けれど、この格差を「パパ個人のやる気」だけのせいにして、誰かを責めるのは少し違う気がしています。
私が大切にしている「子どもの主体性を育む」視点は、実はパパとの関係にもそのまま当てはまるのではないでしょうか。
パパを「指示を待つ困った存在」として見るのではなく、一人の「主体性を持って伸びていくパートナー」として捉え直してみました。
パパの「主体性」を育む4つの環境デザイン
具体的に、パパの主体性が劇的に変化する
「4つのアプローチ」を考えてみました。
1. パパを観察して「好き」を見つける
子どもの主体性を育む第一歩が「観察」であるように、パパのことも徹底的に観察してみる。
家事・育児という広いフィールドの中で、
彼が「これならこだわりたい」「苦じゃない」と思えるポイントが必ずあるはずです。
• 掃除機の裏側まで綺麗にするのが好き。
• 寝かしつけの時の「創作読み聞かせ」だけは得意。
• 週末の買い出しで、効率的なルートを組むのが好き。
まずはパパを観察し、その「好きの芽」を見つけたら、そこは口を出さずに見守り、任せてみる。
主体性は、他人からの指示ではなく、自分の「内側にある興味」からしか生まれない。
2. 「他人のパパ」とは比較しない
子どもの成長を隣の子と比べないように、パパを「ママ友の家のハイスペパパ」と比較するのも避けたいです。
比較すべきは、他のパパではなく、
「わが家のパパが積み重ねてきた過程」です。
• 試行回数:
「今週は自分からキッチンに立つ回数が増えたね」
• 工夫の仕方:
「そのおむつの替え方、漏れにくくて助かるよ」
たとえ完璧ではなくても、その「試行錯誤」を具体的にフィードバックする。
「自分の工夫を見てくれている」という安心感こそが、パパが自ら次のアクションを起こすための、最大のエネルギー源になるはずです。
3. 「小さな違和感」をスルーし、最後まで任せきる
パパが主体性を失う最大の原因は、
「せっかくやったのに修正される(ダメ出しされる)」ことにあります。
オムツの替え方や洗い物の並べ方が自分流と違っても、命に関わらない限りは口を出さないようにします。
一度任せたら、最後まで完結してもらうことが大切です。
「自分のやり方で進めていいんだ」という安心感こそが、試行錯誤を生み、主体性を育む土壌になります。
4. 「助かった」ではなく「〇〇のおかげ」と伝える
「手伝ってくれてありがとう」という言葉は、無意識に「育児の主導権はママにある」という構造を強めてしまうことがあります。
そこで、視点を「(私が)助かった」から、
「(パパの行動が)家族にどう良い影響を与えたか」へとシフトさせてみてください。
「パパがお風呂に入れてくれたから、子どもがすごく楽しそうだったね」
「パパが掃除してくれたから、部屋の空気がスッキリして気持ちいいね」
自分の行動がもたらした「価値」を実感することで、パパは家庭内での役割に誇りを持てるようになります。
5. パパにしかできない「役割」をデザインする
「何でも半分ずつ」を目指すと、どうしても得意な方が主導権を握り、もう一方は指示待ちに回ってしまいがちです。
あえてパパの得意分野や趣味を、
「我が家の〇〇大臣」
として完全に委ねてみましょう。
力仕事やガジェット管理、あるいは特定の遊びなど、自分の「テリトリー」を持つことで、
「ここは自分が考え、動かなければならない」という責任感が自然と芽生えていきます。
6. 二人だけの「作戦会議」をルーティンにする
指示待ちになるのは、家庭運営の「全体像」が見えていないからかもしれません。
週末の夜などに、わずか5分でも構いません。
来週の予定や、最近の子どもの変化を共有する時間を作ってみてください。
情報をアップデートし、パパの脳内にある「家庭の地図」をママと同じ解像度に引き上げます。
全体像が見えるようになれば、パパは先を読んで自ら動き出せるようになります。
おわりに
「パパ格差」という現状を嘆くよりも、パパという一人の人間の主体性が育つプロセスを、少し引いた視点で観察しながら一緒に楽しんでいく。
そんな「待てるパートナー」としての心持ちが、最強のチームを作る近道になるのかもしれません。
