危険と癒しを両立する理容師という仕事の深さ
切れ味が生む「気持ちよさ」 刃物だからこそ届く癒し
刃物でリラックスと快感を売る。
それが理容師です。
危険な物を扱いながら心地よさを提供するのに
切れ味は欠かせない要素の一つです。
良く切れる鋏や手入れの行き届いた剃刀は
髪や髭を調える感触、音によって気持ちよさが増幅。
シーンと静まり返った理容店でのASMRは
リピートする理由になり得ると感じます。
刃物への取り扱いには慎重をし尽くし
お客様の肌へ触れさせる際には今でも緊張が走ります。
私は左利きでありながら刃物は右手で扱うため
それは通常以上と考えて差し支え在りません。
肌への対応は奥深いもので私のコンディションはともかく
お一人づつ、日によって変化する肌環境への対応は
神経を研ぎ澄ませて当たっても万全とまでいかないケースも。
刃物を握っている状態で心をかき乱される状態に陥ると
思わずミスが生じるのは想像に難しくありません。
互いがリラックスしている状態を意識し合い
緊張を増幅させない環境を維持したいものです。
慣れた手が、自分を切った日 理容師に求められる「平静心」
そんな理容師生活を送りながら
自分でも充分に気をつけているつもりでも
慣れから来るミスによって自分に傷を付けることも
お恥ずかしながらあります。
先日もシェービング中に剃刀に付いたジェルと髭くずを
ティッシュで拭き取ろうとした際に左人差し指を切ってしまったのでした。
幸い、当店は手袋使用の施術なので深く傷が付きませんでしたが
ハッとした瞬間出血を感じ取ってそばに置いたティッシュで押さえました。
ティッシュはみるみる真っ赤になりますがシェービング施術の途中です。
何事も無かったかのように施術を進め一段落の後に
絆創膏による止血を行いました。
男性は自分の血を見ることに慣れておらず
狼狽したり顔が青ざめたりする方も居ます。
前職はマグロ加工会社勤務だったのですが
冷凍マグロをバンドソーで切っている方が
ご自身の手を誤って傷つけてしまい、その場で卒倒し
指を落とす、といった惨事ではなかったのは幸いでした。
このような方はあまり理容師に向いていないと感じます。
慌てず冷静に、動じずに対処することが出来
なおかつ精神的に安定している方が望ましいです。
誰にでも勤まる職種ではないのです。
手袋一枚が守るもの お客様の安心と、職人の心の余裕
手袋使用による施術はこのような出血に際しても
止血した手指を手袋で覆うことで
お客様への血液暴露を防ぐ効果があります。
手袋が水仕事から手指を守ってくれますし
理容師について回る鋏での小さな傷にも対応。
おかげさまで左手指の傷が以前より格段に減り
(それだけ下手くそってことです(笑))
それも心の余裕に繋がっていると感じます。
手袋はタオルと同様、一客づつ交換し
衛生管理を徹底する公衆衛生業として営業しています。
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