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あの先生になりたくて#11 折り紙

ーー15年後ーー
あれからどんな道を歩いても、私の心の中にはいつもあの先生がいた。
夢は一度も揺らがなかった。
私は、あの先生のようになる――。

#11 折り紙製作

あれから数週間が過ぎた。
こどもたちが日々少しずつ、できることを増やしていくのと同じように、私自身も、少しずつ分かることやできることが増えていった。

……が。
ある日のこと。クラスで主活動として折り紙製作をしていたとき、「まずい......」私は焦りを感じた。
事前の話し合いで、折り紙の色や台紙の色は確認していた。
けれど、「周りに絵を描いてね」としか言われておらず――
クレヨンで描くのか、それともマーカーで描くのか。
その確認を、すっかり忘れてしまっていたのだ。

今は自分のクラスも隣のクラスも保育中、普通なら行くべき時間ではないことは分かっている。
だからすごく悩んだ。でも......。
意を決して、隣のクラスに聞きに行った。
すると、やはり怒られた.....。

怖い表情に強い口調で.....
「それ、今聞くことかな?」
「分からないことは先に聞くようにって、いつも言ってるよね?」
ピシャリ。
ドアを閉められてしまった。

私は沈む表情を笑顔に切り替えて、こども達の元に戻った。一か八かどちらかで絵を描いてしまおうか、とも思ったが、少し前にこの失敗で、同期の先生が一度こどもたちと作った製作を全員作り直しさせられていたのを思い出した。
自分のミスにこどもたちを巻き込みたくない――そう考え、うちのクラスはその日の絵を描く活動を見送ることにした。

ところが、夕方......別の先輩から「なんで今日絵を描かなかったの?」と尋ねられ、クレヨンかマーカーか分からなかったことを伝えると、
「それならその場で聞きにいって進めるべきだったと思うよ」と強く叱られた。

もうどうしたら良かったのかわからなかった。
(もちろん私がミスなくこなせればいいことはわかっている。でも1年目の私には、毎日新しい事の連続で、どんなに頑張っても頑張っても全てをミスなくこなす事が難しかった.....。)

職員室の空気が重く冷たく、いてもたってもいられなくなり廊下に飛び出すと、すぐに
「今日、あの新人が保育中なのに、急にうちのクラスに来たのよ〜!」
「えー、信じられない!!」
と聞こえすぎている陰口に遭遇。
もうどうしたらいいのか分からなくて
帰り道は、涙が止まらなかった。
心が折れそうだった。

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