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mk0war888
幻想小説|尊き君へ─第10話:静寂と君と─
そうして、君は──
僕の目を、真っ直ぐに見つめていた。
そして、僕は──
繋いだ手を、ぎゅっと握り返した。
──僕たちの“心”は、同じだった。
周りにあった優しい景色は、
大きく揺れたかと思うと──
その後、
まるで“糸”のように──
この世界は、静かに解けていった。
僕が、後に聞いた話によると──
この森では、立ち入った者に対して、
心から“望む世界”を見せてくれるらしい。
それは──
喉から手が出そうなほどに。
その者にとっては、
この上なく──幸せなもの。
そうやって、世界に誘われ。
戻れない者は──
この森の“糧”となるようだ。
「
紡──起きて。
この森を、早く抜けてしまおう。
」
木に寄りかかるようにして、
君は──目を、閉じていた。
そして、植物の蔓(つる)のようなものは、
まるで、君に狙いを定めるようにして──。
足の近くまで──
静かに、伸びてきているように見えた。
「
君は、本当に世話が焼けるな。
隣にいるのが──僕でよかったよ。
」
まだ目覚めそうにない“君”を抱き抱えると。
僕は、森の出口がある方へと
──静かに、歩き出した。
森の中では──
“静寂”だけが響き渡っていた。
僕は、もう揺らぐことのない心で。
尊い君と一緒に──
前へ向かって、歩いていった。
