観戦記 PM 浦和レッドダイヤモンズ VS RB大宮アルディージャ
ということで今シーズンのやり方の一端が見られる事に期待しながら迎えた、浦和とのプレシーズンマッチ。
とりあえず大宮がどんなやり方をしているかに重点を置いて見てたので、浦和のやり方とかは今回は割愛割愛。
概要
プレシーズンマッチ
2026/8/1
浦和VS大宮 2-2
大宮得点: 11’カルリーニョス、15’泉
浦和得点: 14’渡邉、43’オナイウ
@埼玉スタジアム2002
*現地観戦*
大宮の陣形

戦前の予想通り4-1-2-3の陣形。
Subにほとんどの選手がいた中、去年ある程度試合に出ててベンチ入りしていなかった、サンデー、カウアン、茂木は出遅れてる (怪我?)っぽい。
GKには守護神グローバーが入り、DFラインは左から聖・西尾・尾崎・木寺の並び。聖と西尾は想定通りだが、木寺はスタメン奪取!?
尾崎は自分の予想通り、今日みたいなやり方なら重宝されるハズ(後述)で、見事スタメンを勝ち取った。
既報通りアンカーには玄が入ったが、その前のIHには豊川と山本のFW型の2枚が入った。IHのどちらかはボランチ系の選手を入れてくると予想していたので、ストライカーを2枚並べてきたのは、今日のスタメンで1番興味深かった。あ、この件については後で詳しく。
WGは左に泉、右にカプ、そしてCFにはカルリーニョスが入ってきた。
これで去年の凶悪2列目トリオの3人(泉、山本、カプ)に、カルリと豊川が加わった、凶悪前線クインテットの形成とあいなった。
大宮のビルド
攻撃時の明確な可変は行わず、4-1-2-3のままのビルドアップ。
んで、百年構想に引き続き後ろからのショートパスでの繋ぎによる前進は継続。ハイプレスでくる曺監督の浦和相手に、グローバーを絡めたDFラインでボール回しで相手の前線を引きつけておいて、中盤にスペースを作って一気に前進する狙い。
このビルドの際、サイド(SB)に追い込まれた(or追い込まれたふり)後に重要になってくるのが、アンカーの玄。パスの逃げ口として相手のマークを振り切ってフリーにならないと大宮のビルドが窒息してしまうため、そのポジション取りが非常に大事になってくる。
今日の前半序盤は浦和のハイプレスに押し込まれて、ビルドがうまくいっていなかった感があったが、前半の中盤以降はそのプレスにも慣れて、フリーの玄を介して的確に前進することができるようになっていた。
また、このやり方をやるとなると、やっぱり足下のあるグローバーがGKのファーストチョイスにはなりそう。今日も落ち着いてボールを捌いていた。
あと試合後のグローバーのコメントで、もう少しロングボールを蹴る選択肢があってもいい的な事を述べてたんだけど、確かに今日みたいなハイライン&ハイプレスチーム相手にはそういった選択肢もあってもよかったかな、と。
今日のロングボールは空中戦にも強いカルリを第一選択にしてて、そこまで勝率は悪くなかったので、ショートパスとロングパスのバランスはブラッシュアップしていってほしいっすね。
*カルリに蹴ると思わせておいて、DFがついてなかったカプに蹴るなんてのもあった
大宮のサイド攻撃
試合前に気になっていたのが攻撃時のWGの立ち位置だったんだけど、基本的にサイドに張るやり方だった。逆サイドにボールがある時も基本的にサイドに張っていて、百年構想のSHと比較して中に入ってくる事は少なくなっていた。
それはSBとの関わりでもそうで、基本的にWGが高いサイドラインでボールを受けて、SBはその外を回るのではなく、中に入っていくことが多かった。
WGが外に張る事でフリーになれる事も多く、例えば17分の西尾からの対角線の好フィードでカプに届けたシーンや、51分のサイドチェンジのシーンみたいな幅を使った攻撃は、今シーズン結構見られるんじゃあないかな?
大宮のハイプレス
宮さんほどの我武者羅なハイプレスは抑えてきたなぁというのが初見の感想。
勿論35℃超えという暑さもあったとは思うんだけど、前線からのプレスは比較的抑えられており、サイド密集による狩り場構築にもそこまでこだわっていなかった印象。
百年構想後半戦の、プレスすかされてスペースを相手に献上してピンチを迎えるといった、ウィークを考慮しての訂正かどうかはわからないんだけど、今日はそんなようなスペースを思いっきり使われる状況はあまりなかったと思う。
例えば後半の何分だか忘れたけど、浦和のサイドの選手がボール持ってドリブルしてきた時に、対応する選手(確か泉)がプレスよりリトリートを優先して下がっていったのが印象的だったんだよね。昨季ならそこプレス行ってたよねってスタジアムで思った。
リスクを捨てて狩りでチャンスに繋げるメリットより、多少相手に前進を許しても、リスク回避を優先したチームのやり方だったんじゃあないかなぁ、と(*このシーンはたまたまだったのかもだけど)。
ただ勿論敵陣で奪われた後のゲーゲンは健在で、山本・豊川をIHに入れた狙いの一端が見られた。この辺りの構造はもう少し試合を見て理解を深めたいな。
ともかくプレスに関してはメリハリをしっかりさせて、百年構想よりも効率よく省エネになった印象の試合だった。
*暑さがなかった場合のやり方がどうなのかは未知数
IHの守備
という事で重要になってくるのがIHの守備。
前線5枚が攻撃的な選手で一見攻撃的には見えるんだけど、豊川も山本もプレスが得意で守備強度も強い選手のため、IHのところでの潰しは十分に機能させることが可能。だので、単純にストライカー系を2枚IHに入れたわけじゃあなく、豊川と山本だからこそ、2枚並べてきたんじゃあないかな?
現にカルリが前半ATに交代後、豊川がCF、山本が左IHになったんだけど、右IHには本来はアンカーの中山が入ってきたんで、やはりIHには守備タスクが強く要求されているんだと思う。
んで、どちらかというとハイプレス時は左IHが前線までプレスに行って、右IHは下がり目で待機するってパターンが(特に豊川・山本の時)多かったんで、より守備的な選手が右IHに抜擢されてるのかと思われ (山本・中山コンビの時も、中山が右IHだった)。
相手に押し込まれた時は4-5-1のように中盤を厚くして、IHはボランチ的な対処も必要になってくるので、IHの守備力は今後も重要になってきそうだなって、この試合を見て思った。
アンカー脇
4-1-2-3の構造的に狙われやすいのがやはりアンカー脇のスペース。
アンカー・CB・SB間のスペースは浦和もWGで狙っており、そこにボールを入れる事ができると、必然サイドでSBと1対1の状況を作り出せていたため、何度か速いパス回しからのサイド攻撃を受けていた。
似たような場面は今後も作られる可能性があるので、ある程度1対1を対処できるSBの守備力も鍵になってきそう。
ハイラインと尾崎
選手からのコメントにもある通り、ハイラインで守備をする大宮。浦和も負けじとハイラインだったんで、今日の試合は互いが縦を凝縮させた非常に狭いエリアでサッカーをやっていた。
そしてそのハイライン守備に重要になってきそうなのがCB尾崎。ハイラインの裏を狙われた際の後ろ向き守備においては、やはり尾崎のスピードが鍵になってきそう。
空中戦の強さとスピードが持ち味の尾崎は、今日もJ1のFW相手に空中戦でひけを取らず、また裏っ返されて相手FWとの駆けっこ勝負においても相手にやられていなかった。
28分の1対1の守備対応も落ち着いて処理していたんだけど、特に7分の右サイドの浦和の裏抜けに対して、スピードと読みで潰しきった対応は素晴らしかった。
試合展開
最後に試合展開を簡単に。
序盤は浦和のハイプレスと速いパス回しに翻弄されて、押し込まれる展開。何度かペナ侵入を許しシュートまで行かれる。
ただ11分、後ろからのショートパスでの前進に成功し、左からの豊川のクロスを中央のカルリーニョスが頭で合わして大宮が先制。多分大宮は初シュートだったはず。早速クロスに頭で合わすのがうまいカルリの持ち味が見られた感じ。
14分、後ろからの繋ぎの際に油断していた玄がプレスでボールを奪われ、そのままゴールを決められてしまった。後ろからの繋ぎの脆さも見られたシーンだったが、まぁ反省してほしい失点。
しかし直後の15分、ロングボールを山本が素晴らしいキープで前線で起点を作り、左サイドの泉にパス。ボールを受けた泉は得意のカットインからシュートを放ち、これがゴールに吸い込まれてすぐさま大宮が勝ち越しに成功。
序盤は浦和のハイプレスに苦しめられた大宮だったが、徐々に対応できるようになっており、玄を介したハイプレス回避からの前進もできるようになっていく。ミドルブロックも硬さを見せ、序盤のような浦和のペナ侵入を許していなかった。
ということで前半は1-2と大宮リードで終了。

後半の入りメンバーはこんな感じ。
前半ATに足を攣って(?)交代のカルリーニョスに代わり中山がIHに入り、豊川がCFの位置へ。
50分過ぎくらいの時間帯は浦和のクリアをことごとく大宮が回収して、浦和を押し込む時間帯に。
浦和も流石J1と思わせるような個人技術の高さや長短のパス精度などでシュートまで持ってくも、枠外が多く得点ならず。
60分の抜け出しからの1対1は、グローバーが体を大きく開いてスーパーセーブ。グローバーはATの1対1も止めたり、滅茶苦茶数が多かったCK(12本)に対しても適切な飛び出しやパンチングなどで大宮のゴールに鍵をかけてくれていて、まさに守護神の活躍だった!
終盤は、選手をどんどん交代する浦和に運動量で上回られて押し込まれる事が多くなり、中々攻撃に転じられなくなっていく。

大宮も適宜メンバーを交代して最終的にはこんな感じに。期待のバンクは右WGでの起用に。外に張る事がおおかったカプに比べて中に入っていく事が多かった気がするけど、どうだったんだろ?他のWGとのタスクの違いなんかは、もう少し試合を見て確認したいところ。
押されていた中訪れた、74分の関口の完璧な右突破から生まれたチャンスは、マギーがふかしてしまいリードを広げる機会を逸してしまう。
すると85分に聖がPKを献上してしまい、これをグローバーが読み勝って弾くも、オナイウに押し込まれて同点に。
80分の中山の1対1の守備、89分の関口(多分)のスライディングブロック、ATのグローバーのスーパーセーブなど、浦和の終盤の猛攻を凌ぎきって、さいたまダービーは2-2の同点で終了。
シュート数は「浦和:20 VS 大宮:8」と、最後は選手層の厚さで押し込んできた浦和が上回った形。データはないけど、PK分を差し引いたとしてもゴール期待値も浦和が上回っていたはず。
ただ浦和のシュートは枠外が多かった印象で、枠内もグローバーがストップしまくってくれた。
雑感
新戦術がどんなやり方なのかの確かめが楽しみだったダービー。
勿論素人目で理解しきれてない部分ばっかりなんだろうけど、ミドルブロックの組み方であったり、ビルドアップであったりは昨季とは違う物が見られて満足満足。
あとは尾崎、カルリ、山本辺りの交代が、足を攣った程度の軽い理由だったらいいんだけど…。
あまり書けなかったけど、攻撃時の前線5人の個のスキルや剥がしなんかは何度も「おぉっ!」と思わせる物があり、昨季からの積み上げもある中、攻撃に関しては心配する事はあまりないんじゃあないかな。
守備に関してはミドルブロックとサイド攻撃への対処、後は怪我人が出た時のバックアップのところがポイントになってきそうかな。
まぁ、さしあたりもう一度録画した試合を見返して見なくちゃですね。
*何か追記するかも
ともかく新シーズンに期待が持てるダービーでした!
