【プレビュー】RB大宮アルディージャ VS ジュビロ磐田
磐田の主なデータ
6位 8勝4分5敗
24得点 22失点
得点数:4位
ゴール期待値:11位
チャンスクリエイト数:10位
シュート数:17位
シュート決定率:2位
ボール支配率:1位
パス数:2位
ドリブル数:3位
スルーパス数:2位
クロス数:2位
1 VS 1勝利数:1位
失点数:12位
被ゴール期待値:19位
被シュート数:15位
被枠内シュート数:18位
セーブ数:1位
タックル数:5位
タックル成功率:20位
インターセプト数:17位
空中戦勝利数:19位
こぼれ球奪取数:15位
*順位はいい方から
ジュビロといえばパス保持サッカーということで、ボール支配率1位はその何よりの証。必然パス数も多くなっている。
17試合で24得点(4位)と攻撃力は高いが、ゴール期待値とチャンスクリエイト数は平均程度で、更にシュート数は17位と非常に少ない。この辺りのチャンス構築~シュートまでの機会の少なさを、シュート決定率の高さで補って得点を伸ばしている感じのデータ。
このシュート決定率もそうなんだけど、ドリブルやスルーパス、クロス、1対1勝利数等々が高水準だという、個の能力の高さが透けて見えるデータも興味深い。いや、実際個の能力滅茶苦茶高いんだけどね。ここいらの項目が高水準なんだから、もうちょっとチャンスクリエイト数とゴール期待値が上がってもいいと思うんだけどなぁ(謎)。
一方の守備面はあまりいいデータは並んでない。
シュートを結構撃たれており、被ゴール期待値も非常に悪い。
ただそこまで失点数が多くないのは、GKのセーブによって助かってるっていう感じなのかな?その割にはGKのスタメンが、シーズンここまで定まってない感じだけど・・・。
その他、守備強度を示すような各種データも軒並み平均以下で、この辺りは大宮の方が一日の長がありそう。
前節のジュビロ磐田 (VS 徳島ヴォルティス)

近々の藤枝MYFC戦に続き、今シーズン2試合目の磐田の試合視聴。
布陣は4バックでトップ下を置く4-2-1-3。このシステムは開幕戦のモンテディオ山形も使ってたね。
1トップには190 cmの長身ペイショットが入り、ポストプレーを担当。ちょっと下がってレイオフ的な捌きもする。
WGにはリーグ屈指の二人、名古屋からレンタル加入の左WGの倍井と、右WGの左利きのクルークス。特にクルークスはクロス数やアシスト数がリーグ1位を示しており、まさにJ2 No.1 WGといっても過言無いほどの活躍をここまで見せている。
ボール保持率がリーグ1の磐田。
基本、ボールを握って足下で繋ぐ意思は非常に強い。

ビルドアップ時は左肩上がりになって前進していく。
まずは2CB+右SB為田の3枚でビルドアップ。中盤の底の上原と中村は時に縦関係になりながら、最終ライン3枚のビルドアップを補佐。
相手陣地深くまで押し込めた暁には、為田がSBとして前に上がっていく感じ。為田はサイドだけでなく、中に入っていく事もあった。
右SBが最終ラインに残るのに対し、左SB松原はタッチライン際で高い位置を取り、その分、同じ左サイドのWG倍井はタッチラインに開かず、中に入っていく形がよく見られた(磐田が右で作ることが多かったので、ボールに寄っていった結果そうなったのかも?)。
右WGのクルークスはタッチライン際に開き、相手の裏を狙ったり、ボールを貰いに落ちてきたり上下運動を厭わない。勿論ボールを持った時の怖さは折り紙付き。
トップ下の角は結構自由自在に動き回っていて、最終ライン付近まで落ちてボール受けたり、右にも左にも顔を出したり、磐田のパスサッカーのハブ役としてキープレイヤーに見えた。
シーズン序盤は後ろから足下で繋いで繋いでって組み立てが多かったみたいだが、5月に入ってからはロングボールも多用し始めてるとの監督コメント。確かに藤枝戦も、4バック可変した相手2CB脇を目掛けてロングボールを送って、倍井とクルークスで敵陣深くに起点を作りまくっていた。
このやり方を導入したおかげかどうか、磐田は5月負け無しで好調を維持中 (4勝2分)。
この徳島戦も後ろからの繋ぎだけでなく、ロングボールでクルークスと倍井に届けようとしたが、徳島もそれは承知の上。マンマークぎみに両WGに自由にさせるスペースを与えず、ほとんど磐田のロングボールの狙いはうまくいっていなかった。さすがチート堅守徳島。
そのためこの試合の磐田のサイド攻撃の多くは、後ろから繋いでいく形に。
人数が多い右サイドでのビルドアップにトップ下の角が絡んで、クルークスが仕掛ける場面が何回かあったが、中央で仕留めきるまではいかず。
一方、左は松原が高く上がっている(*左CBのグラッサとの距離が遠い)ことからも、後ろからのビルドアップはほとんどできていなかった印象 (左では積極的に組み立てないという、磐田の意図だったのかもだけど)。
また、ロングボールの収まり・裏抜けも徳島の目が光っていてうまく行かず、結果、WG倍井が高い位置でボールを受けるシーンをほとんど作れていなかった。
ただロングボールの受け手はWGだけでなく、中央には長身のペイショットがいる。
1点ビハインドの36分、ペイショット目掛けてのロングボールのこぼれ球を角が回収し、超絶ミドルゴラッソで同点に追いついている。
ただ、ペイショットへのロングボールからの、角の回収といったパターンも得点シーン以外では多くは見られず、セカンド回収も徳島のDF陣にうまく対応されていた印象。角はセカンド回収より、動き回ってパスの出し入れが優先任務っぽいので、ペイショットとの距離は基本遠い感じだった。
前半は磐田のボール回しに徳島がブロック&ミドルプレスで対抗。磐田にボールを持たせて、奪ってからは少ない手数でゴールに迫るやり方で、ボール保持率は磐田に大きく上回られたが、ゴールに迫るチャンスは徳島の方が多かった。
磐田は左からの崩しが全くできず、中央を固める徳島のペナルティ内にもほとんど侵入できなかった。結果、角の個人技(ゴラッソ)でなんとか同点にできたような前半であった。

後半から磐田はシステム変更。前半機能していなかった倍井に代わってCB植村を入れた3-4-1-2 (中村がアンカーぎみの3-1-4-2?)にし、徳島に挑む。
狙いとしては中央に人数を増やして中央攻撃を活性化させるのと、徳島のプレス回避と、強い風下に立って押し込まれることを見越しての最終ラインの強化だったか。
しかし、システム変更によっても流れは大きく変わらなかった。前半と同じくボールを握る磐田だが、ペナルティエリアへの侵入はほとんどできず、徳島が組む強固なブロックの外でのパス回しを強いられる、じれた展開に。
徳島は前半ほとんどしていなかった(大宮戦の時みたいに)左CBを上げることもあり、ミラーゲーム回避に努めていた。
徳島は手数をかけない崩しで何度か決定的な場面を作るが、シュートが枠を外し続け、最後の決定力のところで涙を飲み、1-1のドローで試合終了。
試合全体としては徳島がペースを握り続けた試合であり、ゴール期待値も1.2対0.2と、徳島の圧勝であった。
磐田的にはほとんど一人で勝ち点1をもぎ取ってくれた、角に大感謝って感じの試合になってしまった。
磐田 注目選手
23 クルークス
ボールを持てる、突破できる、ビルドアップ参加もできる、カットインからのシュートできる、正確なクロス上げられる・・・という、リーグ屈指のWG。徳島戦も右サイドで一人奮闘していた。あ、左利きの右WGってだけでロマンを感じるのは自分だけじゃあないはず。
大宮としては、クルークスの右サイドで数的優位を作らせず、泉と下口で迎撃したい。
71 倍井
去年のルヴァン名古屋グランパス戦で、J1のレベルを大宮サポに知らしめた、強力な左WG。徳島戦ではほとんどボールを持つことができていなかったが、最近の試合では倍井への裏抜けロングボール作戦で起点を作りまくっている。突破力があり、ペナ侵入されると本当に怖い。
39 角
トップ下で自由に動き回って、磐田のスムーズなパス回しのハブ役となる磐田の要。徳島戦では強烈ゴラッソを叩き込んで、勝ち点1奪取の立役者に。筑波大卒ルーキーって事で、福井とは同期。
大宮展望
先週、天皇杯で筑波大に屈した大宮は、仕切り直しのリーグ戦となる。
なんといっても磐田の強みは両WGであり、彼らに高い位置で起点は作らせてはいけない。
大宮と同じ3-4-2-1を基盤とした徳島が、ほぼ完璧に磐田を抑えていたやり方は大いに参考になりそう。徳島はそこまで4バック可変させずに、後ろ3枚でしっかりWGに対処していた事を考えると、大宮も積極的に下口を上がらせることはそこまでしないんじゃあないかなぁ?マンマーク気味に下口と関口で、磐田の両WGを優先的に潰しに行きたい。
逆にCBを積極的に上がらせてた藤枝は、磐田のサイドへのロングボールで結構やられてたし…。
あ、トップのペイショットは、吏音が徹底的に潰してくれるはず。
それよか、ペイショットと競った後の、セカンドボールを角に取らせない事も重要っすね。角は結構自由自在に動き回るので、彼を誰がマークするのかも大きな観戦ポイント。システムの噛み合わせ的に、角に動き回られるとフリーになっちゃうんで・・・。
磐田が引き続き左肩上がりのやり方をしてくるかはわからないけど、展開的にはボール保持する磐田に対して、カウンターで手数をかけずにゴールを狙う大宮という感じになるハズ。
すでに全体練習に参加しているシルバの復帰の可能性が高そうだけど、ベンチからか、いきなりスタートからかも着目ポイント。中盤で刈り取りまくるシルバの勇姿を拝みたい症候群。
