闘病記1:灼熱の身体と新型コロナ検査場—真夏の闘病バトル!
強くてニューゲーム(ハードモード)Quest.1
「難病発覚に至るまで──落ち着いた今、気づいたこと」
ただの肺炎と思っていた夏の日
長い時間をかけて、やっとわかった自分の病気。
指定難病「全身性エリテマトーデス(SLE)」。
その始まりは診断を受けた日ではなく、もっと前にさかのぼる。思い返せば、あの時すでに発症していたのかもしれない。
ずっと「ただの肺炎」だと思っていたあの夏。
高熱や肺の痛み、咳に苦しんだあの日から、すべては始まっていたように思う。
これはコロナ陽性!?
2021年7月某日。
僕はまだ日々ランニングやウォーキングに出るほど元気だった。そんなある朝、突然39℃の高熱が出た。頭も体もぐらつき、咳が止まらず、全身が痛んだ。
「これはコロナだ」と直感した僕は、新型コロナウイルス感染症の電話相談窓口に連絡した。しかしなかなか繋がらない。
病院の診察時間が迫るなかで焦りが募る。何度もかけ直し、ようやく繋がった。状況を説明すると「陽性の可能性があるので検査を受けてください」と言われ、何度か違う窓口を紹介される。そして、やっと市の相談窓口から近隣の病院を案内された。
※クギを刺された注意点。
「念のため公共交通機関は使わないこと」
「自転車も駐輪場で他人が触るかもしれないので避けてほしい」
そう告げられ、徒歩で向かうことになった。熱で体が揺れるように重く、検査前からすでに限界を感じていた。
駐車場の片隅に設けられた簡易検査場
案内されたのは、CTや入院施設も備えた中規模病院だった。受付で事情を話すと、1階駐車場の一角に設けられた特設検査場へ通された。
ビニールシートで囲まれた簡易なスペース。防護服姿のスタッフが慌ただしく動き回り、数人が検査を受けていた。真夏の太陽こそ屋根で遮られていたものの、立体駐車場特有のこもった熱気に体調の悪さが拍車をかける。

自分の番が回ってきた。渡された唾液検査のキットを手にしたが、口内はカラカラでどうしても唾液が出ない。
いまだからわかるが、この時すでにドライマウスの症状が出ていた。
「無理です」と伝えると、綿棒での検査に切り替えられた。正直、最初から綿棒なら少しは楽だったかもしれない。
灼熱の帰路
検査を終えると、そのまま帰宅を指示された。普段なら徒歩15分ほどの道のり。しかし熱と倦怠感で足が進まず、1時間近くかかってしまった。歩くたびに体の芯から力が抜けていき、家に着く頃には水筒は空っぽ、全身は汗でぐっしょり濡れていた。
病院を出た瞬間に感じた炎天下と重い湿度。空に広がるグレーの雲を見上げ、「このままゲリラ豪雨が来るんじゃないか」と心配したことを今も覚えている。
予感のない幕開け
『これから先の長い闘いが始まる』
普段ならこんな場面で、自分の人生にナレーションをつけて気持ちを奮い立たせる。そこには決まってBGMまで鳴るはずなのに、この時は何も浮かばなかった。
(つづく)
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