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里芋を見ると作りたくなる、中国の家庭の味─『あたらしい家中華』から、葱油芋艿(里芋の葱油炒め)

こんにちは。レシピのしおりです。 ▶自己紹介はこちら

里芋がおいしい季節になりましたね。2年前のこの時期に知ったおいしい里芋のレシピをまた作りたくなって、本棚から『あたらしい家中華』(Amazon)を出してきました。

『あたらしい家中華』って、どんな本?

📘 書籍情報

書名:手軽 あっさり 毎日食べたい あたらしい家中華
著者:酒徒
出版社:マガジンハウス(発売日:2023年10月19日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4838732517
くわしく見る(Amazon)


中華料理というと、鶏ガラスープの素や豆板醤、オイスターソースなど、たくさんの調味料を使うイメージがありますよね。私も中華風に味付けたい時に、無意識に鶏ガラスープの素を手に取っていることがよくあります。

しかし、本書で紹介されている「あたらしい家中華」のレシピは、こうした「日本の家庭で作る中華料理」に頻出する調味料を使いません。

塩、醤油、菜種油、酢など、基本的な調味料だけで味付けを行います。

できあがる料理は、これまでの中華料理の「こってり、胃にもたれる、味が濃い…」というイメージとはほぼ真逆の「あっさりしていて、やさしい味。毎日でも、たっぷり食べられる」という味わいのものに仕上がるのです。

そして、この味わいこそが、中国の家庭で食べつがれてきた、本当の家中華の味だというのです。

著者は中華料理愛好家の「酒徒(しゅと)」さん。

大学一年生の時に初めて訪れた中国で中華料理の虜となり、その後何度も中国を訪れるほど、中華料理にのめりこんでいきます。北京・広州・上海での駐在を10年間経験し、本場で知った手軽に作れる本格中華料理レシピをnoteやSNSで発信、そのレシピが話題を呼び、本の出版に至りました。


本書は塩、醤油といった料理の味付けや、茹でる・煮るといった調理方法別に章が分かれていて、その日の気分や調理器具と相談しながらレシピを探すことができます。

また「野菜の中華」だけで独立した章もあり、野菜だけで満足できるレシピもたくさん。

どのレシピも材料欄がシンプルで、調味料も数種類で済むものがほとんどです。

パラパラとページをめくりながらレシピを見ていると「買い物にいかなくても、いま家にある材料だけで作れる料理が多いな」ということに、毎回新鮮に驚かされます。


きょうの「レシピのしおり」

わたしが本書を手にとったのは、2年前の11月。

初めて作ったのが、ちょうど実家からどっさり届いた里芋で作った「葱油芋艿(里芋の葱油炒め)」でした。

これまで里芋料理ならこれ、という決定打がなかった我が家に、新しい定番として仲間入りした料理です。

わたしはせいろを使いましたが、蒸し方はお好みで。

まずは里芋を洗い、皮ごと蒸します。20分ほどじっくりと蒸気にあてて、串がスッと通るまで熱を通しましょう。

皮ごと蒸した里芋は手で皮がむけるので、包丁がすべって怖い思いをすることがありません

粗熱がとれたら、皮をむいて大きめのひとくち大に切ります。

フライパンに油を熱したら、刻んだ小ねぎを弱火で炒めて葱油をつくります。

小ねぎが焦げ始めるくらいまでじっくりと炒めて香りが出てきたら、ゴールはもうすぐです。

里芋を一度にフライパンに入れ、全体をよくなじませたら、水と塩を少々加えます。

全体にとろみがつくまで、強火で炒めて完成です。片栗粉を入れなくても、里芋のおかげで自然なとろみがつきますよ。

一年ぶりの里芋の葱油炒め、早速いただきます!

これこれ、この味!と、思わず声が出るおいしさ。

材料のシンプルさからは想像もつかない香ばしさとうまさが、口の中いっぱいに広がります。

表面はねっとり、中はほくほくの里芋に、小ねぎの香りとしっかり塩味が馴染んでいて、普段使わない「抱えて食べたくなるおいしさ」という表現が頭をよぎるほど。

今回も一袋の里芋を、あっという間に食べきってしまいました。

本書にもありますが、思った以上にぱくぱくと食べてしまうので、想像よりもたくさん作るのがこの料理のコツです。

これからもし本を参照して作る方は、ぜひたっぷりと里芋を準備して調理してみてくださいね。


酒徒さんは著書のなかで、中華料理の探究活動を航海にたとえています。

家中華という大海原に乗り出した酒徒さんが頼りにしたのは、これまでの経験や味覚といった自分の中にある羅針盤。

そして、その羅針盤とともに到着した先から持ち帰ってきたレシピは、どれもが貴重な「中国の本場の味」を示した財宝なのだと思います。

ページをめくるたび、こうした貴重な財宝のおすそ分けをもらうことができる「あたらしい家中華」。我が家ではこれからも季節を問わず、何度も開いていく本であり続けるでしょう。

中国の「家庭の味」に興味がある方、野菜をたっぷり食べられるレシピを知りたい方におすすめの一冊です。


📘 書籍情報のおさらい

書名:手軽 あっさり 毎日食べたい あたらしい家中華
著者:酒徒
出版社:マガジンハウス(発売日:2023年10月19日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4838732517
くわしく見る(Amazon)


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