見出し画像

本好きの下剋上|静かな革命記録②|貴族社会という派閥構造

神殿は制度だった。

城は、派閥だ。

貴族社会は単純ではない。

魔力の量。
血統。
婚姻。
後ろ盾。

それらが絡み合い、
「誰が誰につくか」で秩序が決まる。

領主が頂点にいる。

だが、頂点は孤独だ。

その下に、側近。

さらにその下に、上級貴族。

中級、下級。

それぞれが縦に従い、
横に競う。

忠誠は美徳ではない。

計算だ。

婚姻は愛ではない。

均衡だ。

派閥とは、魔力の集合体。

魔力が多い者同士が結びつき、
血統が強い家が結束し、
弱い家は吸収される。

ここに本が入るとどうなるか。

印刷は知識を広げる。
知識は判断を増やす。

判断が増えれば、
派閥の固定が揺らぐ。

ローゼマインは、魔力を持つ。

血統も持つことになる。

だが彼女は、
派閥の論理で動かない。

本を増やす。
図書館を作る。
教育を広げる。

これは派閥にとって危険だ。

なぜなら、
派閥は「限定された知識」で維持されるからだ。

情報の格差は、力の格差。

もし貴族の子ども全員が
同じ知識を持ち始めたら?

派閥は再編される。

城とは、
巨大な均衡装置。

ローゼマインはその内部で、
流通を始める。

神殿では制度を揺らした。

城では、均衡を揺らす。

革命は、静かに次の段階へ入る。


いいなと思ったら応援しよう!

リョータ よろしければ応援お願いします! とても励みになります! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!