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手足口病って“シンガポール病”⁇ |バリ島の知らなくていいコト vol.11

🏝️バリ島の知らなくていいコト
こんにちは、marinです。
バリ島での暮らしも2年目。

子育ての中で、いろんな“知らなくていいかもしれないけど、実は大事なこと”に日々出会っています。

今回はそのひとつ、「手足口病」について。

バリ島での体験から気づいた、国や人種によって異なる“病気の捉え方”

手足口病がこんなにも違うとは──




1. 「蚊に刺されたのかな?」から始まった発疹


朝起きると、子どもの足の裏に小さな赤いポツポツ。
「蚊に刺されたのかな?」というくらいの軽い感じでした。

でも翌日には、手のひらや膝まわりにも発疹が現れ、口の中を痛がるように…。

熱がなかったので様子を見ていたのですが、見るからに「これは虫刺されじゃない」と確信。

手のひらのポツポツ


病院に行くと、診断は 手足口病(HFMD)でした。

手足口病とは:
口の中や、手足などに水疱を伴う複数の発しんが出る感染症です
手足口病は、子どもを中心に、主に夏に流行します。

厚生労働省 公式サイト


ちなみにこの病気、
英語では “Hand, Foot and Mouth Disease”
インドネシア語では “penyakit tangan, kaki dan mulut”

※インドネシア語
• penyakit:病気、疾患
• tangan:手
• kaki:足
• dan:〜と(英語の “and”)
• mulut:口

つまり、インドネシア語でも文字通り「手・足・口の病気」という意味。

日本語・英語・インドネシア語が、すべて直訳のような構成になっているのって、ちょっと面白いですよね。🙂



2. まさかの「登校禁止2週間」──日本との違い


今回受診したのは、初めてのローカル病院。
内心ドキドキで向かいました。

往診もあるからか、病院到着から診察までは2時間待ちました。
バリでも病院はやっぱり混んでいます。笑


英語で丁寧に対応してくれて安心したものの、驚いたのは医師のこの一言。

「2週間、登校させてはいけません。」

えっ、2週間!?
日本では、熱が下がって食事がとれていれば、登園OKなことが多いのに…。

ちょうど数日後は、インターナショナルスクールの最終日。卒業パーティーも控えていました。
去年は一時帰国中で参加できなかったので、今年が初めて。しかも、ダンスの発表にも力を入れていたのを知っていたので、出席させてあげたかった…。

でも、学校からは医師の登校許可証がないと出席できないとの連絡。


「学校に行きたい」と泣くかと思いきや、
意外にも子どもはこう言いました。


「病気だから、学校に行っちゃいけないんだよ。」

たった4歳で、ちゃんと理解して自分を納得させていました。

とてもショックだっただろうに、どれだけ自分の中で気持ちを整理したのか…
そう思うと胸が締めつけられました。

私もこの一言で、卒業パーティーの出席を諦める決心がつきました。




3. 国によって異なる「病気の捉え方」


インターナショナルスクールで話していたシンガポール出身のママが、

「手足口病って、“シンガポール病”って呼ばれてるよ。」

と言っていました。

本当!?と驚いたのですが、調べてみると、
1997年にマレーシアで約30人の子どもが亡くなり、1998年には台湾でも大流行。
2000年にはシンガポールでも大規模な流行がありました。

この背景から、シンガポールでは手足口病に対して 脳炎や合併症を非常に警戒しており、診断されると、医師から保健省への報告義務もあるそうです。

毎日の登園前チェックも厳しく、手足口病への意識がとても高いのだとか。



さらに調べてみると、東南アジアの子どもは、日本人よりも手足口病で重症化しやすいと言われているそうです。

一方で、インフルエンザはその真逆。

日本では「インフル=出勤・登校停止5日間」という重大な扱いですが、
シンガポールの人からすると「ただの風邪」程度ということも。

他にも──
デング熱(蚊が媒介):インドネシアでは深刻だが、日本では馴染みが薄い
頭シラミ:わが子のインターでは週1回チェックがあり、扱いが慎重

こうして見ると、「何の病気を重く見るか」は、環境、人種、医療体制、文化、歴史的背景などさまざまな要因で異なるんだと実感します。


4. 「日本基準」のままでは通用しない


正直、それまでの私は完全に“日本基準”で考えていました。

「手足口病なら、元気になれば外に出てもいいよね」

──そんな無自覚な前提に支配されていたことに気づいたのです。

でも、いろんな文化・国籍・価値観を持つ人たちが暮らすここバリ島では、
「他人のリスク感覚に敬意を持つ」ことが大事。

たとえ自分は「大丈夫」と思っても、
誰かにとっては「命に関わるかもしれない」。
その可能性に気づくかどうかで、行動も変わるのだと思います。


5. おわりに──座学と実体験のちがい


私は少し前までヘルスケア業界にいました。
「疾患には人種差がある」というのは知識としては当然知っていたこと。

でも──

実体験は、座学の何倍もインパクトがある。

知識だけではなく、生活や人との関わりの中で実感することが何よりの学びでした。

今回の手足口病も、きっと「知らなくていいこと」のようで、
実はとても大事な“視点の転換”のきっかけになったと思います。

子どもたちの体験も、そしてその乗り越え方も、
彼らにとって大切な“心の広がり”になると信じています。


準備されていた卒業パーティーの看板




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