2度目まして、伯仲さん【栃木足利1泊2日/2日目・鑑賞編】
あまりにも日が経ちすぎてしまいました。何なら徳美さんでの展示が始まりました。開催おめでとうございます。
突然にじさんじに転がり落ち、嵐の活動休止で少しダメージを受け、刀ミュライビュで笹貫さんに脳を焼かれました。さらになんと歌舞伎の席と東京ドームをご用意してもらえました。いいんですかそんな。こわい。
そんな軽い(?)近況報告をして、2日目を振り返ります。
初日はこちら
2025/2/20(鑑賞・オタク度高め)
前回より文体がオタク寄りでだいぶ砕けています。特有のやつだ~と思ってもらえると助かります。
午前中
朝ごはんと鑁阿寺

8時半頃起床。この日よりも前に行った出先では、本当にホテルは寝るためだけの場所として使っていたので景色とかを全く気にしていなかったんですが、カーテン開けてこの景色を見た時は「いい目覚めだこりゃ」と顔が緩みました。やはり眺めのいい宿泊先はこころの栄養価が高い。
朝は素泊まりでも無料でついてくる朝食バイキングを。半分ぼやぼやしながら選んでいたら、卵焼きとゆで卵でたまごが被りました。

ホテルに大きい荷物を預けてチェックアウトし、9時半頃にお向かいの鑁阿寺へ。お参りをしてからスタンプを押し、これから長距離歩くぞと身体を起こすために境内を軽く一周。

そういや音声ガイドがあるとBluetoothイヤホンを取り出したら、なぜか左イヤホンのゴム部分だけが取れ、砂利に紛れ込んでしまうハプニングが発生。しかも色がグレーなせいで、探し物ど下手くそ人間にはトップレベルに難しいミッケがスタート。数分粘りましたが、ここで変に時間潰してプラン崩れるのはまずいので、運がなかったと割り切りました。
で、当時の私は何を思ったか分からないんですが、鑁阿寺での写真はさっきのだけでした。たぶん「最初来た時に撮ってるしな」と思ったんでしょうが、同じ場所でもその日その時の景色があるでしょうがと。ディズニーなんて何度行っても大体エントランスとかシンデレラ城、プロメテウス火山撮ってるのに、なんでここだけまぁいっかってなったんだ。
足利学校

10時頃に入学(足利学校さんは入場券を買うと、入学おめでとうございますと言ってくれる)。アホなことにここでも写真は数枚のみ。ご自身のぬい達と一緒に写真を撮る審神者さん方を見て、私ももちむつさんやわんぱくんばさん連れてくればよかったかなと思ったり。でも一度京都ににぬいっこの陸奥守さん連れていった際、存在まるごと忘れて写真撮ってたのでたぶん私は向いてない。

論語に「中庸の精神」という、超簡単に言うと何事もほどほど、八分目でいることがバランスいいよねという教えがありまして、それを体現する小さな水くみ場がありました。「有坐の器」といいます。これこそ写真撮っておくべきだったんじゃないか私よ。
器に少しずつ水を入れて見事水平になったんですが、たぶんまだいけるのではとほんの少し欲張った途端、一気に溢れ出ました。ほどほどが丁度いいのは頭で分かってるはずなのに、気づいたら陸奥守さんと厚くんの万歩計ポチってるし、うち本丸男士概念香水を3本所持している。欲張ってしまう。ああ愚か……でも楽しい……。

八蔵で小休憩
ここは絶対に寄っておきたいと目星を立ててたお店です。11時過ぎに入ったら、ちょうどカウンターが1席空いててすぐに通してもらえました。それからしばらくしたらどんどんお客様が入ってきたので、本当にタイミングがよかった。
まだがっつり食べれるほどお腹は空いてなかったので、ショートケーキとおすすめコーヒーを注文。

実はイチゴがあまり得意ではなく、ショートケーキを頼むこと自体がかなりレアでして。イチゴ=ショートケーキじゃないのは分かってるんですが、どうしても紐づけされてしまって敬遠しがちでした。でもこれは、人生で1番美味しかったです。クリームの軽さとスポンジのふわふわ具合のバランスが良くて。イチゴもさっぱりした甘さで、とても食べやすかったです。
コーヒーは中煎りのエチオピア。飲み口はクリームと同じくらいの軽さで、互いの良さを惹きだす組み合わせでした。他のケーキとの組み合わせも気になります。

いざ、伯仲
方向音痴の心がけで時間を余す
ここでホテルに預けていた荷物を受け取り、道に迷うこと前提で市立美術館へ。グーグル先生に教わりながらも、自分の進む先はどっちかと何回かその場でぐるぐるしました。それなのに来た道を戻ることも多々。なぜだ。
道中で撮った写真4枚をお送りします。




そして無事正午過ぎに市立美術館へ到着。他の方々の感想で、大体45分前くらいには現地にいた方がいいということだったんですが、私の観覧時間は14時から。寄り道するかもと想定はしていたんですが、結果どこにも寄らずにストレート。あまりにも慎重になりすぎたところがある。

というわけで時間つぶしにプラザハマダさんへ。店内をぐるっとまわった時に、足利とまんばさんの小説を発見。これ新刊出てるんですかとものすごい衝撃が走りました。最初の『国広、足利で打つ』は持っていたんですが、まさかシリーズになっていたとは……。予算の都合で申し訳ないことにお迎えは出来なかったんですが、作者様のnoteで冊子の郵送対応をされているとありました。ちょっと考えよう……(記事リンクを貼る勇気が出ない)

カフェエリアは混雑しており、相席で案内してもらいました。座る時にでか荷物をがっつりテーブルに当ててしまい、内心やってしまったーと激焦り。気分害されてたらすみません本当にと、届かないメッセージを残しておきます。
クリームソーダの方ですが、見た目の青でブルーハワイだと思い込み、(ブルーハワイって結局何味なんだろう)と思いながら飲みました。でも調べてみたら実際はラズベリー味だったらしく、3ヶ月越しに驚かされました。
特別展『山姥切国広展―名匠の軌跡、名刀の誕生―』
ついに来ましたこの時が。現場に着いてるならいつ並んでもいいなと開始20分前くらいに入場したら、この時点ですごい待機列。まあでもどこに並んでいようが、1時間の鑑賞時間に変化が出るわけじゃないしなと特に気にせず。
鑑賞時間スタート。まず2階に行き、第2章・国広作の刀たちから見ていきました。実はまんばさん(山姥切国広)と布袋国広以外の作を見るのはおそらく初めてで、意外にスマートな佇まいのものが多いんだなという印象を受けました。
刀剣鑑賞で色んなとこ行って見てる割には、感想が浅いというか詳細まで突き詰めるような見方が出来るほど慣れておらず。おそらく刃文や地金を見るより、姿で大枠を掴むのを優先してるからかもしれない。
15分くらい見てから、そのまま隣の伯仲展示へ。2振りの絵図を並べた展示を見て、「ああ、確かにまんばさんは長義さんを写したものなんだな」と実感しました。完全一致とはいかずとも、全体的にはほぼほぼ同位置で。
私は趣味でイラストを描いているんですが、模写ってものすごく難しいんですよ。少しでも線の太さが変わったり、色味を間違えるだけで一気になんか違うものになるので、集中力がものすごく必要な方法(練習法)。
平面でもすごく大変なのに、それを立体物でやるとなると、どれだけ精神を研ぎ澄ませることになるんだろうと。
そこに、自身の作としてのニュアンスを加えているんですよ。確かに写したものであるけれど、これは自分が作ったものに違いないと。たぶん才能型の天才だったんじゃないかなと思ってしまいました。
そして最初に感じた「意外にスマートなものが多い」のではなく、「こっちが本来の作風であって、まんばさんだけが特別だったんだ」と認識を改めました。
そして長義さん(本作長義)。2019年に徳美さんで初めて見た時は、展示室内にいた甲冑と同じくらいの気迫を感じて、一度空間を出たくらいには圧倒されました。「なるほどこれが南北朝ヤンキーソード……」という恐れおののいたカースト最下層みたいな感想をずっと抱いてたんですが、今回見た時は優美という印象が強くなりました。なんでしょう、実装当時のつんけんっぽくも見えた第一印象から、本丸に馴染んで見えてきた本来の気質みたいな……。
ぐるぐる周りながら鑑賞して、5分くらいで一旦部屋を退出。下に降りて足利長尾氏関連の資料を見ました。小田原北条氏とのつながりがあるというのは、小田原城内の展示や二次創作でうっすら把握はしてたんですが、なにぶんあの時代って武将たちに向かう矢印(関係性)の数がまあ多いこと。
なので、まだ完全に理解はしきれてないなという反省が強いです。
私が歴史の中で特に好きなのが幕末(中でも白虎隊)なので、戦国時代への熱量がそんなにまだ強くないのもあるかもしれない……。
ここでおそらく30分経過したはず。鑑賞中にあんまり時計見てなかったので、すんごいぼんやり感覚。そのまま映像作品を鑑賞。宮崎で生まれ、山伏の修行を経て足利に滞在した後は京都に。だいぶ観点ずれてる自覚はあるんですが、すごい身体丈夫だったんだなと。基本徒歩の時代にこれだけ渡り歩いてるの、なかなかの強者では。
刀工堀川国広の一生を辿った後に、今回のキービジュアルの動画があったんですが、あれ私めちゃくちゃ好きだなと……。Youtubeに単体で上がったりしたら速攻で見に行きたい。
2振りの刀を薄い布で包んでいくんですが、彼らにはみえない(みえてるかもしれない)人間の縁とか想いとか、そういう定まった形をもたないものが優しくふんわりと寄り添っていったように見えて。後世で評判やら逸話で振り回して、ゲームキャラの性格や関係性に歪みを与えてしまった人間にとってだいぶ好都合な見方だとは思うんですが……「まあ、悪くはないかな」と評定:可をもらえるくらいのものでありたいなとは。
もう一度伯仲展示に戻って鑑賞。裏側は少し立ち止まって見れたんですが、正面で端から端までしっかり見れなかったのだけ少し残念。あまり長居するのはマナー的によろしくはないと思うんですが、感動とか見惚れる気持ちも分かるので、うーん……。
あと展示室横にあったキャプションがすごく良くて、5分くらいはずっとそれを噛み締めていました。2振りに立ち会った人々の想いや縁がつないだひとつの形を、みたいな内容だったはず。
全ての展示を見終えて5分ほど余ったので、鑑賞時間に含まれない地下1階の撮影エリアに移動して撮影。これでタイムアップとなりました。




草雲美術館
今回のと前回の図録を買って美術館を出まして、いざ草雲美術館へとグーグル先生に地図をお願いしたら、まあまあな距離。バスを使えばそこまで大変じゃないとは分かったんですが、なぜか身体が疲れている。
(これたぶんこのまま歩いて行くと、鑑賞どころじゃない気がする)と感じて、駅のタクシー乗り場に直行。乗せてもらってから運転手さんと少しおしゃべり。
運転手さん「もしかして刀のですか」
私「はい。今見終わって、草雲美術館さんの方も気になってたので」
運転手さん「そうでしたか! こうやって移動手段にタクシー使ってもらえるの、すごく嬉しいです! こうやって街が賑やかになるイベントに携われて、私含め街の人たちは本当に嬉しくて!」
といった感じで話が弾み、私が「日本酒も気になってて」と言ったら、「道中に取り扱ってる酒屋さんありますよ、寄りましょうか!」とお店の前で車をわざわざ留めてくれて、無事ゲットできました。ありがとうございます。
お酒に賞味期限はないのでまだ封は閉じたままなんですが、近い内に飲みたいなと思います。

田崎草雲(1815~1898)は幕末から明治にかけて活躍した文人画家。足利藩士として江戸で生まれ、脱藩して絵を学んだ後、絵師として帰藩します。脱藩って当時かなり重罪扱いだったと思うんですが、どんな感じに許されたのか気になる……。
その後は尊王攘夷派として藩政に携わりながら、絵の方も遅咲きながら人気を集めていき、「あなためっちゃすごい人よ」とお褒めをいただくまでに(帝室技芸員)。これぞ文武両道。
文人画ってなんだっけと気になったのでざっくり調べたところ、いわゆる中国の南宗画というのを日本風に解釈した様式で、江戸中期から明治にかけて発展したものだそうです。
本場中国では画法が厳密に定められており、限られた階級の人(文人)にしか描けなかったのに対し、日本では画法の制限なし、誰が描いても良しの緩めな規則。
江戸時代における「描けて売れたら、あなたは立派な画家・絵師!」という浮世絵にも通ずるスタンス、とても良いなと思います。
絵画ジャンルの説明はここまでにしときますね。
図録の入った紙袋を抱えながら、常設展示と特別展示の刀4振りを鑑賞。ゲームキャラじゃない大和守安定と兼定を見るのは初めてだったので、「ああどうもこんにちは〜」という謎のテンションで見ていました。あんまり顔を合わせたことはないけど、何となく知っている間柄というか。
常設展示にあった作品についてはこちらから。
サイトで2番目に紹介されている『絹本墨画 富嶽図』が特に印象に残りました。まずでかい。そもそも絹本ってどうやって描くんだと思って調べてみたところ、絹を木の枠に張り付け、描く面が歪まないよう専用の液を染みこませるそうです。水彩画とほぼ同じでした。
もし154×154(cm)のキャンバスが自分の前に置かれていたら、たぶん絶対1回は息をのむかヒエーって情けない声が漏れそう。
実際に作業している動画があったのでよかったら。しかし最近は本当に何でもあるな……。
で、とんでもなく当たり前なことをあえて言うんですが、1発勝負なわけですよ。しかも失敗してやり直すとなったら、絹ってやっぱりお高いイメージがあるので、サイズ的にも結構なお金がかかりそう。画面のでかさに加えて金額のプレッシャーも追加。私だったら逃げ出しそう。いやでも描くときに(これ失敗したら○○円がパァ)みたいなこと考えながら描けないですよね、きっと。そんなこと考える隙がないほど絵に集中する方が全然いいはず。
そして色は墨(黒)のみ。濃淡や筆の使い方だけで富士山を描きあげる。
しっかりとした完成予想図と、それを再現する実力。どちらも兼ね備えてないとこの作品は出来上がらないわけで……。しかも80歳の時の作品ですよ。
作品を噛み砕いて考えるたびに、やっぱすごい方だったんだなとじわじわ感服していく……。
そうして鑑賞を終え、庭園にある旧宅をちらっと見学。本当はそちらも写真撮ったりしたかったんですが、地元の方が楽しそうにお話されてるところを割って入るのもなと思い、そのまま美術館をあとにしました。


そろそろお別れ
帰りはバスで。太平記館前まで行き、それとなく集めていたスタンプラリーの景品を交換(スタンプの写真を撮るという考えがなかった)。コラボグッズとお土産どうしよっかなと15分ほど店内をぐるぐる。だいぶ荷物が多かったのと、そういやコラボグッズは事後通販あるしなと結局何も買わずに出ました。ただうっかり期間を忘れて、買えずじまい。写真フォルダにある描きおろしイラストを眺める日々。

16時半過ぎに足利駅に到着。夕飯もこのまま足利で食べようかと駅前をぐるぐるしていたんですが、夕方の営業開始は17時からで開いてるお店はほぼありませんでした。かといって時間を潰せるほど体力が有り余ってるわけでもなく、おそらく次座ったら立ち上がるのが億劫になってしまいそうだったので、ここで離脱を決めました。

ホームに入った瞬間、紙袋の取っ手が片方取れてドサリと落ちる本体。図録2冊と日本酒、むしろここまでよくもちました。電車の隅っこに座り、コラボガイドのボーナストラックを聞きながら電車にゆられ。時折紙袋を抱えながら乗り換えを済ませると、行き先に小田原の文字が。
(いっそ小田原の万葉で一泊しちゃって、聖地巡礼として小田原城見に行くか)とかも一瞬過ぎりましたが、線路の火災で運行休止と物理的に制止されました。人って疲れるとたまに変なこと考えがち。
何度目かの乗り換え駅で降り、ラストオーダー15分前くらいに入ったお店で夕飯としゃれこみました。ちなみに来店2回目です。
右からもつ煮、ベーコンポテト、ニラ玉、お通しのひじき、焼き鳥盛り合わせ。ひとりでどんだけ食べてるんでしょうね。

そして春菊。飲み物は生ビールとハイボールでした。しっかり完食して、閉店時間前にごちそうさま。

入店退店共に何ともいえない微妙なタイミングだったんですが、笑顔で対応してくれた女将さんありがとうございます。また寄らせていただきます。
そうして22時半頃に帰宅、私の足利1泊2日はこれにて終了となりました。
さいごに
前回の記事からだいぶ時間は経ってしまいましたが、ようやく表に出すことができました。徳美さんでの伯仲展示は、ちょっとだいぶ懐が冷えてしまったので見送ることにしましたが、後期の展示は見に行けたらいいなと思っています。三日月宗近、見たことあるにはあるんですが、当時の特別展に時間を割きすぎて5分くらいしか見れてない……。
今後は過去のぶらり旅や美術に関することをぼちぼちと書いていきたいなと考えているので、もしよければこれからもお付き合い頂けたら幸いです。
ちなみに次回は、はてなブログで下書きに残していた去年の小田原ぶらりか、先月見に行ったプラネタリウムのどっちにしようか考え中。
改めて、前回も含めてここまでご覧いただきありがとうございました。そして素敵な機会をくださった足利市の方々にも感謝申し上げます。
また次回、記事が出来た時にお会いできたら嬉しいです!
2025/7/5:一部訂正
