【学校教育】高校の「数学を再編」し、A・B・Cの区分を無くす方向【高校数学/学習指導要領】
高校数学から数学A、B、Cという科目の区分を無くし、ベクトルや数列などの項目ごとに生徒が選ぶ仕組みに変わる見込み。
というニュースを読みました。
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まず、基本的な高校数学についてのおさらいですが、現在の高校数学については、数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと数学A・B・Cの六科目に分かれています。
そして、
数学Ⅰが一年生時の必修(週に3コマ授業)
となっていますが、それ以外の数学Ⅱ・Ⅲ、数学A・B・Cは選択科目になっています。
そして、高校の早いうち(一年生のうち)に「文系・理系」の文理選択をさせる高校も多いです。
ですので、文部科学省の推計によると、数学Bの履修者は約45%、数学Cは34%とのことです。
私の時代でも文理選択は行われ、文系コースに進んだ私は、数学ⅠAはしっかり学習しまして、数学ⅡBをそれなりに、数学ⅢCは全く勉強しなかったことを覚えています。
今の本業・士業の業務でも、なるべく数字を扱わないようなものを中心に行っているのは、その頃の影響かもしれません・・・
そして、今回の再編による狙いは、
高校生に(特に文系生徒に)理系の素養を身につける機会を増やす
ということがあります。
具体的には、
「数学I」に、AI(人工知能)やデータサイエンスなどデジタル社会に必要な基礎的理論を学ぶ単元を入れる
とのことです。
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この流れについては、現在の社会情勢を考えると必要な事であり、良いことだと思います。
これからの時代は間違い無く、AIとは切っては切れない関係になりますので、たとえ、そういった内容の仕事をしなかったとしても、AIの基本についての考えを学ぶことはとても重要です。
しかし、今回の件では、
詰め込み過ぎをしないこと
を一番の目的としなくては行けません。
私も、学生に算数・数学を教えることがあるので、そういった経験者や現在の教師・講師の方は理解して頂けると思うのですが、
数学は、詰め込み授業が出来る科目です。
どういうことかといいますと、どんな科目でも、基本的な授業の進め方は、
① 公式などを説明する
➁ その公式などを理解・定着させ、その後は使いこなせるようにする
という二つの流れを繰り返していくことです。
そして、
数学の特徴として、①のみの授業を行うことが出来る(今でもそのような授業の進め方をしている方もいらっしゃいます)
というところがあります。つまり、
「とにかく新しい公式などの説明だけをする」という授業をすることが出来る =
「どんなに新しい単元を増やしたとしても、公式などの説明をするだけの授業を行うことで、ノルマは達成出来る」
ということです。
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どういうことかといいますと、
どんな科目でも、「1コマあたり教科書内容2ページ前後」を行うことが通常の授業ですが、①のみの授業を行うことで、数学では「1コマで10ページ程度」進めることも可能です。
そして、そのような授業をしておいて、普通なら授業中で➁の内容を行うのですが、その授業内容の理解と定着については自主学習で行わせる、という形にすれば、一応の体裁を保つことが出来ます。
しかし、このような授業を行うようになると、「授業内容よりも自主学習のほうが重要」になります。
学校が終了してから、家や塾などで➁の復習・定着・理解の学習を行わなくてはいけませんが、その生徒の都合(部活など)もあり、生徒によって学力にかなりのばらつきが発生してしまうのが、現実です。
(もちろん、授業の復習を行わない生徒の自己責任とも言えるのですが…)
そして、当たり前のことですが、
このような授業についていけない生徒は、数学という教科に対して、苦手意識と悪感情を持ってしまいます。
そうすると、上記の「高校生に(特に文系生徒に)理系の素養を身につける機会を増やす」という趣旨から外れてしまうことになります。
こうなってしまっては、なぜ再編をしたのかが分からないですよね。
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ですので、
「現在の単元を減らす/単元の教え方の変化/単元の必修と選択の区分け変更」などを同時に推進する必要があります。
ニュース内でも、
単元が増えることで、数学Iの指導内容が過多とならないよう、今後、対応策を検討する。大学入学共通テストなど、大学入試にどう反映させるかについても詰める。
文科省はまた、選択科目のうち、数学A・B・Cの3科目を統合・再編することも想定している。そのうえで、単元を選んで学べる方式を導入し、生徒が興味や進路希望に応じて細かく選択できるようにする。AIなどの基礎につながる単元を履修する生徒は、数学Iの授業時数を減らせるようにしたい考えだ。
と書かれていますので、この件についてはさらに注目していく必要があります。
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今回の画像は【ポピット】さんからお借りしました。ありがとうございます。
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