耳ダンボ👂テーラー稲津の内緒話#57「初めての釣りで海がパニックになった日」
今日は、釣りが好きなAさんから聞いた話を書くことにしよう。
Aさんは気が短いところがあるのに、我慢と忍耐が必要そうな釣りに、時々ふらりと出かけていく。
そんな彼女が、人生で初めて釣りを体験した時のことだ。
千葉の海へ向かい、釣り船に乗った。
ほかにも何人か乗っていたらしいが、Aさんが釣竿を海にたらすと、間もなく強い引きがあった。
それも、かなり大きめの魚。
物凄い勢いで竿が引っ張られ続け、船長が慌てて言った。
「竿を放しなさい。さもないと、あなたが海に引きずり込まれるよ」
その瞬間、Aさんは半ばパニック状態。
船全体もざわつき始めたという。
そのあたりはカツオ(またはマグロかカジキだったかも)が獲れる場所だったらしく、ビギナーズラックというか、とにかく“大物”だった可能性が高い。
怖くなった彼女は竿を手放した。
ところが、パニックになっていたのは船の上だけではなかった。
海の中も騒然としていたらしい。
"大きな獲物"を狙っていたサメが何匹も集まってきて、その様子をほかの釣り人たちと一緒に息をのんで見守っていたらしい。
私は釣りと言えば『釣りバカ日誌』の映画くらいしか知らないが、釣りには中毒性があるのだろう。
Aさんはあんな怖い思いをしても、その後20年以上も釣りを楽しんでいる。
◇
