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連載『薄明』第一章あらすじ


昨日で第一章が終わり、明日から第二章が始まります。
最初から読むのめんどいなっていう人のためにあらすじをまとめました。
よかったらご確認の上で第二章の開始をお待ち下さい



第一章バレンタインの夜
あらすじまとめ

西園寺家の令嬢・茉莉(マリ)は、贅沢で不自由のない、美しくしつらえられた鳥籠の中で生きてきた

その傍らには、常に一人の男がいた。執事の櫂(カイ)である。

両親を交通事故で亡くし、絶望の淵にいた少年時代に茉莉の父に拾われて以来、彼は茉莉の影として、忠実な守護者として生きてきた。

茉莉にとって櫂は、誰よりも自分を理解し赦してくれる、絶対的な安らぎの場所であった。

一方の櫂もまた、彼女の完璧な白さを汚さぬよう、指先一つ触れることにさえ細心の注意を払うほど、深く、静かな情熱を秘めて彼女を守り続けてきた。

しかし、そんな穏やかな主従関係の均衡を破る存在が現れる。

若き実業家、九条稜真(リョウマ)。

高潔で誠実、絵に描いたような紳士である彼は、茉莉の恋人として彼女を外の世界へと連れ出す。

物語が大きく動いたのは、雪の予感に満ちたバレンタインの夜。

都心ホテルの最上階、地上二百メートルの密室で、茉莉は稜真と甘美な時間を過ごした。

それはいつも通りの優しい愛の時間になるはずであった。

けれど、稜真の胸中には、ある感情が常に渦巻いていた。

それは、茉莉の最も近くに居続け、自分すら立ち入れない「共有された時間」を持つ執事・櫂への嫉妬。

「僕と、結婚してくれませんか」

情事のあと、稜真から告げられた突然の求婚。

その言葉が鼓膜に触れた瞬間、茉莉の脳裏には真っ先に櫂の姿が浮かんだ。

稜真と添い遂げるということは、これまで自分を全肯定し、守り続けてくれた櫂の手を離すことを意味する。

慣れ親しんだ「鳥籠」から、未知の外の世界へ飛び出す恐怖と迷いが、一瞬、彼女の足を止めさせた。

​​けれど、目の前で自分を真っ直ぐに見つめる稜真の瞳には、揺るぎない誠実さと、自分を求める熱い情熱が宿っていた。

自分を導き、一人の女性として愛してくれるのは、この人しかいない。櫂への依存を断ち切り、自分の足で歩き出すためには、この手を取るしかないのだ。

茉莉は逡巡の末、彼と共に歩む未来を選び、そのプロポーズを受け入れた。

​しかし、櫂に迎えを頼んだことを知った瞬間、稜真は嫉妬に駆られる。
迎えを待つ僅かな時間で再度茉莉を求める稜真。
いつもの紳士的な彼からは想像もつかない、強引な要求だった。

「迎えに来るあいつに見られるのが怖い?」

冷ややかな言葉とともに、窓越しに夜景を望む場所で、彼は茉莉を激しく求めた。

櫂のもとへ帰したくない。
誰の手にも触れさせたくない。
一日も早く、僕だけのものにしたい――。

初めて見せる稜真の真っ直ぐな独占欲に、茉莉は戸惑いながらも、抗えない熱に溶かされていく。

第一章で描かれたのは、三人の想いが複雑に絡み合う序章。

主従という名の絆で結ばれた櫂、愛という名でそこから連れ出そうとする稜真。

ようやく手にした、鳥籠の外への切符。

しかし愛と執着の熱が冷めやらぬ中、茉莉の預かり知らぬところで、彼女の唯一の居場所を根底から覆す「破滅の足音」が静かに忍び寄っていた――。

茉莉は稜真との結婚を進め、櫂を手放せるのか

櫂の気持ちは?

「第二章『崩壊』」へと続きます。

いない気がするけど1話から読んでみようかなと言う人は下記からどうぞ


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