まめかん(豆寒)月ヶ瀬 京都市中京区 和菓子なスクチャイ224 2026.02.03
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※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
まめかん(豆寒)月ヶ瀬 京都市中京区


1.「月ヶ瀬」のみつまめ
数日前紹介した京都の「月ヶ瀬」は「粟(あわ)ぜんざい」の話題だったが、今回は「あんみつ」「みつ豆」の話題だ。
本来の「月ヶ瀬」の目玉商品は「あんみつ」「みつ豆」なのだ。
「粟ぜんざい」に引き続き「みつ豆」も食べたので改めてここに紹介する。
2.「粟(あわ)ぜんざい」を食べた後に
ことの発端はこうだ。
「粟ぜんざい」を唸りながら食べている時にメニューを見ていると「みつ豆」、いや、詳しく言うと「寒天」が食べたくなったのだ。
それでその時点では客が店内で吾輩ひとりだったもので店員のおねえさんに相談を持ちかけた。
「粟ぜんざい」の後に「寒天」だけを食べたいんだけど、そんなメニューありますかいな? ってなことを訊いた。
(出来れば試食程度でいいんですがね)というニュアンスを込めて訊いたのだ。
3.裏メニュー「まめかん」
するとメニューには載ってないけど通称「まめかん」というのがあるとの返答であった。
ちなみにおいくら?
(税込)950円どすえ。
(本当はおねえさんは「です」と言ったがなぜか吾輩の脳内では「どすえ」に変換された。まあ京都風雰囲気作りの一環だ)
しかし950円って、メニューの「みつまめ」と一緒の値段ですやん。
おねえさん曰く、要するに「みつまめ」のカラフルなトッピングを取り去ったものどすわオホホホホ。
(おねえさんは普通に「です」しか言わなかったが、またしても吾輩の脳内ではおねえさんの言葉の語尾が「どすわオホホホホ」と京風+上流階級の笑い方に変換された)
しかしトッピングが無くなったら、普通、安ぅなるんちゃいますのん?
吾輩は試食程度で寒天を食べてみたいという希望なんですが・・・
おねえさん曰く、でも決まってるので仕方ないどすねん。
寒天商品は「あんみつ」か「みつまめ」か、またはメニューに掲載していない「まめかん」しかないどすねん。
とのことだ。
そー来るか!
ほな、仕方ない、っちゅーことで吾輩は「まめかん」を追加注文した。
4.「まめかん」登場?
しばらく経って運ばれたきたモノを見ると・・・
これ、普通のみつ豆やん! メニューの写真と一緒やん!
運んで来てくれた店員さんはさっきと別人だった。途中から出勤してきたスタッフなのだろう。話が通じてないやん。
で、さっき注文したおねえさんに来てもらって確認してもらった。
あの〜、これが「まめかん」どすの?
(実際の言葉は「ですの?」)
するとおねえさんは、「あ!ちゃうちゃう!ちゃうや~ん!」と言うて商品を引き下げようとした。
吾輩としては「みつまめ」も「まめかん」もどうせ同じ950円なのでどっちでもよかったので、「(せっかく作ってくれた)これでもええんどすよ!」と吾輩は言うたのだったが、おねえさんの方が頑として、「これはまめかんちゃいますから今から作り直します!」と言った。
「ちょっちょっちょ・・・作り直すって、もしかしたらこのみつ豆からトッピングを取り去って持って来るんちゃいまっしゃろな?」
(流石に笑福亭鶴光師みたいにこんなコテコテな言い方してないが、まあ脳内言葉だ)
しかしおねえさんは涼しい顔で「そうでオマ」と言った。
(実際はこんな鶴光語ではなく普通に「そうです」)
「ちょっと待ってぇ〜な。ほならトッピング取り去っただけのみつ豆がおんなじ値段の950円でっか?」
(実際は「ですか?」)
おねえさん「さいざんす」
「なんか腑に落ちんな〜・・・それやったらトッピングそのままでもええでっせ」
おねえさん「まあそうおっしゃらずに任しなさい!」
(実際は横山やすしみたいな言い方はしてなくて普通に「お任せください」)
ほな、任せるわ。煮ても焼いてもええから好きにしてケロ。
(急に脳内で山形弁が飛び出した)
5.ほんまもんの「まめかん」

で、トッピングの取り去りだけにしては少々時間がかかってから運ばれて来た「まめかん」は写真の通りだったのだ。
これなら納得やん。先言い〜な〜!
要するに「みつまめ」のトッピングが無くなった代わりに「豆マシマシ」ってなとこだ。
(実際はこんな家系みたいな言い方はしていない)
訊いてみるとおねえさんは最近入った新人らしくてあまりよくわかってなかったとのこと。
早よ言い〜な〜・・・_| ̄|○
6.ともかく「まめかん」

で、その裏メニューの「まめかん」は、つまり「月ヶ瀬」の命である「寒天」と「豆」だけを集中して食べることのできる一品になっているのだ。
この時は新人スタッフだからか提案されなくて最初から黒蜜がかかっていたが、白蜜を選ぶこともできるらしくて、そうするともっと寒天と豆に集中できそうだ。
こりゃあいい! と吾輩は狂喜した。
さすが「月ヶ瀬」だ! と思う瞬間だった。
寒天の良さよ!
透明度の高い寒天でともかく柔らかいので、一見では薄めて作ってる寒天ではない? と野暮な想像をするところだが、そう思うなら自分で作ってみぃ!と言われるだろう。
そんな簡単にできる代物ではない。
それで生まれて初めて食べる実に繊細でか弱くも味わいのある寒天なのだった。
水も違うはずだ。
そして「豆」だ。
北海道産の赤えんどうを独自の方法で炊いているのだ。
完璧だ!
吾輩は絶対にまたこの「まめかん」を食べに来るぜよおねえさん!
(実際にはこんな坂本龍馬みたいな言い方はしていない)
7.大満足で退店
と言うことで、吾輩が退店するときには店内ほぼ満席になっていて2人の店員さんは忙しそうにしていたので、吾輩はごちゃごちゃ感想なども言わずに会計を済ませると速やかに退店した。
しかし最初接客してくれたおねえさんは義理堅い人のようで出口まで見送ってくれた。
忙しいから挨拶なんかええねんで!って言うてんのにわざわざ来てくれたのだ。ほんま義理堅いええ人や。
「あわぜんざい」に関して他の2店舗教えてくれたのもこのおねえさんだった。
吾輩は「まめかん」と他の「あわぜんざい」2店舗を教えてくれたおねえさんに感謝の念がいっぱいだった。
積もる感想は次回の訪問時におねえさんに語ろうと思った。
なんせ今は昼下がりのデザートタイムのようで急激に店内が満席になっていたのだ。
8.月ヶ瀬のみつ豆

「月ヶ瀬」の「あんみつ」「みつ豆」はまさにお店のアイデンティティそのもので、隠しメニュー(あるいは裏定番)とも言える「まめかん」に辿り着いたと言うことはかなりの甘味通とお見受けします!・・・などと、吾輩言われたい年頃かもしれん。
素材の良さがむき出しになる「まめかん」を選んだのは「月ヶ瀬」の真髄を味わう上で最高の選択のようだった。
月ヶ瀬が「あんみつの月ヶ瀬」と呼ばれる理由は、ひとつひとつのパーツの「純度」にある。
8.1.寒天(かんてん)

産地を厳選した天然の糸寒天を使用しているそうで、加工地は恵那とのことだ。
角が立ち、口の中で「ホロッ」と崩れる食感と、鼻に抜けるかすかな磯の香りは、機械的なゼラチンでは決して出せない職人技だ。
8.2.黒蜜
沖縄県波照間産の黒糖をベースにした自家製だ。
月ヶ瀬の蜜は、喉が焼けるような強すぎる甘さではなく、コクがあるのにスッキリと消える「キレの良さ」が特徴だ。
8.3.究極の引き算メニュー「まめかん」
「まめかん(豆かん)」は、フルーツも求肥もアイスも餡も削ぎ落とした「寒天、赤えんどう豆、黒蜜」だけで構成される究極の引き算メニューなのだ。
8.4.赤えんどう豆のクオリティ
まめかんの主役は、この「豆」だ。
月ヶ瀬では北海道産の赤えんどう豆を、皮が破れないギリギリの柔らかさまで丁寧に炊き上げている。
少し強めに効かされた塩気が、黒蜜をかけた瞬間に劇的な「甘じょっぱさ」へと変化する。
8.5.なぜ「隠しメニュー」なのか
品書きに載っていなくても、素材に自信があるからこそ注文があれば快く提供してくれるそうだ。
装飾がない分、寒天の透明度や豆のふっくらとした仕上がりが誤魔化せない。
この「まめかん」は、地元の京都人が「シンプルに豆と寒天を味わいたい」という時に注文する粋な商品なのだそうだ。
8.6.「まめかん」を食べる醍醐味
「まめかん」を食べると「月ヶ瀬の寒天がいかに水そのもののように清らかか」がよく分かる。
具材が少ない分、底に溜まった黒蜜と、豆から溶け出したわずかな塩分が混ざり合い、最後の一滴までスープのように飲み干せてしまう・・・それが月ヶ瀬の「まめかん」の魔力なのだ。
もし次に「まめかん」を頼むなら、可能なら「白蜜」に変更して食べてみたい。
黒蜜よりもさらに繊細な、寒天そのものの風味をよりダイレクトに感じることができるだろう。
9.感動の「月ヶ瀬」

いい店といい商品を発見した気分で、吾輩は今回京都に来て最も良かった瞬間やな、と「まめかん」を食べながら感じていた。
あたかも黒蜜に浸る豆と寒天のように、吾輩は「月ヶ瀬」の店内で幸福感に浸っていたのだ。
なお、「月ヶ瀬」店舗に関するお話は以前の記事を参照されたし。
(おわり)
