羽二重餅 亀屋製菓 福井市 和菓子なスクチャイ233 2026.01.29
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※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
羽二重餅 亀屋製菓 福井市



1.羽二重餅を貶す先輩
今年(2026年)の正月明けに大阪であった出身高校のクラブのOB新年会で、久しぶりに会った福井大学出身の先輩と話をした。
福井と言えば・・・、羽二重餅、蕎麦、メガネ、恐竜、水羊羹・・・?
という連想で次々に浮かんで、先輩のおすすめはどれですか?と訊くと「何もあるか!」とその先輩は言った。
「羽二重餅? どこがうまいねん! オレ、あれ一番嫌いや。何回も喰わされたけど、1回とうまい思たことない。蕎麦はアレルギーやから喰わん。水羊羹も喰うたことないね。冬に喰う? 知らん。井村屋の水羊羹の方がうまいんちゃう? 他、恐竜とかメガネも縁ないな」
と捲し立てるように言った。
特に「羽二重餅」を興奮気味にケナす人を見たのは初めてで吾輩は驚いた。
きっと質の良くない安もんの羽二重餅を誰かに喰わされて美味しくなかったんちゃうかな?要は先輩は本物を知らんのや。( ´∀` )
・・・と思う吾輩も羽二重餅を食べたことがないので羽二重餅を弁護することも、先輩に同意することもどちらも出来なく、その場では苦笑いしてコーフンする先輩を見ているだけだった。
(内心、こんなにコーフンするとは、何か個人的に羽二重餅に恨みがあるのかも?と吾輩は思った。例えば羽二重餅を買って福井から大阪に帰省した先輩が彼女に上げたけどその彼女にその後振られたとか。まあこれは吾輩の勝手な憶測で、さすがに今そんなことを言うと先輩の「羽二重餅を貶す」炎にさらに油を注ぐ結果になるかもしれないので口が避けても言わなかった。)
2.自分で食べるしかない
ま、羽二重餅が美味いか美味くないかはそのうち自分で食べて判断しようと思った。
しかし相手は福井の産物だ。
当面、福井には行く予定がない吾輩なので実際に羽二重餅が食べられるのはいつかわからない。
最悪は食べずに死んでいく恐れもある。( ´∀` )
と、新年に先輩と羽二重餅談義をしてからしばらくは平穏な2026年の1月を過ごしていた。
3.仙台駅で羽二重餅
すると・・・1月の終わりに近づいていたある日、場所は仙台駅構内だった。
「福井物産市」
などのような幟を立てた出店の集合体が、新幹線の改札口を出てエスカレーターで降りた2階コンコースに出ていたのだ。
なんとなく横目で見つつ脇を通りかかると「羽二重餅」の文字が見え、何種類かの箱入り羽二重餅が売っていた。
2026/01/29のことで先輩と話してからまだ1ヶ月足らずの新年早々の雰囲気のある頃に、なんと仙台駅で「羽二重餅」とご対面したことになる。
運命の神様が吾輩に「買え! 買いなさい! 買って食べろ!」と言ってる気がした。
4.吾輩はイベント出店が苦手
しかしこんな出店で買うのはいつもながら不満があって、なぜかと言うと、
1、駅構内にかかわらずJREポイントの対応がない。
2、それ以前にクレジットカード払いができない出店があったりするが、その日の福井の市はとりあえずクレジットカードが使用可の出店であったから幸いで、今回についてはこれは問題外だった。
3、店員が福井人とは限らず、余所者が適当に全国の産物を並べて売ってるだけで商品に魂を込めていない。要は売れて利益が出たらそんでええ!という姿勢の商売。
特に吾輩が苦手なのは「3」だ。
5.商品の説明ができない店員
試しにひとりの店員に羽二重餅の種類別の説明をお願いした。
すると、しどろもどろで、箱に書いてること、商品の名前を読み上げる程度で何の参考にもならないどころか相手しているだけ時間の無駄になることがすぐにわかった。
聞いてみると責任者の立場の男性で頼もしくはあったが、福岡から来ている福岡県人と自己紹介した。何でやねん?「福井」と「福岡」?「福」が一緒なだけやん・・・_| ̄|○
まあ、出身はどこでも、販売する商品を真面目にキチンと勉強して客に説明できるくらいの知識を持っていればまだしも良いのだが、男性は「すみません。ここで売ってる福井の産物について箱などに書いてる以上のことは何もわかりません」と最初から白旗を揚げて降参してきた。
性格的には正直でいいのかもしれないが、頼りないことこの上ない責任者だ。
そもそも責任って言ってもお金と商品とスタッフの管理だけの責任者なのだろう。
「こんなに大々的に福井の物産を売ってて少なくとも1人の福井県人ぐらいいないのですか?」と訊くと「申し訳ありませんが、いません。私以外のスタッフは全員仙台人ですし・・・」と言った。
ま、駅構内のイベントのような出店はどこでもこんなものなのだとあらかじめ諦めておくのがいい、ってなところだろう。
6.仕方なしに買う
吾輩は何も買わずに立ち去っても良かったのだが、満足な説明も受けられず腑に落ちないままではあるが、一個買うことにした。
見た目が一番高級そうで一番高い「羽二重餅」を選んだ。
これで先輩が言うように羽二重餅が美味しくなければ吾輩も今後は先輩の意見「羽二重餅はまずい。あんなもの要らん!」に加担するつもりだ。
今買って食べないと永遠に福井には行かないし羽二重餅も死ぬまで食べなさそうに思えたので吾輩はついに仙台駅で福井の羽二重餅を買ったのだ。
仙台駅で羽二重餅を買う人間ってこんなに深刻な事情がある人だけや!とその福岡人の店員に言いたい気持ちだった。
それとも客の方がもともと福井の羽二重餅熟知した大ファンの場合だ。
初めて羽二重餅を買う人の場合、ちゃんと店員から説明されて心を動かされて買うならまだしも、ひょんな思いつきでこんな高価な(めちゃ小さい袋入りが6個で税込864 円)福井の物産を仙台駅で買う人がおるかっちゅーの!
支払い後にレシートを見たら販売会社の住所が「東京都練馬区」になっていた。
このような催事を全国展開している会社なのだろう。そうなるとますますピンポイントの商品知識なんて勉強しているはずがない。
遠くのものを別の場所で手に入れられるという利便性を理解する客層だけを相手にしている会社なのだろう。
7.千葉県の「チーバくん」
ちなみにその時、隣のブースにでかい赤い犬の「チーバくん」がいたので「羽二重餅」購入後に立ち寄ってみたが、そこはさすがに千葉から来た千葉県民たちが魂を込めて千葉の良さをアピールしている場所であった。
吾輩が心を動かさせるのはむしろこのように他の土地で自分の故郷を宣伝しているような「魂のアピールブース」だった。彼らが頑張っているのは儲けよりも魂の伝達なのだ。または長い目で見た「魂の儲け」だ。
吾輩の友達の「ナガノのくま」と「チーバくん」とのツーショット動画を撮影したので参考までに貼り付けておこう。
8.食べた




吾輩はその後すぐに「羽二重餅」の箱を開けて食べた。
想像した通り、箱の豪華さとは裏腹に中身の本体はほんの少しで、単価が高い商品であることが伺えた。
もう少し安っぽい商品もあったがそちらは添加物のオンパレードで、高い方が原材料がシンプルだった。
あとは肝心な味と食感だ。
・・・
昔は、このような餅菓子が時間が経過しても搗き立てか、あるいは搗き立ての餅以上に柔らかさを維持していることは脅威だっただろう。
しかし現在は柔軟剤に相当するような食品添加物や輸入デンプン粉などの新素材のおかげで比較的長い間食感と風味を保つことができる技術があるので珍しくないことなのだ。
吾輩が買った羽二重餅は余計な添加物なしでここまで柔らかく美味しい餅の食感を維持していたので、その点は長く培われた羽二重餅の見せる技なのだろうと思った。
しかし、この程度の食感と風味の餅菓子はこの羽二重餅以外でも全国的に実現している。
9.山形鶴岡の「元禄餅」

一例を挙げると以前紹介した山形県鶴岡市温海の元禄餅だ。
さすがに今回買った羽二重餅とまったく同じではないが、吾輩はほぼ同じと見ている。
お値段的にもお腹が膨れるほど遠慮なく食べられる量である10個も入って税込1,000円以下だ。そしてもちろん個数が増える箱になるほど単価は割安になる。
妙な添加物も使用しておらず、昔ながらの素朴な作りだ。
要は気軽に買って気を使わずに食べたいだけどんどん食べられるのが山形の「元禄餅」なのだ。
この時点でいかに箱に金文字入りの立派な箱に入っているとしても、元禄餅よりも圧倒的に小さい6つ入りで864円もする福井の羽二重餅は、吾輩の基準では負けているのだった。
箱などに価値をおく人はまた別の判断をするかもしれないが、吾輩にとっては立派すぎる箱も処分に困るほどのものだった。
このようなことで、先輩が言うまでは羽二重餅を毛嫌いはしないつもりだが、なんとなくお高くとまって実際価格も高く、過剰に豪華な包装の福井の羽二重餅は今後は買うことはないだろうという結論になった。
繰り返すが、安い羽二重餅もあるが、それには今風の食品添加物が入ってくるということだ。
それにそのような安い羽二重餅が美味しいかどうかはわからない。
吾輩が食べたのはあくまで仙台駅で売っていた範囲では最も高級なものだったからだ。
結論として、羽二重餅のようなお菓子が食べたくなったら山形で手に入る鶴岡温海の「元禄餅」を適価で好きなだけの量を美味しく食べたらいいということなのだ。
10.福井の名産品「羽二重餅」
「羽二重餅」の名前の由来
明治から昭和にかけて福井県は最高級の絹織物「羽二重」の産地として世界的に有名だった。
その羽二重の、しなやかで上品な手触りや光沢をお菓子で表現しようと誕生したのが「羽二重餅」だ。
織物の街として栄えた福井を訪れる商人や観光客がその繊細な味と質感を持ち帰れるようにと、福井の和菓子職人たちが切磋琢磨して作り上げた。
11.亀屋製菓
亀屋製菓は福井市に拠点を置く老舗で、伝統を守りながらも非常に親しみやすい羽二重餅を作っている。
亀屋製菓の羽二重餅を口に運ぶと、まずその瑞々しさと「とろけるような柔らかさ」に気づく。
蒸した餅粉に砂糖と水飴を練り込むシンプルな製法だが、その配合と火入れのタイミングがこのシルクのような食感を生み出している。
非常に上品な甘さで、後味がすっきりしている。
プレーンな白以外にも、よもぎやくるみが入ったもの、さらには羽二重餅で餡を包んだタイプなど多様なニーズに応える商品展開も行なっている。
12.松岡軒が気になる
実は吾輩が今回食べた羽二重餅は最高のものではない可能性があり、羽二重餅への感想は巷で言われている松岡軒のものを食べてからにしておこうと思っている。
そういう意味で今のところ「福井の羽二重餅」は好きでも嫌いでもないということにしておく。
(おわり)
