焼きだんご(みたらしだんご) 伊勢屋 水戸 和菓子なスクチャイ294 2026.05.29
和菓子なスクチャイ294 茨城県 > 水戸
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
焼きだんご(みたらしだんご) 伊勢屋 水戸


1.水戸の地元人おすすめ
水戸の地元の人のおすすめで訪れた「伊勢屋」だが、一度目は木曜日なのに休んでいて次の日の金曜日に再度訪問した。本来の定休日は日曜日で木曜日は営業しているはずだったが、よく行く駅に近い木村屋もその木曜日は休んでいたので不思議で仕方がなかった。
最初、駅から遠く歩いて来たのだが店が閉まっていて空振りで、5月末だったが暑い日で、無駄足になった悔しさもあって汗だくになった。
それで翌日またチャレンジして、やっとこの「焼きだんご」を手に入れたのだった。
ちなみに「人生はチャレンジだ」はプロレスラーのジャンボ鶴田の言葉で大きな円い墓碑にも書かれている言葉だ。吾輩は山梨のジャンボ鶴田のお墓に二度お参りに行っている。
ま、だんごを手に入れるくらいでチャレンジも何もなく大げさに言うこともないのだが、2度目でだんごを手にれた瞬間、吾輩はジャンボ鶴田のように「おー!」と内心吠えていたのだ。
ともあれ、物腰の柔らかいおっとりした感じの女将さんらしきおばちゃんは「保存料を使ってないのですぐに固くなるから今日中に食べてくださいね」と優しく言ってくれたのだ。
言われた通りに吾輩は帰りの列車の中で食べたらその美味さに驚いた。つい最近大阪で食べたあの焦げた香ばしい香りがたまらない喜八洲のみたらし団子の美味さに匹敵するほどのみたらしだんごに水戸で出会ったのだ。
このように、吾輩最近はみたらしだんごに縁がある生活を送っているのだ。
別々の店ながら2度も生涯最高のみたらしだんごに出くわしたのだ。
こんなにいっぺんに高品質なみたらしだんごを知ってしまったら、世間に出回っている一般のみたらしだんごなど、もう美味しいと思わないような気がするのだ。
最高に美味しいと思うものに出会うことがしあわせとは限らないということだ。今後どこかでいただくみたらしだんごはきっと今回の喜八洲や水戸の伊勢屋には匹敵するわけがない。
知ってしまうことで悲しみが発生することも多い。
これをトルストイは「知の悲しみ」と言った・・・
・・・かどうかはわからない。よく考えたら言わなかったような気もするし、そもそもトルストイではなかったかもしれん。
「知らんけど」と言う瞬間だ。
まあ、そんなことはどうでもいいのだ。
目の前の美味しいみたらしだんごを食べている瞬間はしあわせに決まっているので、後先のことはつべこべ言わずとりあえず今「うまい!」と感動しておけばいいことなのだ。
吾輩がその店でみたらしだんご(焼きだんご)を買った時、その時点では伊勢屋は町の小さな家族経営の和菓子屋さんとしか認識していなかった。
しかし後で調べてみると以下のことがわかった。
2.伊勢屋

水戸の泉町にある「伊勢屋(いせや)」は水戸駅から大通り(国道50号)水戸京成百貨店を通り過ぎた先にある、昭和レトロな佇まいのお店だ。
地元の人々に絶大な人気を誇る伊勢屋の看板商品は見た目がみたらしだんごの「焼きだんご」だ。
2.1.水戸伊勢屋の歴史
東京の超名門からの暖簾分け
一見家族経営のアットホームな街の和菓子屋さんに見えるが、実は非常に由緒ある歴史を持っている。
創業は1934年(昭和9年)で、90年以上の歴史を誇る老舗だ。
かつて東京の東京大学赤門前(本郷)にあった伝説的な餅菓子専門店「伊勢屋」から正式に暖簾分けを許されたお店なのだ。
本郷の伊勢屋は、作家の樋口一葉が通ったことでも知られる歴史的な名店だったが現在は閉店している。その伝統的な技術と職人精神がここ水戸の地で今も息づいていると言うわけだ。
2.2.世代交代の物語
長年お店を支えてきた「頑固一徹」と慕われた大女将さんから、現在はその実直な餅作りの精神を受け継いだ若夫婦が中心となってお店を切り盛りしている。
吾輩が接した物腰の柔らかい優しそうな婦人はたぶんその若夫婦なのだろう。到底頑固一徹には見えなかった。
2.3.名物「焼きだんご」のこだわり

全国的には「みたらしだんご」と呼ばれているが、伊勢屋では頑なに「焼きだんご」という名で通している。
その一串には、一切の手抜きをしない職人のこだわりが詰まっているとのことだ。
炭火で焼く香ばしさ
毎朝つく新鮮なお餅を、ガスではなく炭火で丁寧に焼き上げている。
そのため、口に入れた瞬間に炭火特有の豊かな香ばしさがふわっと広がる。
「ざらめ」を使った秘伝のタレ
甘辛いタレの絶妙なコクの秘密は、贅沢に使われている「ざらめ(白ざら糖)」にある。
こだわりの醤油と合わせてじっくり煮詰め、さらに寝かせることで、角のないまろやかで奥深い味わいを生み出している。
混ぜ物なしの「生」の旨み
保存料などの混ぜ物を一切使わず、お米本来の旨みとコシを大切にしているため、店員さんが言ってくれたように時間が経つと本物のお餅らしく硬くなる。
だからこそ、地元の人々は「今すぐ食べる分」を買いに、ひっきりなしに訪れるのだ。
3.和菓子だけではない街の「餅菓子屋」の文化
伊勢屋のショウケースには、吾輩はあいに見なかったが団子や大福の隣に「いなり寿司」や「かんぴょう巻き(のり巻き)」「茶めし」などが並んでいることがあるらしい。
これは、東京の古い下町の餅菓子屋さん(伊勢屋系)によく見られる伝統的なスタイルなのだそうだ。
甘いものだけでなく小腹を満たす太巻きやいなりを一緒に売ることで、地元の人々の生活に寄り添う万能なお店として90年間ずっと愛され続けてきたというわけだ。
今度訪れた時にそれらがあれば、ぜひ「焼きだんご」と一緒に買って賞味してみたい。
(おわり)
