もちもち三角(バター餅)みうら庵 北秋田市 和菓子なスクチャイ264 2026.01.25
和菓子なスクチャイ264 秋田県 > 北秋田市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
もちもち三角(バター餅)みうら庵 北秋田市


1.あざといバター菓子
常々、バターを使うお菓子はなんでも美味しくなるに決まってると思ってるので、洋菓子和菓子を問わずバターをアピールしているようなお菓子はなんとなく敬遠していた。
バターだけでもそうなのに、あんことバターを合体させたお菓子なんてあざとすぎて嫌だ。
脳の官能中枢を刺激して美味しいに決まってるからだ。
あちこちでブランド化してソーシャルメディアなどで告知して行列を作らせて話題を集めている有名お菓子はいくつか知ってるけど、そんなに追いかけて行ったり長時間並んだりする価値あんの?
それだけ、ずば抜けて美味しいの?
そこまでしたら食べる時「美味しい!」と思わなければ「損」だから自分にも周りにも美味しいと言い聞かせているだけだ。大半は!
有名お菓子というものはそうやって話題を作ってうまく商売しているのだ。
踊らされているのは一般市民だ。
しかも不当に高い金額で。
吾輩は天邪鬼だからなんでも斜めに構えて物事を見てしまうのだけれど、そんなわけでバターを主役に使ったお菓子は、あたかも詐欺師を見るような目つきで「要注意だ!」と決めつける吾輩がここにいるのであった。
2.バター主役菓子を買った


そんな吾輩がたまたま他に買うものがなかったということもあり、今回「もちもち三角(バター餅)」というバター主役菓子を買ってしまった。
税込720円だった。クーポンがあったのでその5%引き。
せっかく秋田駅から秋田県物産品プラザまで歩いて行ったのに、ある目当ての物産品がなかったので手ぶらで秋田駅まで引き返すところだったのだ。
それも面白くない、と思い、買う物を無理に捻り出すように考えた。
そこでまず最初に買う気になったのが以前に紹介した、すでに何度か食べている「しとぎ豆がき」だった。
まあ、改めて買ったのはこの記事のためだ。
それを支払いにレジ向かうと脇に「もちもち三角(バター餅)」があった。
見るからに美味しそうなこのお菓子は、これまで何度もここに来るたびに見ていたのでめずらしくなく、まあいずれ買って試食してみるかとは思っていた。
そこで、その時少しばかりお腹が空いていた吾輩はお腹に溜まる餅系のお菓子を見て「今だ!」と謎の掛け声を心の中でかけて、ついに「あざといバター系の美味しいに決まってるお菓子」を買ってしまったのだった。
3.食べた




食べてみて、やっぱり美味しいに決まってるのだった。
この柔らかさはなんなんだ!
この上品なほのかな甘さとバターの風味!
あざとい!!!
・・・などと心の中でと叫びつつ、食べるのが止まらなくなって結局その場でほぼ一瞬にして全部いっぺんに食べてしまった。
この手のお菓子は開封した後にあまりおいておけないという事情もあったのだが、ほんとうに美味しい餅菓子だったから一瞬で全部食べてしまったのだ。
それは吾輩にとって珍しくもない、ほんの日常の自然現象なのだった。
まあ全部と言っても三角形のひと口サイズの餅が6個だけだ。
多くの人にとっていっぺんに食べることのできる量だろうから元から驚くことではない。
4.みうら庵の「もちもち三角」
これは秋田県北部の北秋田市(阿仁地方)で古くから愛されてきた「バター餅」だが、実は現在の全国的な「バター餅」ブームの火付け役となったのがこのみうら庵だと言っても過言ではないらしい。
バター餅は北秋田市の阿仁(あに)地区で、古くから食べられていた郷土菓子で、マタギの知恵から生まれたお菓子とも言われているらしい。
厳しい冬の山に入るマタギ(狩猟者)たちが、山でのエネルギー補給のために携帯食として持ち歩いたのが始まりとされている。
通常の餅は時間が経つとカチカチになるが、「バター、卵黄、砂糖」を加えることで氷点下の環境でも柔らかさを保つことができるという先人の知恵が詰まったお菓子なのだ。
5.「みうら庵」と「もちもち三角」のこだわり
みうら庵は北秋田市で女性たちが中心となって運営している、まさに「お母さんの味」を守るお店だ。
2012年頃のテレビ番組をきっかけにバター餅が全国放送された際、その品質の高さで一躍脚光を浴びたのがみうら庵だった。
「もちもち三角」という名前の通り、三角形にカットされているのが特徴だ。
お母さんたちが一つひとつ丁寧に手作業で形を整えているのだ。
みうら庵のバター餅は、数あるメーカーの中でも特に「赤ちゃんのほっぺ」と形容されるほどの柔らかさと口溶けの良さに定評がある。
6.和洋折衷のバランス
餅本来の伸びの良さとバターのコク、そしてほんのりとした甘み。それは和菓子のような洋菓子のような、どこか懐かしいミルキーな味わいだ。
また、隠し味の塩がバターの風味を引き立てていて、しつこすぎず何個でも食べられてしまう中毒性がある。
北秋田市には、バター餅を愛するあまり結成された「日本バター餅協会」という団体が存在し、厳しい審査を通ったものだけが「公認」のマークを付けることができ、もちろんみうら庵はその代表格なのだ。
「もちもち三角」はそのまま食べるのが一番美味しいが、もし数日経って少し固くなり始める状態になったら、フライパンで表面をほんの少しだけ焼くのも禁断の美味しさだそうだ。
外はカリッと、中はトローリとバターが溶け出し、香ばしさが爆発するという。
このもちもち三角(バター餅)は、あたかも岡本太郎の芸術のように「バ・ク・ハ・ツ!」するお菓子かもしれないのだ。
いやはやすごいお菓子と巡り会ってしまったものだ。( ´∀` )
(おわり)
