くるみゆべし対決 郡山かんの屋vs鶴岡木村屋 和菓子なスクチャイ114 2025.08.26/28
和菓子なスクチャイ114 福島 > 郡山、山形 > 鶴岡
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
くるみゆべし対決 郡山かんの屋vs鶴岡木村屋
1.序
郡山の二大銘菓は言わずと知れた柏屋の薄皮饅頭(こし餡、つぶ餡、宇治抹茶)とかんの屋のゆべしだろう。
これらは有名すぎて郡山以外の都市でも手に入ることがあり、見かけたら食べたくなりつい買ってしまうのだ。
一方、今回食べ比べた鶴岡木村屋のゆべしは全国には出回らず主に地元で愛されているようだ。
2.地域に根ざすゆべし
そもそもゆべしは饅頭や大福やどら焼きみたいなもので地域毎に製造する和菓子屋さんがあることが多く、訪問している地域で見かけたら買って食べてみて他と比べたりして自分のお気に入りを見つけるのもいいかもしれない。
そしてそのような「ゆべしファン」は全国に結構いるようなのだ。
そこで吾輩がわりと最近会津若松駅で郡山のゆべしと鶴岡駅では地元のゆべしを買って来たのでその2種類を同時に食べ比べをしてみたのだ。
その結果をここで報告する。
3.ゆべしとは?
食べ比べ前にゆべしについて少し語りたい。
「ゆべし」はもともと「柚子餅」と書いて、名前の由来は「柚子(ゆ)」と「干し飯(べし)」が組み合わさって「ゆべし」となったという説や、「柚餅子(ゆへいし)」という漢字が変化したという説などがある。
「ゆべし」の起源は古く戦国時代には保存食として作られていたという説もある。
「ゆべし」は日本各地に存在する伝統的な和菓子で地域や作り方によって形や味が大きく異なるのが特徴だ。
ゆべしは柚子を使う西日本タイプとくるみを使う東日本タイプに大きく分けられる。
3.1.西日本の「柚子餅(ゆべし)」
柚子を主な材料とした餅菓子で、多くの場合求肥や餅を柚子の果肉や皮と練り合わせて作られ、柚子の爽やかな香りと、もっちりとした食感が特徴だ。甘さも控えめでお茶請けによく合う。
「柚餅子」は主に西日本や四国地方でよく見られ、徳島県や高知県などの柚子の産地では柚子の実を丸ごと使った「丸柚餅子(まるゆべし)」が作られることもあるようだ。
3.2.東日本の 「くるみゆべし」としてのゆべし
餅米粉や砂糖、醤油などを練り合わせて作った生地に、くるみを加えて蒸したり焼いたりして作られる餅菓子だ。
醤油の香ばしさとくるみの香ばしさ、そしてもっちりとした食感が特徴だ。
東北地方や関東地方で広く親しまれており、福島県や宮城県、岩手県などで主に作られる。
このように「ゆべし」は、地域ごとに独自の発展を遂げ、多様な姿を持つ日本の伝統的なお菓子なのだ。
旅先などで探せば探すほどきキリがないほどいろいろな製造元のゆべしが見つかりそうだ。
4.くるみゆべし対決 鶴岡vs郡山
今回はくるみゆべしの対決だ。
まあ対決というと物騒なので比較と言っても良い。
先に断っておくと結論は吾輩の好みで判断するのであくまで吾輩の主観だ。
従って今回の評価が絶対ではないことを了解しておいてほしい。
4.1.鶴岡木村屋のゆべし



鶴岡木村屋のゆべしは先に書いた理由で東日本のゆべしなので商品名に「くるみ」と書かなくても「ゆべし」だけで「くるみゆべし」のことなのだ。
切断してみると大きめのくるみが結構な数で入っているのがわかった。
見た感じ、こりゃ美味しそうだとの期待値が上がった。
食べてみると想像通りくるみの存在が感触でわかり、くるみの風味もややあった。
しかしこの後に食べた郡山かんの屋のくるみゆべしと比べると不思議にくるみの風味が劣っていることに気付いたのだった。
くるみは風味と言うよりコリコリする食感だけが際立っていた。
あたかも「くるみが入ってますよ〜!」と主張しているかのようだった。
しかし不思議とくるみの味はあまり感じなかった。
くるみゆべしのはずで断面でくるみが見えていたはずなのにくるみの味が弱いのは残念だった。
理由は断定できるものではないが、くるみ自体の品質によるものかもしれない。
ゆべしの餅質の弾力は一般的というか普通というか、固くもなければ柔らかすぎることもなかった。
4.2.郡山かんの屋のゆべし





かんの屋の場合、切断した断面を見てもくるみの存在がないのだった。
しかし食べてみると強いくるみ風味を感じ、とても美味しかった。
鶴岡木村屋のゆべしを圧倒していた。
製法や素材に違いがあるのだろうと思った。
今回は餡なしゆべしだったが、以前食べた郡山かんの屋の餡入りゆべしもとてつもなく美味しかった。
吾輩はそれまで全国いろいろなところで柚子のゆべしもくるみのゆべしも食べていたが、どれもがほどほどに美味しいだけで特別記憶に残るほどのゆべしには出会ってなかったのだ。
そういことで、ゆべしは好きかと問われても、まあまあ、とあまり気乗りのしない回答しか出来なかった。
つまり「本物」に出会ってなかったのだ。
5.(余談)本物に出会うということ
以下は本題の「ゆべし」から離れた余談だ。
例えば、質の悪い小骨が目立つゴムのようなうなぎしか食べたことがない人が「私うなぎ嫌い。美味しいと思わないから」と言うのを聞くことがある。
本物に出会ってない人はどんなにいいうなぎの蒲焼きを見ても過去の記憶から美味しい食べ物に見えないし拒否さえするのだ。
あまつさえ、「うなぎっておいしくないよ!」と周囲に吹聴したりすることもある。
本物に触れてない人が不幸でかわいそうに見えてくる瞬間だ。
一方、最高品質のうなぎを食べてることがあってさえも「どうも好きになれない」と言う人もいるだろう。
その場合こそがその人の趣向なので、この場合は周囲がとやかく言わずその人の感性や意見を尊重したいものだ。
要は、経験なくして好き嫌いや良い悪いの意見を振り回すのは経験の乏しい子供がやることで、どうしても子供っぽく見えると言うことなのだ。
誰もがそういう人の意見は聞きたくないだろうし、実際聞いても参考にならなくて不愉快なだけで単なる時間の無駄にしかならない。
反対に本物や最高品質を味わってからそのものの意見を言うのは経験豊富な大人がすることで、周囲は耳をそば立てて意見を聞く価値があるというものだ。
これは年齢の話ではなく経験的に「大人」か「子供」かの分類だ。
経験値がその人物の意見を聞けるかどうかを見極める要素のひとつになるのだ。
吾輩の経験だが「ウニ」と「生牡蠣」を目の敵にしてあんな高くて不味いもの絶対に食べたくない!と「ウニ」と「生牡蠣」をけちょんけちょんに貶す70歳代の爺さんに出会ったことがある。
北海道の人だったが、当人の好みなら仕方ないとも言えるが、そんな否定的な話を人に話すことはないだろうと思った。
ともかく「ウニ」と「生牡蠣」に恨みでもあるかのような話を展開したので聞いてる方も最大級に不愉快だったのだ。
まあ世間にはいろいろな人がいるので気を付けようということだ。
6.結果:郡山かんの屋vs鶴岡木村屋

話をゆべしに戻すが、言いたかったことは吾輩はゆべしに関して「本物」を知らなかった、ごめんちゃい、と言いたかったのだ。
吾輩がかんの屋のゆべしを食べたのはわりと最近のことだった。
それまでずっとゆべしは食べていたが、ごく一般的なゆべしで普通に美味しいが、飛び上がって喜ぶほどのゆべしではなかったのだ。
ゆべしのあのもちもちした食感はもちろん嫌いではないが、さりとてファンでもないので、地方でゆべしを売っているのを見てもあまり食指は動かなかった。
しかし、かんの屋のゆべしが今後目の前に現れると、よほど毎日食べ飽きている状態でない限り買うだろうと言うことだ。
一方の鶴岡木村屋のゆべしは今後目の前にあっても、よほどの事情がない限りその場では買う必要はなく買わないだろう。
そのお金は別のことに使った方がいいという判断からだ。
念のため先にも書いたことを繰り返すが、ここに書いた判定はあくまで吾輩の主観なので世間的評価とは関係がない。
7.価格と購入場所
・鶴岡木村屋のゆべし
1個税込151円。
鶴岡駅構内木村屋にて購入。(2025/08/28)
・郡山かんの屋のゆべし
5個入税込734円。1個あたり147円。
会津若松駅構内おみやげ処にて購入。(2025/08/26)
(おわり)
