【漫画】壜詰めの秘密
あらすじ:
病気の母のために働いているピート。ある日、川の上流から不思議な壜が流れてくる。開けてみるとふしぎな声が。うわさのような伝聞のかたちで告げられるそれに一縷の望みをかけて行動してみると、お金が手に入り、母の病気が治った。
それからもまた壜詰めを見つけるたびに、その中から聴こえてくる”うわさ”に沿って行動していくピートだったが、やがて欲が出て、お金をもらっているのに嘘のうわさを教えてしまう。すると──。







”うわさ話製粉所” というお題をもとに、自分で書いたショートショートを漫画にしてみたものです。不思議な世界観のお話を書くのが好きです。
もとのショートショートはこちら。
『壜詰めの秘密』
ぷか、ぷかり。
母の薬を買った帰り道。水路を流れてきたのは小壜だった。
掬い上げて日にかざす。中にはきらきらした銀色の。
「粉……?」
ピートは蓋を開けた。
ふわり。中身が飛び散る。風に溶けていく。
『満月の夜、森でシェリーの花が咲くらしい』
耳元で囁くような声。振り返っても、誰も居ない。
銀の月が、清かにシェリーの木を照らしていた。
りりり、り。
白い花が鈴のような音を鳴らしながら咲き、そして散った。
ぼとぼとと銀の実が散らばる。
100年に1度しか咲かぬシェリーの花。希少な実を売り、母は健康になった。
ぷか、ぷかり。ふわり。
ぷか、ぷかり。ふわり。
物知りピートの前に、今日も行列ができる。
「その病にはギロリの蜜がいいらしい」
窶れた女は涙を流して銀貨を渡した。
本当はチロリの蜜なのだ。ピートは嗤う。
ぷか、ぷかり。ふわり。
『フモル山に紅玉が埋まっているらしい。目印は赤い星模様のきのこ』
森の奥でピートは足をすべらせた。そして。
「消えたらしい」
▼プロフィールはこちら。生活実用書を6冊出しています。
▼経歴を活かしてコミックエッセイにも挑戦中
(756字)
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