山口美央子と金井夕子の7インチコレクション(9枚)
金井夕子「チャイナローズ」

A面「チャイナローズ」
作詞:伊達歩(伊集院静)/作曲:細野晴臣/編曲:細野晴臣、坂本龍一
B面「離愁」
作詞:金井夕子/作曲編曲:梅垣達志
79年12月にリリースされたサードアルバム『CHINA ROSE』からのカットだが、アルバムリリースから4ヵ月の間にYMOの人気が上昇(『パブリックプレッシャー』が1位になるなど)したので、急遽シングルカットされた可能性もあり
金井夕子はYMO以前からの細野ファンだったようで、ディレクターと一緒に曲を頼みにいったとのこと、79年の段階だとワールドツアーがニュースになったりはしてたが、まだ本格的なYMO人気は沸騰前で、オファー自体はそれに便乗したわけではない模様、逆にその後だったら忙しくて断られたかもしれない、ブレイク前ゆえのYMO全員参加(演奏)の作品となる、同じ79年の近田春夫『天然の美』も同様のケース
ここから数年で金井夕子は活動を休止するが、2017年6月に35年振りとなる復活LIVEを鑑賞、自分にとってはもちろん初めてでしたが、まさかの「チャイナローズ」「走れウサギ」等々堪能しました
金井夕子「Wait My Darling」

A面「Wait My Darling」
作詞:大貫妙子/作編曲:細野晴臣
B面「ハートブレイカーのために」
作詞:糸井重里/作編曲:細野晴臣
AB面共に「チャイナローズ」に続く細野晴臣ナンバー、セッションメンバーは細野晴臣/矢野顕子/大村憲司に加えて、A面のドラムが林立夫、B面のドラムが高橋幸宏と大変贅沢なアンサンブルになっております
後に4枚目のアルバム『ecran』 に収録される際に詞と曲名を「走れウサギ」変更、Ver.0も存在し、2種ともCD化されております、ややこしいことにA面「Wait My Darling」もシングルヴァージョンとアルバムヴァージョンに加えて謎のシングルロングヴァージョンも存在し、3種ともCD化
基本的に細野晴臣提供曲が多くなるのは「ハイスクールララバイ」大ヒット後でありまして、このYMOブレイクとは関係なく生まれた金井夕子提供作品は重要なポイントになります
「走れウサギ」は数年後に越美晴がアルバム『ボーイソプラノ』でカヴァー
山口美央子「夢飛行」

A面「夢飛行」
B面「アラビアンラプソディ」
作詞作曲:山口美央子/編曲:山口美央子、井上鑑
ファーストアルバム『夢飛行』からの先行カット
A面「夢飛行」はアルバムタイトルでもあり、山口美央子の世界観を凝縮させた曲かとは思いますが、選曲的にデビューシングルとしてはやや地味かなーと、ということで推しはB面「アラビアンラプソディ」、表ジャケとレーベル面の表記は「ラプソディー」(棒あり)、ジャケ裏の表記は「ラプソディ」(棒なし)と、細かいことはともかく、アルバムの1曲目に選ばれたこともあり、やはりこちらをA面にした方が良かったかなと思います、「夢飛行」は中学の時に初めて作った曲なんだそうで思い入れがあったのかもしれませんが

アルバム『夢飛行』リリース後は「東京LOVER」をシングル用にリアレンジしてリリース、そしてセカンドアルバム『NIRVANA』に繋がりますが、何故『NIRVANA』からのシングルカットがないのが非常に残念です、金井夕子に提供した「可愛い女と呼ばないで」のセルフカヴァーも収録されているので、競作シングルとしてリリースする手もあったんじゃないかなーと
山口美央子「東京LOVER」

A面「東京LOVER」
作詞作曲:山口美央子/編曲:佐藤準
B面「お祭り」
作詞作曲:山口美央子/編曲:山口美央子、井上鑑
3ヶ月後にセカンドアルバム『NIRVANA』のリリースが控えていたが、AB面とも80年11月リリースのファーストアルバム『夢飛行』からのシングル、と思いきや「東京LOVER」はリアレンジされたシングルヴァージョン
2017年末に30数年の時を経て、待望の各アルバムの初CD化が成し遂げられたが、この「東京LOVER」のシングルヴァージョンは抜けてしまったので、これまた35年ぶりの待望の新作『トキサカシマ』CD盤にボーナストラックで追加された
A面「東京LOVER」はギターやや強めのポップなアレンジ、イントロでEPO「DOWN TOWN」?と思う瞬間もありつつ、アルバムヴァージョンの気怠さはなくなっており、ストレイトなグルーヴ、どちらが好きかと問われればアルバムヴァージョン
B面「お祭り」は音頭になりそうでならないところがキモ、同時代のチャクラ「福の種」と並べて聴きたいところ、このジャパネスクというかアジアンテイストは山口美央子作品の通奏低音、翌年のシングル「夏」でさらにスパークします
金井夕子「可愛い女と呼ばないで」

A面「可愛い女と呼ばないで」
作詞作曲:山口美央子/編曲:鈴木茂
B面「I'm In Love With You」
作詞作曲:大貫妙子/編曲:後藤次利
YMO参加の「チャイナローズ」から1年後、事務所も第一プロダクションからメロディパークに移籍、4枚目にしてラストアルバム『ecran』(2月21日リリース)からのカット、9枚目のシングルにして金井夕子名義ラスト(この後に金井由布子名義シングル1枚あり)
A面「可愛い女と呼ばないで」はこの直後にリリースされた山口美央子のアルバム『NIRVANA』でもセルフカヴァー(それもシングルカットしてほしかった)、B面「I'm in Love With You」は大貫妙子の書き下ろし
というわけで、2017年の6月11日に新宿二丁目のハコで35年ぶりに復活!ということで馳せ参じたわけですが、実はハコに行く前に立ち寄ったディスクユニオンでこれをゲットしたわけです、割とレアな盤だけになんという偶然! そのままこのレコードを持ってLIVEを観てたわけで、どんだけ〜、自分がミーハーで図々しければ、終演後に楽屋におしかけてサインなんかお願いしちゃったりするのだが、コレに限らずそんなことしたことはなく、、、💦
山口美央子「夏」

A面「夏」
作詞作曲:山口美央子/編曲:土屋昌己
B面「夏」インストゥルメンタル
81年7月リリースのセカンドアルバム『NIRVANA』より11ヶ月のブランクを経てのシングル、ここからさらに9ヶ月後にリリースされたサードアルバム『月姫』にも「夏」は収録されているが、アルバムはロングヴァージョンということで、その長さはこのシングルのB面のインストゥルメンタルと同じ、結果的にはアルバムヴァージョンがオリジナルでシングルはショートヴァージョンというところだろうか
アルバム『夢飛行』『NIRVANA』ではアレンジが井上鑑、シングル「東京LOVER」のアレンジは佐藤準、そしてこのシングルから『月姫』までは土屋昌己がサウンドプロデュースを担当(但し、シングル「恋は春感」は後藤次利)
山口美央子「恋は春感」

A面「恋は春感」
作詞作曲:山口美央子/編曲:後藤次利
B面「月姫 (Moo-Light Princess)」
作詞作曲:山口美央子/編曲:土屋昌己
A面「恋は春感(しゅんかん)」は瞬間とかけたタイトルで、この曲だけアレンジは後藤次利(B面「月姫 (Moon-Light Princess)」ならびに同時期のサードアルバム『月姫』のプロデュースは土屋昌巳)、当時流行りの化粧品の春のキャンペーンソング、オリコン22位は中ヒットといったところで、キャリアでは1番売れたシングルとして中古でも見かける機会が多い、これ以後は新曲入りのベスト盤『ANJU』のリリースなどあったが、作曲家としての活動にシフトしていく
名前は昔から知っていたものの、近年アルバムを全部聴き、シティポップとテクノポップが合わさったような稀有な作風と独特な和テイストのバランスが絶妙、今からでも再評価は遅くないが、何故一般的に再評価されてないかの最大要因として、音源が1度もCD化されたことがないという謎、CD文化30数年、あらゆる音源がCD化されている中で、オリジナルアルバムはもとより1度も1曲もコンピにさえ収録されたことがないというのは「不思議ミステリー」過ぎないだろうか?
まさに封印状態、本人が拒否しているという噂も聞いたことがあるが、ぶっちゃけ本人にそんな権限があるのだろうか、メジャーのアーティストでそういうことが可能なのだろうか? レコード会社が原盤権を持ってる限り出せてしまうのではないか、超どマイナーなアーティストでもないわけだから、1度もCDになったことがないというのは兎に角納得がいかない、リマスタ紙ジャケ全曲集BOX希望(以上、初出2017年)👉👉👉諸事情から不可能と思われていたCD化が2018年に漸く実現、BOXでなかったのは特に問題なく、紙ジャケも叶いました
アルバム『月姫』は2018年に初CD化された後、2023年には40周年記念としてアナログ盤と2枚組CDがリリースされた
山口美央子「さても天晴夢桜」

A面「さても天晴夢桜」
B面「夕顔━あはれ━」
作詞作曲:山口美央子/編曲:土屋昌己
AB面ともアルバム『月姫』(83年3月21日リリース)からのセカンドシングルカット
化粧品のCMソングだった前シングル「恋は春感」は残念ながら大ヒットしたとは言い難いが、さらにセカンドシングルカットもあったことが35年後に7インチを集め出した人間にとっては有難い、A面「さても天晴夢桜(あっぱれゆめざくら)」は『月姫』のハイライトともなる曲、ジャポネスクとシンセポップ(日本でいうところのテクノポップ)が渾然一体となった稀有な曲、デビューから追求してきたオリジナリティがここで一つの完成形に到達したような気がします
リアルタイムでは存在さえ知らなかったのだが、2010年頃にYouTubeで「さても天晴夢桜」などを聴いて段々ハマっていった、普通にとっくにCD化されていれば、もっと早く知っていただろうし、何度もいうようだが勿体ない、現在何事もなかったようにCDやサブスクで聴けるようになったが、まだまだ再評価が足りないように思える、さても海外でアナログとか再発されそうな予感
山口美央子「恋するバタフライ」

A面「さても天晴夢桜」
B面「夕顔━あはれ━」
作詞作曲:山口美央子/編曲:久石譲
アルバム『月姫』から2年8ヶ月、85年11月21日リリースのベスト盤『ANJU』に収録された新録2曲(「恋するバタフライ」「ANJU」)が2018年4月21日に7インチとCDセットで再発、そもそも前提の大事件として山口美央子のオリジナルアルバム全3枚が35年以上の時を経て初CD化されたのが2017年末、CD化されてないベスト盤『ANJU』の新録2曲はボーナストラックにも追加されなかったので、このままCD化ならずと思いきや、2曲入りのCDと7インチという今の自分には大変ベストな全く文句のつけようがない至れり尽くせりの再発となりました(但し、サブスクは未解禁)
当時ベスト盤『ANJU』と同時に販売されたのが「アニメサウンドファンタジー東映名作アニメ編」というビデオ作品、これが長年謎でしたが、新録2曲はこのビデオ作品のために作られたとあって、探してみたら運よく見つかって視聴することが出来ました、当初は山口美央子のPV集的なものを想像していたのですが、パッケージには山口美央子の名前はなく曲目だけ(但し映像にはクレジット出ます)、内容は初期東映アニメ映画の映像(+エフェクト処理アリ)に全編山口美央子の楽曲が流れるという今まではおそらく権利的に再発は無理っぽい企画作品、「ANJU」とは「安寿と厨子王丸」という東映映画からきてたというわけでした


当時から現在まで交流があるアーティスト同士ということで一緒の記事にさせていただきました
