【風まかせ文芸部】書斎|タルト.山場.自然環境|ショートショート
森の奥深く、風と木漏れ日が溶け合うような場所に、ひっそりと一軒の書斎があった。
壁一面を覆うのは、古い本と乾いたハーブ。
窓辺の机には、焼きたてのタルトがひとつ、香ばしく湯気を立てている。
そのタルトを焼いたのは、森の魔女リュネ。
自然環境を守る古い契約の番人であり、言葉を記録する書き手でもある。
彼女はペンをとりながら呟いた。
「今日も、ひとつの世界が終わる。けれど、また新しい章が始まる。」
山場はいつだって、静けさの中に潜んでいる。
嵐のような変化も、タルトの甘い香りのように、やがて森に溶けていく。
書斎の窓の外、木々がざわめいた。
風が本のページをめくり、ひとつの言葉が舞い上がる。
——「再生」。
森が息を吹き返すように、リュネの微笑みが灯った。
今日もまた、自然と魔法とタルトの香りに包まれて、
物語は静かに続いていく。
了

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