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pasteltime
【風まかせ文芸部】6月の寝言|エッセイ
タイトル:6月の寝言
6月になると、空が独り言を言い始める。
晴れようかな。
やっぱり雨かな。
そんなふうに迷っているような空だ。
朝、カーテンを開ける。
明るい。
今日は晴れかと思う。
でも昼には曇る。
夕方には雨が降る。
気まぐれというより、
寝言に近い。
はっきりしていない。
だから6月は面白い。
季節の境目には、
いつも少し曖昧な時間がある。
春が去りきれず、
夏もまだ本気を出していない。
どちらでもない場所。
それが6月だ。
人にも似た時期がある。
何かを始める前。
何かを終えた後。
進んでいるのか、
立ち止まっているのか分からない時間。
でも後から振り返ると、
案外そういう時期が大切だったりする。
6月の空は、
急がない。
迷いながら進む。
雨を降らせたり、
青空を見せたりしながら。
だから私は、この季節が嫌いじゃない。
予定通りにいかない日もある。
洗濯物が困る日もある。
それでも、少しだけ人間らしい気がする。
完璧に晴れなくてもいい。
ずっと雨でもなくていい。
6月の寝言みたいに、
少し揺れながら進めばいい。
そんなことを思いながら、
窓の外の曖昧な空を見ている。
了

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