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【シロクマ文芸部】目覚めると|エッセイ


目覚めると、私は泣いていた。
声は出ていなくて、ただ涙だけが静かに流れていた。

夢の続きを覚えているわけでもない。
何か悲しい出来事があった記憶もない。
それなのに、身体だけが先に反応してしまったみたいだった。

過覚醒。
その言葉を知ってから、自分の状態を少し説明できるようになった。
脳も神経も、まだ夜を終えられていない。
安全だと理解する前に、もう緊張している。

布団の中で、深呼吸をする。
ここにいる、と自分に言い聞かせる。
朝だよ、今だよ、大丈夫だよ、と。

泣いていた事実だけが、確かに残る。
でもそれは、弱さじゃない。
ここまで張りつめて生きてきた証拠だ。

完全に目が覚める頃、涙は止まっていた。
私はゆっくり起き上がり、今日を始める。
少し慎重に、でも確かに、生きる側へ。

過覚醒とは、心身が持続的に緊張し、リラックスできない状態を指します。


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