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agehachou50
【せりふ三題噺】セリフ、喉乾いてたんだよね」|火山.シマウマ.風鈴 |ショートショート
タイトル:風鈴火山のしましま案内人
「喉乾いてたんだよね」
旅人の少年がそうつぶやくと、目の前のシマウマが「それならついておいで」と言わんばかりに首を振った。
ここは、年に一度だけ目を覚ます「風鈴火山」。
噴き上がるのは溶岩ではなく、澄んだ風だった。
山肌には無数の風鈴が吊るされ、風が吹くたびに、涼やかな音色が谷いっぱいへ広がっていく。
シマウマは迷いなく山道を進む。
しま模様は地図になっていて、一本一本の線が秘密の道を示しているのだ。
やがて二人は火口へたどり着いた。
そこには青く輝く泉があり、風鈴の音が水面に落ちるたび、小さな光の輪が生まれていた。
少年が泉の水をひと口飲むと、乾いていた喉だけではなく、旅の疲れまで消えていく。
「だからみんな、この火山を目指すんだよ。」
シマウマは少し得意そうに笑った。
帰るころには夕焼けが山を茜色に染め、風鈴たちは今日一番美しい音を響かせる。
その音色は、旅人たちの心に残る宝物となり、次の旅へ向かう勇気をそっと運んでくれるのだった。
了

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