見出し画像

【風まかせ文芸部】サンタさん|エッセイ


子どもの頃、サンタさんは本当にいると信じていた。
クリスマスの朝、枕元に置かれたプレゼントを見るたび、
世界はちゃんと優しいんだと思えた。

大人になって、サンタさんの正体を知った。
それでも、クリスマスは特別な日であり続けた。
ケーキを買って、少し背伸びをして、
何かを「信じる」気持ちだけは手放さなかった。

ある年、ケーキの横に小さな箱が置かれていた。
中には、指輪。
映画みたいな展開でも、完璧な言葉でもなかったけれど、
胸の奥がじんわり温かくなった。

真実は、サンタさんはいない、ということかもしれない。
でも同時に、
誰かを喜ばせたいと思う気持ちは、確かに存在する。

それがサンタさんなんだと思う。
姿を変えて、年を重ねて、
それでも毎年、ちゃんとやってくる。

今年もクリスマスが来る。
私はケーキを食べて、少し笑って、
世界の優しさを、もう一度信じてみる。



*下記企画に参加させて頂きました*


☆次の作品はこちらです↓↓↓

前回の作品はこちらです↓↓↓


最後までお読み下さり、ありがとうございます😊

いいなと思ったら応援しよう!

鈴蘭 読んで下さりありがとうございます!励みになります!