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【3つのお題に空想のひらめきを第39回】星の恋人を探して.月夜の告白.約束の日|ショートショート


タイトル:金環の約束

町の古い図書館で、私は一冊の歴史書を見つけた。

分厚くて、少し埃をかぶった本。
ページをめくると、見慣れない章の題が目に入った。

星の恋人を探して

物語のような文章だった。
遠い昔、ある星が地上に恋をして、
月夜の告白をしたという伝説。

星は言った。

「また会える日を決めよう」

その約束の日が、金環日食だった。

月と太陽が重なり、
空に金の輪ができるとき、
星は地上へ降りてくる。

私はそのページを何度も読み返した。
ただの昔話だと思っていた。

けれど、次のページの余白に
小さな手書きの文字があった。

《この約束は、まだ続いている》

その日の夜、空を見上げる。

満月の光が静かに街を照らしていた。
そのとき、隣に誰かの気配がする。

振り向くと、
知らないはずの人が立っていた。

「ずっと探してた」

その人は笑う。

「星の恋人を」

胸の奥が、
なぜか懐かしく震えた。

遠い昔、
どこかで交わした約束みたいに。

そして私は思い出す。

次の金環日食が来る日。
それが、二人の約束の日だということを。


おしまい


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