雪うさぎの秘密|みんはいアドベントカレンダー
ズボッ、ズボッ
真新しい雪に足跡を付けるのが、
ミミの日課だった。
北海道の冬は、早くて長い。
早起きのミミは、雪が降り止んだのを知ると急いで外に飛び出した。
「待って、ミミ!マフラーと手袋もちゃんとするのよ」
ママに呼び止められて慌てて身支度をする。
ーそうだ、今日の分を開けなくちゃ。
ミミは玄関にあったアドベントカレンダーの、4日の引き出しを開けた。すると雪の形の飴とチョコが入っていて、ミミは飴をパクッと口にいれる。ん?冷たい。そうだよね、だって玄関もすごく寒いもん!
長い雪靴を履いて、ギュッ、ギュッと一歩ずつ踏みしめる。うん、大丈夫。今日は私でも歩ける深さだわ。
この山はミミたちのお庭だ、とパパが言っていた。
その代わり隣の家がすごく遠い。ミミは、幼稚園に行くより森の中を歩いている方が好きだった。キツネやリスたちとはすっかりお友達だ。
森のみんながいるから、平気だもん..
人間のいじわるなお友達なんて、いらない。
山の傾斜を登っていくと、何か白いものが動いた。
よく目を凝らすと、耳がピクピクしてて、ふわふわの丸いものがこちらをじっと見ている。あれは、雪うさぎかしら?
近づくと逃げていくので、追いかけていくと山の陰の辺りに小さな穴があった。どうやら雪うさぎの巣らしい。
「やめて、こないで..」
微かに小さな声が聞こえた。
「ごめんなさい。そんなつもりはないの。えっと、あ、このチョコ置いてくから、よかったら食べて」
ミミはあわててチョコを置いて立ち去る。
振り向いても、うさぎは出てきてはいなかった。
次の朝、ミミが雪うさぎの穴の近くにいくと、チョコは無くなっていて、代わりにどんぐりやくぬぎの実が置いてある。
ミミは、ニッコリとして木の実をポケットにしまうと、代わりにパンを置いた。こうして雪うさぎともお友達になった。お友達のしるしに、ミミが作ったうさぎのぬいぐるみのキーホルダーを置いていった。
ある日、幼稚園に新しい子が途中入園してきた。
色白で、髪が長くて、目がくりくりした可愛い女の子。女の子はカバンにうさぎのキーホルダーを付けている。
あれっ、あれはミミの作った..
ミミが目をまん丸にして見ていると、女の子は人差し指を唇に当ててシーッという仕草をすると、何食わぬ顔でミミの隣に座った。
「ミミちゃん、いつもありがとう。これから、よろしくね」
2人がクスクスと笑っているのを、園児たちは不思議そうに見つめていた。

優しさの足跡つけたきみとなら
雪の魔法は永遠に溶けない

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